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Orientation - 高校生のためのクリエイティブと生成AI

オリエンテーション

講座の目的

この講座では、生成AIとクリエイティブツールを駆使し、自身で課題と捉えた社会問題を解決するための実践的なプロジェクトを体験します。また、生成AIの可能性とリスク、AI倫理や著作権について深く学んでいきます。
さらに、Adobe Expressなどのクリエイティブツールを用いて解決策を具現化します。これらのツールの操作方法はアイデアの具現化を助ける範囲で学びます。

皆さんがこの講座を通じて得られることは2つです。
ひとつは、AIの可能性と限界を理解した上で、倫理的かつ適切に活用するための知識と思考力です。
もうひとつは、自分のアイデアを視覚的に表現するビジュアルスキル、他人にわかりやすく伝えるためのクリエイティブツールの活用技術です。

これらを組み合わせることで、身近な社会問題を解決する新たなアプローチを模索し、具現化する力を身につけることができます。

生成AIの可能性とリスクを理解しよう!


生成AIの光と影

生成AIは多岐にわたる分野で活用されています。
例えば、新聞やウェブサイトの記事、さらにはニュースレポートの作成などに利用されています。広告業界でもキャンペーンコピーの作成やSNSの投稿文の作成にAIの力を借りるケースが増えています。
クリエイティブ業界でも生成AIを実験レベルで導入し始めています。
広告のビジュアルやWebサイトのイメージ画像、パッケージやロゴデザインのプロトタイプ制作など、作業時間を大幅に短縮できることが実証されています。

但し、生成AIには注意も必要です。
ディープフェイクと呼ばれる技術を使えば、実在する人物に嘘の情報を発信させることが可能になります。これによりフェイクニュースが広がったり、個人のプライバシーが侵害される可能性も高まっています。

加えて、生成AIによって新たな著作権問題も生まれています。
AIが生成した記事や音楽の著作権はどのように取り扱われるべきなのでしょうか?
これらの問題は、現行の著作権法では対応が難しく、新たなルールが必要となっています。

生成AIは社会に大きな影響を与える可能性を秘めていますが、そのメリットとデメリットをしっかり理解し、適切な管理と利用が求められています。

第1回の内容
生成AIの種類を学ぶ
テキスト生成AIの言語モデルを学ぶ



画像生成AIによる出力例:

写真の生成
カメラで撮影した写真と区別できないレベルの実写イメージを生成することができます。生成AIが苦手とする表現(手の指や大胆なポーズなど)も今後の技術進歩によって精度が向上していくでしょう。最もAI倫理が問われる領域です。

※Midjourneyで生成された画像です

グラフィックの生成
グラフィックデザインの素材として使用できるピクトグラムやパターン、テクスチャなどを生成することができます。テキストからベクターデータを生成できる「text to vector」はデザインワークに大きな影響を与える可能性があります。

※Midjourneyで生成された画像です

モックアップの生成
パッケージデザインなどで使用される商品のモックアップを生成できます。ストックフォトサービスにあるような無地のパッケージを大量に生成、選別しながらPhotoshop等で仕上げる生成AIワークフローが実験的に導入されています。

※Midjourneyで生成された画像です

マテリアルの生成
多種多様な物理的なマテリアルを生成できます。ガラスや木、石、金属、プラスチック、セラミック、布、紙、ゴムなど幅広く表現できるため、グラフィックデザインや3DCGのテクスチャなど様々なクリエイティブワークに役立ちます。

※Midjourneyで生成された画像です

コミックの生成
コミックスタイルの線画を生成することができます。日本の漫画スタイルからフランスのバンド・デシネ、アメリカン・コミックスまで表現可能です。
※生成した画像を自分の作品として公開することはお奨めしません(作業の上位工程や素材として利用することを推奨)。また、プロンプトに作家名や作品名などを含まないように注意すべきです(著作権が消滅している作品は除く)。

※Midjourneyで生成された画像です

イラストの生成
ハッチングやクロッキー、水彩画、ウェット・オン・ウェット、パステル画、油絵、シルクスクリーン、木版画、点描法など様々な描画表現が可能です。
※プロンプトに作家名や作品名などを含まないように注意すべきです(著作権が消滅している作品は除く)。

※Midjourneyで生成された画像です



本講座の大まかな流れ

ライブ配信の後、収録動画のアーカイブを公開するスケジュールになっています。noteの「高校生のためのクリエイティブと生成AI」マガジンで受講することができます(マガジンをフォローしておいてください)。日時は公開スケジュールをご覧ください。
アーカイブは社会人の方でも自由に受講することができます。高校授業のグループワークを前提にしていますので、自己学習には適さない内容を含みます。素材データや資料はダウンロード可能です。

本講座は2024年度に実施予定のカリキュラムが確定していないトライアルです。講座内容に関しては賛否両論があり、一部の方が懸念している生成AIの活用を含むため、教育関係者やクリエイティブ業界の方々の意見を伺いながら2024年3月までは「試行講座」として進めています。

生成AIの活用には批判的な意見も多く、可能なかぎり精査した上で設計していきますので、体系的なカリキュラムの作成には時間がかかる見込みですが、生成AIとクリエイティブ、教育に興味のある社会人の方々にも参加して頂き、コミュニティを築いていきたいと思います。
オンラインのカジュアルな雑談会なども実施しますので是非ご参加ください。


使用するアプリ及び生成AIサービス

生成AIサービスは「ChatGPT」と「Adobe Firefly」を使用します。実制作では、Adobe Expressを使用します。
FireflyとExpressには「無料プラン」がありますが、Fireflyは有料版を使用する前提で進めていきます。無料プランだと毎月25クレジットしか提供されません。クレジットを使い切ると次月まで画像を生成できなくなります。

本講座は、アプリの習得を目的としていません。初心者向けの操作学習が含まれますが、プロジェクトの実作業に必要な機能だけを使用します。


公開スケジュール(予定)

  1. オリエンテーション[公開日:2023年10月10日(火)]

  2. 第1回 生成AIを体験してみよう![公開日:2023年10月10日(火)]

  3. 第2回 - 公開日を調整中

  4. 第3回 - 公開日を調整中

  5. 第4回 - 公開日を調整中

  6. 第5回 - 公開日を調整中

  7. 第6回 - 公開日を調整中


講座に関する最新情報

本講座の更新情報や追加情報などは、フォローしているマガジンに通知が届きます。LINEやX(旧Twitter)でもお知らせしますが、情報が流れてしまうため、マガジンのフォローを推奨します。



更新日:2023年10月10日(火)/公開日:2023年10月10日(火)

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