PCや携帯電話のアプリケーションにおける「アクセシビリティ機能」の実情

G-mailのダークモード

Googleのメールボックス、やっと背景を黒&文字を白にする方法を発見。
これ自体、「テーマ設定」の中から全て見て、その中から選ばねばならないハードルの高いものだった。

が…メールボックス自体は白黒反転、つまり背景が黒、文字が白く浮き上がるようになるが、メールを開くと個別のメールは途端に背景が白になり、逆に物凄いダメージを食らう…
(白が眩しい”羞明”や、白黒反転の有用性などは、私の視機能事情を綴った別記事をご参照ください。)

黒背景というもの自体が、そもそもデザインのテーマの中のひとつ(しかも真ん中あたりにあるのであらゆるごちゃごちゃコントラストも激しい中を一生懸命探さねばならぬ)、

つまりは、アクセシビリティ(バリアフリー)目的としての機能ではない、ということだ。

LINEのダークモード

LINEもそうなのだが…

LINEも「ダークモード」と名前がついているのに、画面背景は確かに黒にはなっても、実際LINE画面のなかの肝心のメッセージが表示される「吹き出し」部分の色は緑のままで、中のメッセージは黒で表示されるという、羞明(光を激しく感じる)の人には大変まぶしい状況は変わらない…

Facebookのダークモード

Facebookも同じである…

ダークモードというもの自体はあるのだが、
そして投稿画面は黒背景に白文字とはなるが、結局「次へ」や「投稿」ボタンが青ボタンに白文字(コントラストがはっきりしない)であったり、更に言えば、<拡大機能>を使って拡大していくと、次へのボタンや投稿ボタンが突如消える。拡大状態でなければ操作できない者は、結局操作すること自体が不可能。

メッセージにいたってはLINEと同じ。<吹き出し>部分は青で、文字色が白という、コントラストが弱い上に鮮やかな青が眩しいのである…

では、音声操作なら?

音声操作もね、できないことが非常に多いのです。
文字は打つことができても(そもそも文字を打つことは他のテキストやワードで打ち込むなど工夫が可能)、その文字を打ち込む画面を音声操作では選ぶことができなかったり、カーソルは行くがクリックしても中に文字を打ち込むことができなかったり(その時音声操作を切れば”通常操作”ではできる)、
更に、視機能を使うことが困難な状態であるとマウスのカーソル移動は非常に困難。そのため、音声読み上げ機能を立ち上げると「Tab」キーや「矢印」キーで項目をひとつずつ送って読んでもらうことができるのですが、ブラウザの外側の項目は読んでくれても、窓の中までカーソルが動いてくれなかったり、例えばSNSの中でも行くところと行かないところがあって、結局レイアウトや配置がまるでわからず、しかもそもそも選んでくれない項目は存在もわからず、使えない……例えばですが、「X(旧ツイッター)」の機能においては、PCでも携帯電話でも、音声操作のTabキーでいくら送っても、一番肝心の「ポスト(ツイート/投稿)」のボタンに行ってくれません。

あとは…カーソルは何とか行っても、「ボタン」と読み上げるとかね。
何のボタンかわからないから使っているのですが…

ついでに携帯電話の音声操作では、読み上げて欲しいところを教えてくれずに、「何件中何件目の項目を表示しています」とひたすら繰り返したり、録音を聴こうとして音声操作で何とかスタートボタンを押しても、その動いていく秒数をひたすら読み上げてくれて肝心の録音や届いたボイスメッセージを聴くことができなかったり、別のアプリケーションに届いた新着メールや新着情報をひたすら教えてくれるのは良いが今操作しようとしているアプリケーションの選びたい項目を読み上げてくれなかったり…。

音声操作機能自体の負荷

更には、音声操作、例えばPC(Windows)ならば「ナレーター」「NVDA」というような機能アプリケーションがあります。
携帯電話(Android)ならは「Talkback」が、音声読み上げをしてくれます。
が、この音声読み上げ機能たち、これ自体、立ち上げると、一気に機械が重くなり、動きが遅くなったりバグが起こったり、最近ではナレーターをファンクションキーで立ち上げても、その後Tabや矢印キーなどで動かしてみても、「ぽぴっ、ぽぴっ」という動いている音だけは出ても、読み上げてくれない…という事態が発生しています。
携帯電話でも、Talkbackを立ち上げると途端に動きが遅くなり、何が起こっているのか逆に予測しにくくなることすら。しかも、アプリケーションを立ち上げると、突然Talkbackを立ち上げているがゆえ(?)に、動かなくなって何も選択できなくなり、もう一度Talkbackを切って、もう一度Talkbackをつける、ということをいちいちせねばならなかったり。
私は何が起こっているのか辛うじて究明できましたが、視機能を全く使いようのない時にこれが起こったら、何が起こっているのかわからず扱えないことになります。

音声資料を聞きたい時

友人が、これから自力で読んだり見返したり何度もしていくことになる資料を朗読し音声化したとしたら、どんな形式であれば操作性が良いか、ということを聞いてくれたことがありました。
文字資料が音声化されるということは、私にとっては本当にありがたいことです。
しかし…音声データを開くために、音声操作を使います。その音声操作では、そもそもその「音声データを選び、開くまで」に、とんでもなく前途多難な道のりが待っているのです。
止めたかったり戻したり先に進めたかったりしたところで、その操作は、画面の中でボタンを選ばねばならないわけですが、その方法自体が、ひどく確実性の弱いものなのです。


…などということが、「アクセシビリティ(バリアフリー)機能」の現状なのです…

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