見出し画像

長野マラソンに参加してきました。

(なんでこんなことやってるんだろうか)

35km地点から毎度のこと、頭によぎる独り言。
全身のエネルギーが枯渇しているのか、脚が重い、脚が攣りそう、全身だるい、喉が渇く、息が上がる・・・。かといって歩くという選択肢も選べない。

大人になって、普通の社会生活で体験しないような”肉体的なつらさを凝縮した時間”を味わえるのが、フルマラソンです。なんでこんなことやってるんだろう?と、よく周りに聞かれますが、大丈夫、本人も同じくそう思ってます。

一方、大人になって、普通では味わえないような”魂の燃焼と、それに伴う感動の瞬間”を味わえるのもまた、フルマラソンです。あんなに辛かったのに、その痛みを忘れ、また戻ってきてしまう。

不思議で、魅力的なマラソンです。

長野マラソンに参加してきました

さて先日、長野県長野市で開催される、長野フルマラソンに参加してまいりました。この大会は、制限時間5時間と通常のフルマラソンより制限時間が1時間ほど短く、仮装もNGという硬派なマラソン大会です。

今回、大学院の仲間と3人で参加をしてきました。今日はそのレースについて、振り返りたいと思います。

レースの結果は3時間25分29秒

まず、タイムはこんな感じでした。自己ベストには至らず、しかしサブ3.5というそれなりのペース(1kmあたり4分50秒)では走ることができました。

レースの展開としては、28kmくらいまでは平均ペース4分33秒/1kmで走ることができており、特に呼吸も乱れることがなかったので、快調だったといえます。

このときは、もしかしてPB(自己ベスト)も更新できるかも・・?などと淡い夢を想像していました。

28kmくらいから「脚が攣る」予兆が見える

しかし、フルマラソンというのは、もっとも練習が反映される競技です。

私の月間走行距離(練習量)は、この半年でみると85.3 km(11月)、93.5km(12月)、165.8km(1月)、115.7km(2月)、168km(3月)でした。平均125kmほどの月間走行距離です。

月間125kmくらい。
(去年7月は263kmマラソンがあったので距離数が一箇所だけ伸びています)

走っていない人からすれば、すごい走ってると思うかもしれません。しかしサブ3.5を目指すならば月間200kmはほしいと言われれています。絶対的な練習量がなければ、「脚ができていない」状態であるため、無理をすれば必ずどこかでガタが来ます。

私もまさにその通りで、28km地点で、ふくらはぎに脚にビクビクっと電流が走るような感覚がありました。

呼吸や気持ちは大丈夫でも、脚がこれ以上ペースを上げると攣ってしまう予兆が走り、やむなくペースを落とさざるを得なくなりました。4分30秒→4分45秒へと落とし、なんとか脚がビクビクする気配を抑えながらなんとかやりくりします。

脚の筋肉が波打ち、痙攣する

30km地点で、大きくふくらはぎが波打ったような感覚とともに完全に脚が攣ってしまいました。いわゆるこむら返りの状態。

ガードレールに体を預けて、脚を伸ばします。1分ほどマッサージして、何とか復活させて走り始めます。走ることを諦める選択肢はありませんが、こうなっては自己ベストは厳しいと言わざるを得ません。残念ながら4分台で走ることは、もうできません。なぜならばペースを上げるとすぐ攣ってしまうから。

あとは、どうやって前半で作った貯金(タイム)を切り崩すのを最小限にしながら完走するかというモードになりました。そして、フルマラソンは、ここからが長い。。。

でも、走り続ければ必ず終わるもの。タイムはボロボロになっていきましたが、何とか最後まで歩かずにゴールはできました。

振り返って思うこと

さて、これらのことを含めて3つ、今回のレースの教訓があります。以下まとめてみたいと思います。

(1)心肺が鍛えられた

今回のレースに向けて、ペース走(心拍がかなり高まるペースで走る)ことを取り入れました。具体的には4分10秒とかで5-10km走る練習です。

以前行った「銀座アシックスラボ」というランニング能力の計測と走力向上のコンサルをしてくれるサービスで、「ペース走」を提案されました。そのような練習を入れたところ、Vo2MAXという最大酸素摂取量が57→60まで高まりました。

その結果、レースペースも4分25秒を切っても、息が上がることがありませんでした。これは、ペース走の練習成果だったと思います。

(2)脚は鍛えられなかった

一方、同ラボで言われた「週末に20~30km走って、脚を鍛える」という練習は、膝が痛いとか時間が作れないとか、様々な理由で行ってはいませんでした。

こうした時間を捻出するのも含めた「レース準備」が本番のタイムを左右することを考えると、準備不足であったことは否めません。明確に目標を立てていたわけではない、というのもありそうです。

いずれにせよ月間走行距離を200kmくらいまで高められるよう時間の使い方や体のメンテナンスができることが、この先のレベルに行くために必要であることを体感しました。そういった意味で、非常に学び深いレースでした。

(3)精神の筋肉は強化されている(気がする)

ちなみに、初めてフルを走ったときから、いくつかのウルトラマラソン(100km)、ジャーニーラン(263km)などを経て、「キツさに対する痩せ我慢」(≒精神の筋肉)は向上してきた気がします。

今回も脚が攣ったので、まあ歩いてもよかったのですが、脚が痙攣しないギリギリを攻め続けることを自分に課すことはできました。

自分の状態を俯瞰しながら、脚が攣るか攣らないかの綱渡りの状況下で、自分が走れるスピードで走り続けられたのは、精神的な我慢の度合いが高まっている気がします。

以上、今回のマラソンから得たことをまとめてみました。

改めて、こうした「命を燃やしているぜという瞬間」は、日常生活でそうそうないですし、このような経験を味わえるのがフルマラソンとすると、確かに癖になる人もいるよなあ、と他人事のようですが思った次第です。

しんどかったですが、楽しい時間でございました。


この記事が参加している募集

振り返りnote

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?