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南方熊楠を通じて入っていく自然回帰の世界観

先日、初めて白浜・潮岬を訪れた。宿から近かったということもあって、南方熊楠記念館に立ち寄った。南方熊楠は知の巨人として名前は知っていても、どのような思想でどのようなことに取り組んだ人なのか、あまりわかっていなかったというのが正直なところだ。
正直言って、なぜ今まで知らなかったのだろうととても悔いると共に、今のタイミングだからこそ出会ったのかもしれないとも思う。

南方熊楠の世界観や考え方などは、まだまだこれから理解を深めていくという段階だが、森と大地ー川と海の関係性を紐解き、その間の中で生きてきた感覚を呼び起こしていくことが自分にとって必要だということは、間違いなく感じる。
本も読みつつ、私淑の存在である小林さんが書かれている解説もガイドにしながら深めていこうと思う。

理屈で紐解けないことがたくさんある中で、心と物の間に事が生まれるということで紐解こうとした南方熊楠と彼が描いた南方マンダラは、今の僕には何かよくわからない描線にしか見えないが、それはきっとまだ感じ得ない状態に今の僕があるからだと思う。

南方マンダラ

人と人との不思議なご縁が結びつくということ、そしてそれが思いもよらないことにつながっていくことは人生ではしばしばある。(ということは多かれ少なかれ、誰でも経験したことがあると思う)
個人的なことになるが、ちょうどこないだも20年来の友人とそれこそ10年ぶりくらいに会った。今のお互いの仕事がまさに同じ方向性を目指しているよね、ということで意見交換に訪れたら、その人の部下として現れた人が以前に開催したイベントに参加してくれた人でエドノミー®︎含めて共感して下さっていた人だった。以前の部署から異動して今の部署になったらしい。まさにご縁だが、この状況はどういう論理で起きているのだろうか。まさに心の世界での論理が動いて、こういう実際の「物」の世界での「事」が起きている。

人は古来から、山に分け入り修行することを通じてこの「心」の世界の論理に近づこうとしてきたのではないだろうか。南方熊楠が熊野の地で思考を深めたというのもそういう背景があるのかもしれない。どこまで近づけるかわからないが、少しでもこの辺りを感覚を取り戻していく中で考えを深めていきたい。

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