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〈前編〉【累計260タイトル超制作】好きを仕事に得意なことを活かす、電子書籍に特化した「漫画LABO」の魅力とは

最近、漫画読んでますか?
今ではピッコマやLINEマンガ、Amazon Kindleで電子コミックとして読んでいるという方が多いのではないでしょうか。

日本の漫画における流れが変わったのが2017年。定期刊行のコミック誌、コミック単行本、電子コミックの3分類に分けた中で、この年初めて電子コミックが販売額で1位になり、その後の漫画市場をけん引していくことになった年です。(2022年のコミック市場全体は6,770億円と、電子コミックをカウントし始めた9年前の1.5倍に成長 ※出版科学研究所の資料より

実は同じ2017年、株式会社クリーク・アンド・リバー社(C&R社)に誕生したのが、「好き」と「得意」を活かして漫画・小説業界で活躍できる「漫画LABO」です。今回は前編・後編で、出版業界で注目されているその魅力に迫ります。


漫画LABO設立と目的

「漫画LABO」設立者で編集長兼営業担当の谷口郁美さんにインタビューしました。

編集長兼営業担当の谷口郁美さん

谷口さん:「『漫画LABO』設立前の漫画制作というのは、一部分業されていたものはあってもストーリー作りも画も一人の作家が担当して描くことが多く、超ヒットを出すのは一握りの限られた漫画家だけでした。それに、作品を発表できるのは出版社と契約して、印刷出版で商品化というのがほとんどでした」

「一方で、2013年頃から電子書籍市場は伸びつづけていて、今から7~8年前には電子書籍だけで年間販売額1億円を超えるヒット作品がいくつか出始めた時期でもありました」

「C&R社は、2011年から出版社や作家の紙の書籍を電子化して流通させる電子書籍の取次事業を始めていて、私も取次営業担当者として担当する出版社の電子マーケットの売上拡大をお手伝いする日々を過ごしていました。そんな中、出版社や作家双方の状況をヒアリングすると、この出版業界の課題を感じるようになりました」

「漫画家と編集者が命を削るように徹夜して作品を書き上げている素晴らしい作品もありますが、できればもっと楽しみながら好きなことや得意なことを活かして、自分の時間を大切にしながら制作できるのではないのか?そうしなければ、どんどん作家側だけが疲弊していってしまい、業界にとっては良くないのではないかと強く感じました」

「一方で担当していたクライアントからは、電子書籍レーベルを立ち上げたい、コミックを強化したい、漫画家を紹介して欲しいという相談をよく受けていて、『人の能力は、無限の可能性を秘めています。私たちは、その能力を最大限に引き出し、人と社会の幸せのために貢献します。』という経営理念を持って事業を行っているC&R社なら、両者が幸せになれる仕組みを作れるんじゃないかと思ったんです」

「日本が作る漫画は世界中で愛されているように、昔も今もこれからも面白い!でもこのままでは、作家や編集者が増えず、出版社の倒産が加速してしまうかもしれない。面白い漫画や小説など、どんどん読めなくなってしまうのでは、と不安になりました」

「そこで、≪【好き】を仕事に、【得意なこと】を活かして、【読者ニーズ】を取り込み、【自分の生活】を大事にして、コンテンツ作りを目指す≫をコンセプトにした『漫画LABO』を2017年に設立しました」

設立、そしてヒット作品の誕生

谷口さん:「設立メンバーは私とゲーム業界で活躍していた漫画制作経験者、あと一人は同人誌を作ったことがあるWeb経験者の3人でした。設立から2~3年は、ノウハウ蓄積や作品をつくる投資の時期と考えて、取次事業の営業担当を継続しながら、オリジナルの漫画制作のほか、他出版社と協業してコミックを制作したり、Webデザインや広告漫画の受託制作、ビジネス書のコミカライズやイラスト制作受託などを行って事業のベースを作っていきました」

「毎日、各電子書店をチェックし、ランキング上位の作品や周りから推薦された作品を片っ端から読んで、構成力を分析してどこがどのように面白かったのか言語化して記録。それぞれの電子書店で売れている作品の傾向も分析しました。明確化することで、読者が求めているストーリーやシーンも分かってきました」

ベストセラー作品『間違いで求婚された女は一年後離縁される』

「それまでプチヒットとなる作品はいくつか出ていましたが、設立から3年目に配信を開始した作品が2021年、ついに大ヒットしました。それが『間違いで求婚された女は一年後離縁される』(著者:ほいっぷくりーむ、となり凛、Amary、ヤマトミライ)です。(「ピッコマ」2021総合マンガ部門ジャンル年間 7位や「Renta!」 2021女性向けノベル年間総合 2位を獲得!)
流行りの異世界転生モノではなく、ヒストリカルの分野で売れるように狙った作品でヒットを飛ばせたことは自信になりました」

今もヒットを続ける『双子王子の見分け方』
2023年発売の人気作品『天才服飾士の過度な執着は全身にまとわりつく!』

「その後も『双子王子の見分け方』(著者:笠井、Amary、怜美)や、2023年には『天才服飾師の過度な執着は全身にまとわりつく!』(著者:天晴にこ 、今波マナ)とヒット作を出し続け、今ではコミック、ノベル含めて260タイトル以上の作品を生み出しています」


後編につづく・・・
後編では「特長の分業制と働き方、売れる作品の作り方」をご紹介します。

【CREEK & RIVER 公式note編集部 TK】

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