普段目にするテレビ、ラジオ、新聞、SNSからの広告にしろ、ニュースにしろ
色々穿った見方「も」する私だが、やはり池上彰のジャーナリズムほど真髄に迫る
忖度のないジャーナリストはいないのではないかと思う。
教育番組では引っ張りだこで、大学の教鞭でも好評を博す。
(テレビ出演の時は、ただのわかりやすい説明をするおじさんだが)
語り口は歯に衣着せぬ、でも感情的ではなく、
理路整然と語り口調で話し、しかも聴衆に問うように語る。
政権批判もどの党をということにではなく議員一人一人に焦点を当てる。
池上彰氏の本を読むと単に難しいことをわかりやすく説明しているだけにとどまらず、読後感の問題意識に焚き付ける感じがして、一度理解や知識をリセットできるし、そういう角度の視点もあったのかという発見がクセになる。
簡単にいうと、「見方のチャンネルを増やしてくれる」という感じだろうか。
上段の「世界を動かすパワー」の本は2016年のものなので、当然時間ともに内容も古くはなるが、今(2024年)の世界情勢がなぜ起きているのかの時系列のヒントにもなっているので、とても知識補完に役に立った。
戦争の行為自体は、1mmも賛同できるものはないが、
なぜ戦争を起こすという心理状態なのかを紐解くのに歴史の背景認識はあったほうがいい。
日本に住んでいて入ってくる情報はおよそ、資本主義は正しく、NATOは正しく、OECDは正しく、アメリカ、イギリス、日本の考え方が世界の正義の前提で進められる。
それ、本当に正か?
ウクライナは被害者でロシアは加害者、ウクライナ東部地域やクリミアはロシアに奪われた。という論調のニュースだけ。
ハマスがイスラエルに攻撃を仕掛けたのが戦争の発端。という論調のニュースだけ。
ドラえもんのこの言葉が好きだ。
「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ。」
そもそも正しいことは、側によって真逆になる。
そして最後に
池上彰氏が伝えている情報も一つの側に過ぎないことを忘れてはならない。
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