見出し画像

[外国人と働こう!] 日本で増えるムスリムとの働き方 Vol.2 礼拝

前回のVol.1では特に食事に関してまとめました。

今回は礼拝についての記事となります。


祈りの回数

礼拝は1日5回、決められた時間内にサウジアラビアのメッカ(マッカ)の方へ向いて行います。時間は太陽の動きによるため、国や地域で異なります。最近はアプリなどで簡単にチェックすることができます。

祈りの時間

アプリ画面の例と、2019年7月28日の礼拝時間を見てみましょう。

アプリ画面 (ハラル・ジャパン協会 HPより抜粋)

(例:2019年7月28日 日本)アプリでの礼拝時間の見方
夜明け前のお祈り   3:06~日の出04:45までの間
正午のお祈り   11:48~次のお祈りまでの間
午後のお祈り   15:35
日没後のお祈り  18:51
夜のお祈り    20:24

よくある業務時間中であたるのは、正午、午後、日没後の時間でしょうか。
正午はお昼休みと重なればいいですが、午後のお祈りは完全に就業時間であり、日没後のお祈りも残業や夜時間帯にも業務がある場合は重なってくると思います。
絶対にぴったりその時間にお祈りが必要という訳ではないようですが、まずは本人の希望を聞くようにしましょう。
ちなみに、お祈りは一度中断すると最初からやり直さないといけません。そのため、お祈りしている姿を見かけた際は、そっとしてあげましょう。

お祈りの場所

インドネシアのオフィスには至る所にprayer room (お祈りルーム)がありますが、日本で専用の場所がある施設は少ないと思います。
あまり使われていない会議室があれば会議室がいいです。
もしも個室が難しい場合は、施設内の空いているスペースを活用し、パーテションで仕切りを作りましょう。
また、手や顔や足を濡らします。そのため、水場があることが好まれますが、必須ではありません。
〇必須
清潔な環境、礼拝マット、パーテション等の仕切り(個室ではない場合)
〇あると喜ばれる
水場(足洗い場)、メッカ方向を示す矢印、男女で別れた空間

新しい施設には祈祷室がある場合があります。
実際の例はこちらのリンクから確認ください。(東京ポートシティ竹芝)
男女分け以外のすべてがそろっています。

金曜日は特別

イスラム教の週末は、土曜・日曜ではなく、金曜・土曜なのです。
特に金曜の午前中には週に一度の大切な金曜礼拝があります。
そのため、シフト制で休みをとれる職場の場合は金曜日を休み希望にして休む方もいます。
日本の月~金が勤務の会社で毎週金曜に休みを取ることはできないと思いますが、休みの希望が出た場合は配慮してあげましょう。
できれば入社前の段階でよく話し合い、可能な限り融通を効かせてあげてください。

さいごに

以上となります。
Vol.1では食事について、Vol.2では礼拝についてまとめました。
想像以上に日常生活に浸透していますね。
食事も礼拝も個人の判断で別れることですので、
よく一人ひとりと話していただき、最適解を見つけていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

イスラム教を含む多様性のある環境で働くための日本人向け異文化理解研修や、外国人向けの日本語・日本文化・ビジネスマナー研修を行っています。
興味がありましたら、HPよりお問い合わせください。
各企業の業態や困りごとに合わせた研修を作成いたします。
いまさら聞けない企業向けLGBTQ+研修も対応可能です。
HP : ことのば (cotonoba.net)
X : ことのば (@cotonoba) / X (twitter.com)

この記事が参加している募集

#人事の仕事

3,826件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?