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今年のnoteを振り返って深まった自己理解

2021年6月にnoteをはじめて、約2年半が経った。

ペースがつかめてからは、毎週土曜日の夕方に投稿するというサイクルに決めた。頑固な僕は今年もそのサイクルどおりにきっちりと投稿し、この1年間合計で52件の記事を投稿。

ただ、今年は特に忙しかったため、何回かのうち1回は写真中心の短めでキャッチーな投稿を挟む、という要領に見直した。

noteもSNSだから、やはり短めで軽くて読みやすい内容の方が読んでくれる人の数が多いんだろうなー、とか思いながら始めた新しい要領。

そしたらフタを開けてみると意外なことに、軽い投稿は反応が薄めで、それよりも従来型の重くて長くて暑苦しい内容の方がずっと好意的な反応が多くて驚いた。僕の本気の投稿はどれもだいたい3,000~5,000字の重厚長大な投稿なんだけど。それだけnoteは文章を真剣に読まれている人たちが多い、ということを理解した。

さて、振り返って整理することが好きな僕は、昨年末と同じように、今年投稿してきた自分の記事を振り返ってみよう。

今回気に入った記事をピックアップしていったら、テーマごとにきれいにグルーピングできることに気がついた。ピックアップした記事の内容はさておいて、記事を整理する過程で自分自身のことが更によく見えてきたので、ちょっと長くなるけれど記事としてまとめてみる。

まずは一つ目、自分の理想について語った三部作から。

①自分の理想について語った記事

今年の第1回目の記事が最も気に入っている。なぜなら、1年前の年末年始に記事をゆっくりと書く時間が取れて、前から書きたかったことをじっくりと書いたから・・。

内容は、まずヨーロッパの同僚たちとの飲み会で、みんなが「あー、いい人生だった」と思えるには何が必要かを聞いた。その上で、僕自身の場合はどうなのかについてまとめたもの。

僕自身が「あー、いい人生だった」と思うには、「共感、繋がり、成長、貢献、信頼」の5つの要素のどれかと関係することに、できるだけ取り組むこと。そして、社会のみんなが「あー、いい人生だった」と考えることを言葉にしてオープンに発信することで、社会がより良い方向に動いていく原動力になるのでは、という記事。日本の社会に対して閉塞感を感じている人がいるのであれば、それを克服する方法としての提案。

この記事は、noterの方々からの関心が異例に高かった。別にSNSで大々的にシェアされたりしたわけでもないのに、すごくたくさんの人たちに読んでもらった。

姉妹記事:答えのないオープンクエスチョンの記事

今年は、この記事と似たコンセプトの姉妹記事を他にも2件投稿。どれも「正解の答え」というものはなくて、そして自分の中の答えも変わっていくものだけど、考えてみること自体にとても意味がある大切な「問い」。

その一つが、「あなたは一言でどんな人と言われたい?」という記事 ↓

まあ、実は僕自身は、人からどう見られるかということ自体についてはそれほど気にしていない。だから「自分の理想とする自己像を言葉にすると」といった方がピンとくるかも。自分の場合はそれが「信頼できる人」ということかなー。

あともう一つが、「もしも好きな世界を創ることができるなら」 ↓

現代の世界では、多くの国で「自由」の価値観が重要だとされている。それは知っているが、じゃあ僕が好きな世界を創るのであれば、どの価値観を重要とする世界を創りたいのだろうか?という、ちょっと難しい概念的な考え方にチャレンジしてみた記事。

あまり充分には煮詰まっていないけれど、「信頼」「透明性」「博愛」の3つでどうだろうか、という考えを書いている。この記事では、りなるさんがコメントで教えてくれたように、そこに至る思考プロセスが大事な気がする。

呼応してくださったnoterさん

これら「オープンクエスチョン三部作」については、Sarahさんが三作ともそれぞれの記事を参照した記事を書いてくださった。実は、僕の記事の中ではこの三つの記事に共通点があるよ、とか全く書かなかったにも関わらず、Sarahさんはきっちりと三作とも選び出された。それだけ僕の記事の趣旨を的確に理解してくださったということだと思う。Sarahさん、ありがとうございました。更に、アイソメさんころのすけさんちゃわんさんも参照した記事を書いてくださって、嬉しい限りでした。

ちなみに「なぜこの三部作が姉妹作品なのか?」については、自分の中でもモヤッとしていたけれど、今回あらためて振り返ってみて明確になった。

これら3つの記事は、「自分にとっての理想の人生」「人との関係の中での理想とする自己像」「自分にとって理想の社会」という『3つの理想』について考えてみるテーマだったからだ。なるほど、特に意識していなかったけれど、これで自分の中でなぜこの三部作を書きたかったのかが整理できた。

さて、次のシリーズに移ってみよう。

②自分の感覚について語った記事

これは自分的にとても気に入っている作品。大好きな冬山登山をしているときの、自分の感覚について描写した記事 ↓

冬山の中で撮影した写真は、まるで現実のものではなく絵画のように撮れる。さらに、そんな冬山の中にいるときの感覚もまた、不思議と現実感がない。その「現実感がない」という不思議な符合について、情緒的に語った記事。

もう一つの姉妹記事がこちら。こちらも自然の中にいる時の自分の感覚について ↓

予期せず、登山中に命懸けでロッククライミングをすることになったとき。あまりに必死だったからなのか、大地と自分が一体化した感覚をおぼえた。後日、ハンガリー人の同僚にその時の感覚について聞いてみたら、「それはね・・・」と彼の持論が返ってきた。

登山に興味を持っている人がそれほど多くはないだろうけど、それでも多くの人から読んでもらった記事だった。

③友人について語った記事

日本に帰ってきてから、ドイツ時代の同僚から連絡があった。彼が転職活動するにあたって、転職希望先の会社と僕で面談してほしいという依頼。実際にその会社からインタビューを受けて、その同僚がどんな人だったかについて会話した内容を再現したもの。これはいわゆる「リファレンス」と呼ばれている制度で、日本でもこれからどんどん増えていくと思う ↓

そのドイツ人同僚とは、今も定期的に連絡を取り合っている。ちょうど先週も彼からワッツアップ(LINEみたいなもの)でクリスマスカードの画像が届いた。彼は現在、一年のうちドイツで半分くらい生活して、残りの期間はスペインのリゾートの島で生活しながらリモートワークで働いている。いいなぁ。

あと、こちら記事も昔の同僚つながりという意味で姉妹記事 ↓

ドイツ時代に一緒に働いていたインド人同僚が、桜の季節に奥さんと一緒に日本へ旅行にやってきて、3人で一緒にお好み焼きを食べに行った。何よりも精神的な自由を愛する彼のことを、大らかな気持ちで尊重してあげている奥さんについて。

④社会について語った記事

コロナが広がってきたときに、ドイツ社会の根底に流れている大事なコンセプトについて感じるところがあった。「社会全体で支え合っていこう」という共通認識を多くの国民が共有していることだった ↓

個人主義と言われるヨーロッパだけれども、必ずしも「自分の身は自分で守る」社会ではなかった。この社会のあり方を体験して知ったことが、僕としてはコロナ騒動を通じて学んだ最も大事なことだと思っている。

これと似たテーマの姉妹記事がこちら ↓

みんなが思ったことを声にして発信してみる。たとえそれがすぐには解決できないことであっても、どこかの誰かが声を拾って、いつか何かにつながると、社会を信頼して。そういう社会がいいなぁ、という記事。これもコロナ騒動から学んだ大きなことだった。

まとめ

ということで、今年1年間で投稿した記事の中から、気に入ったものをピックアップしてまとめた今回の投稿。

記事の内容はさておいて、それぞれのテーマを改めて整理すると、①の最初の三部作では、理想とする「自分の人生」「周りの人から見える自己像」「社会」について。それから、②では自分の内部の感覚について、③では友人について、④では社会について、とグルーピングができる。つまりこの分類のとおり、きれいに自分を起点に波紋のように外の世界へ向かって輪が広がっていっている。自分→友人など周りの人→社会、という具合に。

これらの記事は、純粋に気に入った記事をできるだけバランスよく選んだものだった。選んだ記事を眺めながら、なんで自分はこれらの記事をピックアップしたんだろうなー、と考えていたら、きれいに位置付けが整理できることに気が付いた。つまり僕は、これらの切り口に基づいてものごとを考えている、ということだと思う。

そして、これらの切り口を眺めていて、あらためてそこから浮かび上がってくる自分の考え方の傾向が理解できた。

僕としては、自分、周りの人たち、そして社会、という分類で切り分けて、それらの距離を置きたいという気持ちではないと思う。ましてや、人々の間を「分かっているオレたち」と「分かってないアイツら」とかで分断したいわけでもない。

それとは逆に、自分、周りの人たち、そして社会にかけて、分断されがちな層の分かれ目があるので、それら層の分かれ目に対していかにして有機的な繋がりを生んでいくことができるのか。そうやって世界を血のかよった「繋がり」や「一体感」のあるものにすることが僕のテーマなんだと思う。

だから、自分のnoteの名前「世界の人に聞いてみた」は、よく考えてみると、自分のテーマを端的に表しているものなんだなぁ、と思った。深い思慮があったわけではなく、直感で何やっている人なのかわかり易い名前をつけただけなんだけど。

では・・・

今年1年間いろいろと投稿された方々もいらっしゃると思います。または投稿しなくても、1年を振り返って心に残ったいくつかの重要な出来事もあるでしょう。

そこから浮かび上がってくるあなた自身のものの見方は、どのようにグルーピングできて、あなたはどのような切り口でものごとを考えているでしょうか?

という正解のないオープンクエスチョンを最後に投げかけて・・

みなさま、良いお年をお迎えください。

by 世界の人に聞いてみた

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