潜在意識にアプローチする療法

潜在意識へのアプローチによって行われる心理療法は、ひとくちに言って「催眠」です。
大々的に「催眠療法」と呼ばれるものもそうですが、イメージワークを使うトラウマケアや、描画療法なども広く広く言えば、催眠状態を利用しています。
催眠、というもの自体がまったく特殊なものではなく、ヒトの意識の日常的当然の状態であるため、実は催眠状態、潜在意識の原理原則というのは、ありとあらゆるところで、日常すべて、生きている状態すべての瞬間に、多大に影響しています。
そのため、心理療法やカウンセリングの場合は、潜在意識の原理原則(催眠理論)を深く熟知しているカウンセラー、心理療法家である方が、非常に効率よく、そしてクライアントさん側もいつの間にかいつの間にか人生が楽になっていきます。


そう…。
潜在意識にアプローチする心理療法とは、クライアントさんの潜在意識の性質を利用し、クライアントさんが実は日常的に当たり前のように出たり入ったりする催眠状態という変性意識状態を利用して、クライアントさんの心や身体の問題を解消へと方向付けていくものなのですが…。

つまりは、ほとんどの場合、クライアントさんの「顕在意識」には、何が起こっているのか、何かは起こっているけれども何がどうしてそうなっているのか、メカニズムが全くわからないままに、いつの間にかいつの間にか、「自然と」自分の状態が当たり前に元からそうだったかのように良くなっている、人間関係や環境が良くなっている、人生が楽しくなっている…というようなものなのです。
つい最近の記事でも書きましたが、クライアントさんは、「セラピストが何か役に立ったかどうか」すらも、よくわからないほどに、クライアントさんの顕在意識としてはまるで当たり前、自然に、元々そうであったかのように、気がついたら素晴らしい人生を手に入れています。

そして、実はそれ自体が、顕在意識のひとつの性質でもあります。
潜在意識からどんどん変容・成長・学習していったものは、顕在意識にとっては、あまりにいつの間にか過ぎて、その過程の自覚があまりなく、まるで当たり前で元々そうだったかのように感じられてしまうのです。
人は成長している過程…例えば幼い頃、授乳から離乳食になった時とか、初めてハイハイをし、初めて座り、初めて立ち上がって歩き出した時だとか、反抗期だとか……その時には自覚がありませんよね。しかも、下手をすれば大人になってからも自覚や記憶がありません。
実は周りを物凄く感動の渦に巻き込んで喜ばせていたり、とんでもなく振り回していたり…していたのですけれどもね。

成長や学習というのは実はすべて、潜在意識で行われる作業(過程)なのですが…
顕在意識にとっては、これは地殻変動のようなものなのです。
例えばですが、地球は物凄い高速で回転しています。そして、地中や地形は実は大変大きなスケールで変動し続けています。しかし、これを、地球の上に立っている私たちには、自覚することができません。
潜在意識の仕事というのは、こういうようなものなのです。
縁の下の力持ちであり、実は大変壮大なスケールで動き続け、すべてに多大な影響を与え続けています。
しかし、もはやいつの間にか当たり前過ぎるように影響が与えられ続けてしまっているので、(ただでさえ情報処理可能な量が少ない)顕在意識には、気付くことができません。

心理療法に話を戻しますと…
例えば、認知行動療法などは、(基本的には)医師やセラピストなどの顕在意識から、ダイレクトな言葉で、「これをこういうふうにやってみてください」と、まるで薬の処方のように「クライアントのすべき(取り入れるべき)行動」が与えられます。セラピストとクライアントの顕在意識同士のやりとりです。
ただ、クライアントさんの中には、実は、今、その状態…つまり「今の生きづらさ」「今の病状や疾患」の状態を呈しているのには、必ず理由があります。いわば、わかりやすい言葉で言ってしまえば、クライアントさんの潜在意識にとっては、その生きづらさやその疾患の状態でいる「必要・理由」があるから、その状態でいるのです(実は、それはあなた自身が人生を生き抜くためにインプットしてきたものであり、あなた自身があなた自身を守るためのものだと思い込んでしまっているためのものなのですが)。
顕在意識と潜在意識では、必ず、100%、いや、100%中500%と言っても良いほど明確に、必ず潜在意識が勝ちます。
つまり、顕在意識で上から「これをやりなさい、あれをやりなさい、そうすればあなたのその困っている病態は治るから」などと言われても、あなたの潜在意識は「これが治ったら私はまずいのではないか、私は今この病態でいる必要があるのだ、それが唯一私自身を守る方法なのだ」と思い込んでしまっているわけなので、その認知行動療法を受け容れません。
つまり、いくらどんなに簡単な認知行動療法のワークを呈示されたところで、「それをやらない、なぜだかできない」プログラムを発動させます。しかも、あなた(そのクライアントさん)の全エネルギーを賭けて。

顕在意識同士の心理療法では、そのクライアントさんの潜在意識に「治るべきでない」理由や「治った自分が想像できない、健康になった自分が家族や社会や自分の人生に適応できないのでは」というような根っこがあったり、そもそも健康(生きやすい状態)にならないようならないように自分の人生を持っていく「魔法陣(プログラム、セルフトーク、世界や自分への見え方)」がある場合は、すべて悉くはじき返されてしまいます。しかも、クライアントさんのエネルギーを消耗させて。
クライアントさんの顕在意識(表面)では、生きづらいし苦しいから問題を解消したいのに、時間とお金とエネルギーばかり消費して、いつまでも解決しない、下手をするとセラピー依存、逆に医者不信となって更に更に自分はどうせ治らないんだというプログラムを作り上げて強固にしていってしまうことすらあります。

代わりに、潜在意識にアプローチする催眠療法では、潜在意識の原理原則を理解した上でクライアントさんの心の状態(潜在意識のメカニズム、埋め込まれているプログラム)を読み解き、高度な技法を組み合わせて使って行けば、そのクライアントさんの潜在意識にアプローチしてその「生きにくい、病態を持ち続けねばならないと思い込み必死で維持している」プログラムを解きほぐして、本当の意味で芯から「健康になって良いんだ!生きやすくなって大丈夫なのだ!」と思えるように、本当の安心安全に包まれることを感じる、知ることができるように方向付けていくことができます。

しかし、潜在意識のアプローチである催眠療法というのは、上記しましたように、クライアントさんの「顕在意識」では、いつの間にかいつの間にか、気がついたら生きやすくなっている、という状態に移行しています。
自分の中で一体何が起こったのかは、わからないままです。

そうすると、何が起こるか。
また次に、もっと奥深いところに実は埋め込まれていたプログラムが蠢いていることによって発現する病状や生きづらさが現れた時や……他に多いのが、家族やお子さんが以前の自分と同じ精神疾患になってしまったり…した場合に、どうしたら良いのかわからなくなります。
自己セラピーができません。そうすると、その都度その都度、高額と多大な時間を費やしてセラピーに通わねばならなくなります。
そうやって、セラピー依存となっていってしまう場合も起こり得ます。

これは、腕の良い整体師さんのところでもまた、同じことを言われますよね。
折角高額な金銭と時間をかけて何度か通ってもらって施術して治っても、元の日常に戻った時に、また身体が歪む身体の使い方や生活や考え方をして、結局あっという間に元に戻してしまう。
だから、整体師さんによっては、クライアントさんにぎりぎりわかりやすいように、施術期間中に少しずつ、そのメカニズムを説明したり、日常に取り入れることのできる方法を認知行動療法的に取り入れ伝えるようなことをしているところも、(僅かなようですが)あるようです。

私のところでも、同じです。
以前の記事にも書いていますが、私のところでも同じです。時々いらっしゃるクライアントさんのピンポイントセッションだけでは、逆にクライアントさんのバランスが悪くなってしまい、いわばセッションでぐいっと矯正されて気持ちよくなって日常に帰ってまた一気に歪みが起こる…そしてセッションに来て一時的に良くなってまたぐわっと悪くなる…その中では悪くなるふり幅が余計に大きくなってしまったり、その落差で別の問題が出て来たり、このふり幅のためにクライアントさんのエネルギーをむやみやたらに消耗してしまったりするようなことも起こり得ます。
そのため、私は、片足ばかり前に出したら歩行できず転んでしまうように、「左足の療法、右足の療法」と例えて、左足の療法(私とのセッション)と同時に、右足の療法としてホームワークを出しています。認知行動療法的な方法や、身体的アプローチ法であったりします。
それによって、セッションの効力をちゃんと保ち、次回セッションの時にちゃんと「次のステップ」に進むことができるようにするのです。すると、クライアントさんもクライアントさんで、逆に無駄な緊張や不安・エネルギーを注ぎ込まずに、「心地良く生きやすくなっていく」道へ、効率よくエネルギーを回していくことができるようになります。なぜなら、私の出すホームワークは、エネルギーを使うどころか寧ろエネルギーが回復し閉ざされていた自己治癒力がどんどん拓いていくものだからです。

そして、それと同時に、多くのクライアントさんには、なるべくそのクライアントさんに合わせた方法で、もしくは本人が無自覚にも学び気付いて悟っていくように、ご本人の状態のメカニズムを説明しています。
すると、クライアントさんの中で、「~をしなさい」と上から言われるのでもなく、自分が気付かないうちにいつの間にか何かわからないけどただ変わっていくというだけでもなく、ご自身の中で、「ああ、自分はこうしたい、こうなりたいから、そうか、今までは知らずに逆効果になるような△△のようなことをしてしまっていたわけか、なら〇〇とすればいいんだな、そうしていこう」と、勝手に気付きと変容が次々と促されていくようになります。

そうすると、だんだんとゆっくり、ご本人の中の、ご自身を不利にしていくメカニズム(人生脚本プログラム、セルフトーク)も、だんだんと希望を掴む方向、すべての人生のご自身の瞬間をご自身の糧とすることができる方向へと、変わっていきます。

私は、催眠療法士ですが、あくまで催眠の原理原則、催眠療法をベースとした、ホリスティックアプローチとしての心理療法を展開しています。
表面的表層的な症状だけを解決しても、生きづらさは解消しません。ましてや魂の傷や苦しみは、癒されません…奥底で更に更に気付いてもらえない涙が流され蓄積していくだけです。
そこにアプローチしない限り、癒しも生きづらさもない、と、私自身の人生で痛感してきました。


それと同時に、更に更に効率よく、自己セラピーもできるようになっていきたい、いつの間にか自己セラピーが内的に続くような人生、そして人生のすべての瞬間をすべて自分の人生の糧として取り入れ有効活用して、今までの何倍も何十倍もの効率で人生開花させ謳歌していきたい、更には家族、お子さんや周りにも癒しと可能性開花を広げて行きたい、という方は、何よりセッションでセラピストの療法を「受けるだけ」より、ご自身でご自身の心身の取扱説明書を見つけ出し向き合う、ということをしていくことが一番の近道です。
潜在意識の原理原則を知り、何よりまず、自分自身(潜在意識と顕在意識)で仲良くなり繋がり、ご自身の内側を整理して、綺麗な状態を目指すことです。
すると、潜在意識・顕在意識の原理原則が当たり前のように自然とわかるようになりますから(それまでは、大抵、一般の方の顕在意識は意識の理論法則を真逆のように捉え理解しているつもりでいます…)、ただ心地良く生きている、だけで、いつの間にか自分も周りもどんどん人生を生きやすく花開いていくようになります。

そのためのまず入り口となる講座(基礎講座)を、3月は9日(土)からスタートします。
その前週、3月2日(土)には、短時間でも体験講座(お試し受講)もあります。
米国で代表的な催眠療法協会の資格取得講座でもあるため、決まった日数と時間数の受講が必須となりますが、もし日程が合わない、グループで受講することが不安…などの場合は、私と直接日程を合わせて、あなただけに合わせた方法でご受講いただくことができる、マンツーマンシステムもご用意しています。
時間の都合だけでなく、マンツーマン受講によって、あなたの受け皿を深く育て、あなただけが持っているもの(タイプ、個性、ホスピタリティ、バックボーンなどなど)を最大限に引き出し活かした状態で、自他どちらにとっても効率の良い技術を身につけ、更にはマンツーマンですので遠慮なく、ご自身の人生や内面と向き合ってご自身をまず最初のクライアントとしてどんどん癒され整理し向き合い、ご自身の身を通して理解していくことができます。
あなたの潜在意識があなたにすべてを教えてくれます。

私の開設したスクールの特徴は、
学びたいひとが、学びたいことを、学びたい角度から、学びたいだけ
吸収できるようにするシステム。

あなたに合った方法を一緒に探り出し、最後まで、サポート致します。

ぜひ、まずは無料事前個別相談を行っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいね。


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