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ウメハラ自伝漫画1巻PV映像制作裏話


◆今こそ読んで欲しい格ゲー漫画の金字塔!

令和の今!格ゲーブームが再燃していると言われている今こそ読んでほしい漫画!それが…"ウメハラ FIGHTING GAMERS!"
こちらの1巻のPVを制作した時の裏話をば綴っていきます。
PVはこちらです!!!公開日は2014/12/12…!

サムネまままま松本大洋!!!KADOKAWAさんの人脈、POWERあるぜ

こちらの作品、格ゲー漫画の金字塔に留まらず、シンプルに少年漫画としても非常に面白いです!
ぜひ本当に読んでほしい!

ウメハラさんの自伝 ≒ 格ゲーの黎明期が刻まれています


作画の西出ケンゴローさんの画力の成長がとどまることを知らなくて、物語終盤の鬼気迫る展開などは特に迫力すごいです!
(西出先生は、今や"異世界ひろゆき""Fate/Grand Order"のコミカライズなども手掛ける売れっ子作家に…!)

女の子の可愛さにも定評のある西出ケンゴロー先生!
またウメハラ漫画描いてください!!


そして漫画原作は知る人ぞ知るおじリーガーハンサム折笠さんです。
ウメハラさんの配信などを見ている方はご存知かもしれませんね。
(残念ながら何故か途中で漫画原作は交代されててしまいましたが…)

ハンサム折笠氏。顔の良さだけでは漫画原作を走り切ることは難しかったようです

◆制作することになった経緯

こちらを制作させていただくことになった経緯は…
確か新宿で一秋千撃杯というウルトラストリートファイターIVのイベントに行った時のことだったと思います。

たしかTOPANGAリーグのPVを作る際に「PV用に大会の撮影をしましょう」という話になってイベントに潜入させていただいたんだったかと…。
現場でTOPANGA社長の豊田さん
「松浦さんに紹介したい人がいるっす」

と私を手招いたので恐怖で震えながら向かったら…
「KADOKAWAの宮川さんです!」
と超大手会社様をご紹介いただき震えました。

なんとこの宮川さん、当時"週刊ジョージア"というWEBメディアで連載をしていた
"ウメハラ FIGHTING GAMERS!"の担当編集者さんでござった!
そして単行本1巻が出るのでそのPVを作ってくれる人を探しているとのことでござった。
豊田さん勝手に怯えてすみません。

この宮川さんがめっちゃグイグイ来る方で、私はたじろいでおりましたが(なんと現在はスニーカー文庫の編集長だそうで...いち編集者だったのに出世!)

担当する作品に対する情熱がすごい  それはとても大事なことかもしれません

もちろん自分も拝読していたウメハラさんの漫画!そのPVが作れる!ということで現場で即答で「やります!」と高らかに叫びました。
叫んでしまいました。

とはいえ...当時漫画のPVなぞ作ったことが無く(そんなんばっかりですな...)どうしよどうしよとなっておりました。
わからないなりに、うーんうーんとプランを練って…
「せっかく自伝モノだし、実在の人物もいるんだからインタビュー収録させてください!」と打診したのでした。

そう...2人の格ゲーレジェンド
ウメハラさん大貫晋也さん(ヌキさん)のインタビュー撮影です!

お二人にインタビュー撮影をご快諾いただいて(やった~!)
KADOKAWAの本社ビル、会議室にて撮影をセッティングいただいたのでした。

◆いよいよ撮影 「なにいっ、ウメハラがいない!?」

KADOKAWA本社にてインタビュー撮影の準備…
尺の都合上一言二言しか使わない想定でしたので、軽いインタビュー撮影ではありましたが、不慣れな部分もありドキドキしながら準備を念入りに進めました。

リハーサルもバッチリ終えて、あとはウメハラさんが来るのを待つだけです。
そして、いよいよウメハラさん撮影の時間…
撮影の時間…
時間…
になっても来ません!これは…格ゲーマニアからすると…
「みんなが言ってたやつだ〜!!」と嬉しくなってしまいました。
(※ビジネスマンとして良くない姿勢かもしれません)

正確には覚えていませんが…たしか20分くらい遅れてやってきたウメハラさんは…
汗で全身ぐっしょりでした。
「えっ…何故…?」と恐る恐る聞いてみると

「いや、家から歩いてきたんで」とのお返事でした。
なるほど…?

さらに道に迷った~遅刻しそう〜ダッシュしてきたので汗だくだったとのこと。
神様にも「遅刻しちゃって悪いなぁ」という感情は存在したようです。
人間らしさを感じて少し親しみを感じてしまいました。

"撮影がおじゃんにならなかった=間に合った"という強い理論武装

汗だくの服を着替えて、撮影開始!
…となったのですが、私のインタビュー力不足(というかインタビュアーとか生まれて初めてぶっつけ本番でやったのでした…)で…なかなかうまく撮影が進まず。

自分の言葉ではスラスラといくらでも話せるウメハラさんですが、誰かが用意したセリフや、思ってもいないことはとんとしゃべることが出来ないのでした。
私が"こんなこと言って欲しいな~"とメモしたワードを引き出すことができず、焦りまくる展開に。
これは後々反省したのですが、やっぱり"インタビュアーが欲しいワード"を引き出すだけのインタビューは"本当に良いインタビューにならない"ということを痛感しました。
特に、演技の全く出来ない/したくないウメハラさんには本当に悪手でした。


今でも私はインタビューは決して特に上手とは言えないかもしれませんが、この初回のインタビューで様々な学びがあり、成長させていただきました。

めっちゃ自然にゲームセンターの魅力を喋るver.ウメハラ氏

そんな私でしたが…ウメハラさんは焦る私を見て突き放すでも無く、
"なんかこの人頑張ってるし、協力してやるか"と手を差し伸べてくれた(ように私には感じました)ようで、
慣れないセリフ読みも、ご自身の言葉に変えて何度か撮り直しも経て、PVで使われているワードたちを語ってくれました。

ちょっと苦しそうに言葉を紡いでいただいたver.ウメハラ氏
表情で…差が  わ、わかりやすい!

そうして、無事にウメハラさんの撮影を終えることが出来ました。

◆ヌキさんの撮影! 担当に「あなたさ~」

ヌキさんとウメハラさんは都合により別々の日程で撮影する運びとなりました。
続いてはヌキさんの撮影です。

時間通りにいらっしゃったヌキさんは…
サービス精神の塊という感じで、配信などで見させていただいていた印象と同じで、めちゃくちゃ人当たりの良い方でした。

先日のウメハラさんの反省から、インタビューどうしたものかと悩んでいた私でしたが、ノリノリのヌキさんに気圧され、とりあえずプランをお伝えして…
「実はこんな感じのこと言ってほしいんですけど…」とお願いすると
「了解っす!」とノリノリで引き受けてくださいました。
そして…
ほぼほぼ1発OK!

一言のためだけにご足労いただき本当に申し訳なかったです
ありがとうございました

さすがのエンターテイナーだな…と感動してしまいました。
スタッフ目線では非常にありがたいです。
ヌキさんを番組MCに使いたくなるスタッフの気持ちがわかりました。


撮影終了後、ヌキさんは担当編集の宮川さんに
「ちょっと性格悪く書き過ぎじゃないですか?」と苦言を呈されていました。
私は「(そりゃそうかも・・・)」と心の中で相槌を打っていましたが」
宮川さんは
「ここから!ここからめちゃかっこよくなる予定なので!!大丈夫ですから!」と一生懸命説得していました。
(※漫画のヌキさんは最終的にはめちゃカッコよく主人公化するのですが、1巻時点では悪い麺ばかりがストーリー上、フィーチャーされておりました)

めちゃくちゃ悪い若きヌキさん(漫画では誇張されております)

そうして無事ヌキさんの撮影はサクサク終了したのでした。

◆お二人のインタビューを終えて

撮影後にお二人のインタビューを振り返って…
このウメハラさんの"演技できない男"感、静かに熱を持って話してくれた感じ…
それとは真逆にサービス精神の塊でリクエストにノリノリで応えてくださったヌキさん…
このお二人の対比を感じて
「うわー改めてこの二人が主人公なの最高じゃんか~!」と現実と漫画のリンク、物語性、キャラクター性にオタク的感動をしてしまいました。

二人の対比、少年漫画感あります


そんなこんなでお二人のご協力で、無事に撮影は終わり、あとは編集でどうにかするぞ~!と会社で意気込んでPCに向かいます。

◆PCで編集こねこねが楽しい

撮影素材を組み込み、タイミングや構成を入れ替えたり、作画パートに簡易的に着色したり映像的な勢いをつけたり、編集作業に勤しみました。
映像制作って、この素材が全て揃ってPC上でこねこねするターンが大好きなんですよね~。料理の仕込みに似ているかも。

よく見ると名前のウィンドウの上下にPOIPOIPOIPOIって書いてあって
誰も気づかないだろうに…当時の私の狂気を感じました
ちょっとどうかと思う情報量も 今見ると可愛さあります(※制作者のエゴ意見です)

制作して、ある程度形になったらクライアントチェック。
見ていただいて修正指示をいただき、そこを直して再チェック。
基本的には映像制作はこれの繰り返しです。

私がiphoneで撮ったような仮ナレーションで終盤まで制作を進めていき…
クライアントに映像OKいただいたら、完成品にナレーターさんがプロの声を乗せていただきPVは完成です!

そうして出来たウメハラFIGHTING GAMERS!1巻PV

特に思い出深い制作となりました

PV完成~!

映像の構成も二転三転して…KADOKAWA編集部の皆さんにも助けれられ、なんとか形になりました。
まさに王道な漫画PVといった作りになった…のではないでしょうか。
この後、2巻3巻〜とプロモーションに関わらせていただくのですが、
そのあたりから"面白PV"を目指せ!みたいに(何故か)なっていったので…
今思うと"普通な王道PV"は1巻だけだったかも…

2024年、今なお伝説が続いているのスゲー!

私としてはウメハラさんヌキさんとお会いして一緒にものを作ったということは、格ゲーPV制作マンとしては大きなきっかけになった案件でした。

そしてやはり、人と人の繋がりって大事ですね。
弊社はそれだけでやってきた感あります。ありがたいことです。
一生懸命取り組んでれば誰かがその姿勢を見てくれている…(と信じて)
まだまだ頑張っていきましょう!

ではまた!!!


【映像制作会社キュードット】お仕事ご相談お気軽にご連絡ください~!

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