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建築のあり方

去年の秋頃、菊竹清訓設計による東光園で行われた“菊竹清訓建築設計事務所の実践と方法 内藤廣に聞く”というインタビューを拝聴。

内藤さんの対話だったり講演は昔からちょくちょく聴いているけれど興味深くて面白いので結構好きなのですが、独立後時を経てから毎年正月に亡くなるまでずっと対話をしていた話は初めて聞いた気がするけれど、とても良い関係だったのだなと思う。

土木の教授に就任した際に菊竹さんが大変喜んだというエピソードも良いが、日本の極端な西洋思想への塗り替えや専門性という名の都合の良い整理は、物事をセパレートしただけでなく、徹底的に無責任を決め込める制度だとも言えると個人的には思っているから、そういうところがもっと“元の状態”に戻るということが大切だと考えている。

何事も歴史という時間の流れの中で複雑奇怪に絡み合い、全ては不連続な連続、または連続で成り立っているわけだから・・内藤さんの話で言えば70年代前に戻る必要だが、ここはもっと前にその前提が成り立っているとも言えるからどこから手をつけて良いかは注意深く探る必要はあると思うが、何れにせよ“元の状態”へ回帰し、大規模な編集のし直しがなければ未来はなさそうだとさえ僕は考えている・・

盤石な官僚システムが果たして内藤さんが言うように東日本大震災の15倍とも言われる南海トラフ地震やその連動による大規模な大震災をして変わらざるを得ないことになるのか、はたまた東日本大震災の時のように結果として何も変わらない(コロナのパンデミック?でも変わったと宣う輩は多いが実のところはこれっぽちも変わらなかったのが紛れもない事実だろう)のかは誰にもわからない。

追伸
ここで語られている内藤さんのやっていることって本当にすごいことで口先で言ってる人はいても、“今の時代”に逆行したことや批判があっても実践している人は本当に少ない。だからとても価値があるとも言える。少ない良心のひとりだ、と。


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