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第7回 実際どうなの!? PMP取得物語(後編)

こんにちは!
株式会社クリエイションラボの平澤です。
 
前回は、プロジェクトマネジメント資格のひとつ「Project Management Professional (通称:PMP)」を取得する上で、私がどのような経緯を辿ったかについてお話いたしました。
 
今回はその後編として、受験についてや資格取得後についてのお話をさせていただきたいと思います。
 

・緊張MAX!! いざ、試験がはじまった!
 
前回は、いざ試験へ!というところまででしたが、ここからは実際の試験開始からお話させていただきます。
 
会場に入ると、係の方に試験答案用のパソコンに案内されました。パソコンの前に座っただけなので、心臓は早鐘のようにドキドキと鼓動し、既にこの段階で緊張がMAX!
 
人生でこれほどまでに緊張したことがあるだろうかという精神状態でしたが、「やれるだけやってきたんだ!」と気持ちを取り直し、なんとか心を落ち着かせて試験に向かいました。
 
しかし、心を落ち着かせたのも束の間、実際に出題された問いを目の前にすると……
 
「選択肢が4つあるけど、これ全部正解じゃないの???」
 
と戸惑うものばかり! ──恐るべきPMP
 
想定問題などは嫌というほど猛勉強してきた訳ですが、それを超える難易度の高さなんです。中には、比較的簡単な問題もありましたが、選択肢全てが正解のように感じる難問もあり、脳みそフル回転で試験問題を解いていきました。
 
とはいえ、私が受験したのはもう何年も前のことであるため、正確な問題数や所要時間は失念しましたが、確か200問以上あり、それを2時間以上かけて解いていくのですから、体力勝負でもあるのです。試験前にカツ丼や焼き肉みたいなスタミナガッツリな食事をしていくのもおすすめかもしれません(笑)
 
話を戻しますが、200問以上もあり難問も多いため、私の場合ですが最後の20問くらいのところで集中力が切れ、頭が働かなくなってしまい、終盤は惰性的に回答を進めた記憶があります。なんとか最終問題を回答し終えた段階で見直しをするわけですが、既にその体力もないほどに疲弊しており、正直「どうにでもなれ!!」という状態でキーボードのExitを押しました。
 

・そんなこんなで結果発表~! 合否はいかに?
 
Exitキー(回答終了)を押すと、採点がその場で行われるため画面が一旦Waitになります。このあと合否の結果が出るのですが、実はその間わずか数秒~十数秒であるというのに、随分と長く感じるものですね。
 
ドキドキしながら待っていると、突如画面に現れた文字は
 
「Pass」
 
でした。一瞬この意味が理解できなかったのですが、何となく「合格したかな?」というポジティブなメッセージが表示された記憶です。とはいえ半信半疑で、受付で紙の結果を受領する際に「これは合格ですか?」とわざわざ聞いてしまったくらいです。
 
受付の方に「はい、合格ですよ」と言われて、やっと「合格したんだ」と認識したことを今でも思い出します。
 
──と、ここで皆さんは、超絶万歳している私をイメージされるかもしれませんが……実はまったくそんな状態ではなく、とにかく身も心も疲れ切って、早く帰宅したいと思うばかりでした。
 
 
・帰宅して、じわじわと合格を実感!
 
合格祝いのご飯を食べる余裕もなく、そのまま帰宅し、まずは一眠り。それぐらい試験に疲弊したのです。目覚めたのは夜遅くでしたが、その際にあらためて結果報告書を見ました。
 
確かに印字されている「Pass」の文字。
 
そこで初めて「合格したんだ~!」という喜びの実感が湧いたと共に、「もう二度とあんな辛い試験勉強をしたくない」と思いました。あのしんどい猛勉強は、もうしなくていいのだとい
う安堵は、もしかしたら合格の喜びより大きかったかもしれません。
 
私は生まれて初めて国際資格を取得することができたことで、なんだか一人前になれたような、同時に責任感も重くのしかかってくる感情も芽生え、やる気がより一層湧いてくる思いでした。
 
 
・ちょっと考えてみてください「皆さまにとって資格とは?」
 
私がPMPを取得しようと考えたのは「転職の武器」にしようとしたからです。
 
では実際に役に立ったのか?と申しますと、実は試験中に受けた会社に好条件で内定をいただけたため、直接的には役に立ちませんでした(笑)
 
ただ、資格取得における持論を申し上げますと、
 
資格取得において結果が伴うことはベストかもしれません。ですが、仮に不合格であってもマイナスに考えることはないのです。
 
だって目標に向かって全力を尽くすことは、それ自体が人として成長する上で大事なことですし、少なくとも知識は身に付きます。例えばPMPやIPAの試験勉強をする上で、マネジメントとは何ぞや?という入門的なところから入り、徐々に応用していくのですが、この「点」である経験が後々業務を経験する上で「線」として繋がっていきますので、何でも良いから「まずはやってみる」ことが、自己を成長させる上で重要と考えています。
 
 
・「国家資格」取得後、実際のところどうなのか?
 
これを話すと「あれ?」みたいなお話になるかもしれませんが。
 
PMPを取得したことで、直接的に「役に立った!」という経験は、正直なところ2回くらいかなという記憶です。その2回とはRFP案件でPM要件があったりしますが、そちらに「PMP取得者必須」というような項目がある場合は、私の名前を記載した上で入札、という具合に。
 
なので私自身に限っていえば、転職の給与交渉やその後の業務に直接役立ったことはないのですが、それでも取得して本当に良かったと考えています。
 
やはり、「国際資格を持っている」という自信は揺るぎないものとなり、大きなプロジェクトに携わる上においても、まったく気負いすることなく臨めたりもしたのです。
 
資格の本質とは、その人に自信や信念を持たせられることかもしれませんね。
 
 
・次回、緊急特集!!
 
起業してからというもの、クライアントからのお引き合いに対して人材を探すタスクが多かったりしますが、案件を希望するエンジニアについて、「うーん、こうした意識に変えた方がいいのになあ……」ということが多々あるかと思います。
 
マネジメント案件をエンジニアとして希望する上で、「あれがいい」「これがいい」的な希望をたくさん出してくるのですが、言葉を濁さず申し上げると、過剰要求が多かったりするのです。
 
エンジニアとして希望を出すのは自由ですし、プロの職業ですから、それ自体は私自身否定をいたしません。しかしミスマッチとなり、結局マネジメント系のキャリアを積めなければ、いつまでも下流領域で踠くことになってしまいます。
 
これは強く訴えたいのですが、マネジメント領域のお仕事はそんなに簡単なものではないのです。
 
そうしたことで、次回は緊急特集として「キャリアか報酬か? ──それとも?」といったお題目でお話をさせていただければと思います。
 
皆さま、今回もお読みいただきありがとうございました。
次回もお会いできることを楽しみにしております。


■自己紹介
株式会社クリエイションラボ
代表取締役 平澤 富輝
エンジニア歴28年。
インフラのエンジニアとしてキャリアをスタート。内資/外資、業種を問わず多くのお客様先でプリセールスやフロントSE、プロジェクトリーダーからプロジェクトマネージャを歴任し、大中小、百以上の案件やプロジェクトに携わる。
会社員時代は最終的に30名を束ねるグループリーダーも担い、その長い経験の中でマネジメント人材育成の重要性を感じ取り、その裾野拡大を志して独立する。
「エンジニアとは才能でなく、学ぶ姿勢と少しのセンス」が持論。

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