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クレイジータンク通信 vol.199 『人間にできることを”ジタバタ”し続けて探そう』

クレイジータンク通信(通称:クレタン通信)は、2020年7月よりスタートし、現在まで毎週つづいている「クレタンの今」をお届けする2000-3000字程度の通信です。2021年10月までは、クレタン関係者やファンクラブの方、十数名の方に限定的にお送りしてきました。しかし購読者の皆さまからのフィードバックもあり、2021年10月下旬より、有料にてnote公開を行うことになりました。さらに、2023年10月からは、試験的に無料公開をスタートすることにいたしました。

毎週、クレタンが何をしているか、また、何を考え行動しているのかについてお伝えしていく場です。クレタンは常に未来に向かって自分たちが「挑戦をつづける当事者」になることを大切にしています。変化する社会を生きるみなさまにとって、挑戦へのきっかけや原動力となれば幸いです。気になったときにふと立ち寄ってみてください。


◆クレイジータンク通信 vol.199◆


5月もあっという間に半ばとなりました。新年度はじまり、GWをひとつの区切りとして、様々なことが動き始めている状況の方々も多いのではないかと思います。

今年の夏は昨年以上に猛暑になると言われていますし、日本各地で地震が頻発している昨今です。

夏を迎える前に、今一度自分たちの身の回りを見直したり、備えをしたり、ということを行うことも大切ですね。

さて、今週の通信は、クレタン代表の竹鼻が20数年前からAIの登場により世界が大きく変わることを予見し、「対人工知能」という姿勢で人間の価値を探し続けていることを改めて振り返り書いてみました。今週、UPしましたnoteでも「人間が人間の価値に立ち返る」というテーマで、現在取り組む保けん野菜事業を紹介しています。

本通信が、皆さんの今後の「対人工知能」という思考や行動のきっかけになれば幸いです。ぜひご一読ください。


【人間にできることを”ジタバタ”し続けて探そう】


クレイジータンク代表竹鼻がAI研究を開始して18年。そのきっかけと出会ってから早22年が経ちました。

当時、竹鼻は建築学科に所属し、建築を学んでいた身として常に以下のように課題提起をしていました。

「建築の設計は人工知能がやった方がデザイン的にも環境的にも、コスト的にも合理的になる。大工さんが木材を切らなくなり、工場で作られる(プレカット)現代建築はまさに人工知能との相性も良い」

言い換えれば「建築家の仕事は人工知能に代替されるべき」という主張でしたので、同級生にも先生にも「危険視」されていました。

社会人となった後も、生きていく前提に「シンギュラリティ(人工知能が自律的な存在として人間を上回る知性が誕生するという仮説)」があったため、仕事でもプライベートでも人工知能に代替されない可能性があるかどうかを常に価値の基準としていました。例えば・・・


人間や自然の”偶然”が作り出すデザイン
“過去を内包した”文化的価値の保存と進化
“あなたという人間だからこそ”欲しいと思ってもらえる価値創造
“データ化されていない価値”の保存と創造
“すぐに価値と分からない”価値の創造


研究を進める中で発見してきた”対人工知能”に対して有効になる可能性のある考え方は複数存在するようになってきました。そして次第にこの価値を認識し依頼くださる企業様や人も増え始めたことから、2022年に会社設立するに至り、現在はこの「対人工知能」となりうる各企業様の価値づくりや仕事づくりに携わらせていただいています。

様々な企業様の経営者や管理者の方々とプロジェクト組成したり、対談させていただく過程で、この18年間を通して見続けてきた人工知能(AI)が創り出す今後の未来についてまっすぐお伝えしていますが、皆さんに比較的共通しているのが、危機感と可能性は感じている…しかし、人工知能が人間の仕事を代替し始めているかと言われると、実際にまだまだ人間のやれることは多い、と心の奥底では考えている、という点です。

18年間人工知能の成長の動向を見てきた中で確実だと認識していることが、「人工知能は人間と同じように必ず成長する」ということです。

私たち人間は、目の前に3歳の子がいて、その子が(現段階で)大学に合格するなんて不可能だと誰もが分かるかと思います。しかし15年後(その子が18歳になる時)には誰もが可能だと思うはずです。そしてこれと同じことが人工知能にも必ず起こります。今の段階では、

「AIにもできないことがある」
「会話にならない」
「空気を読んでくれない」

そんな議論をよく耳にします。しかし、今はまだ3歳の子に何を求めているのか?という段階ですが、15年後といわず、早ければ2,3年でその段階まで成長してくる可能性すらすでに見えてきてしまっているのです。

生成AIの成長の過程では、人間がそれらを活用し、これまでにできなかったことができたり、たった一人で大企業と並ぶ利益を上げる人すら出てくるとも言われています。

しかし、その世界もAIの成長の過程としての”点”であり、線で見た時にはシンギュラリティは必ずやってきます。人間がそれを止める選択をしない限りです。

だからこそ、私たちは”ジタバタ”するしかない、と考え、18年間ずっとジタバタしながら人間の価値を探し続けています。

人工知能が入ってこれない価値というものを生み出し保持できればそれが一番良いですが、それはかなり難しいと感じているのは事実です。

それでも、人それぞれ、会社それぞれに、その可能性が存在していることを信じて、今は、動くことが大切だと考えています。

止まっている時間も、悩んでいる時間も、もう残っていない、とクレイジータンク内では共有し、関係各社様へも常にその感覚値を持っていただけるよう、伝え続けています。

18年前に竹鼻が予見した未来とは、

「(当時)今から20年後、2026年に世界は人工知能によって激変する。これは予言ではなく、人工知能は指数関数的な成長をするから必ずそうなるし、人間は便利や不安に打ち勝つことはできないから、誰にも止めることはできない」

というものでした。2026年というラインまではあと2年。各人、各社がそれぞれの知見や覚悟をもとにして、みんなでジタバタするしながら、「人間にできること」という価値を探して守っていかなくてはいけないと考えています。

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