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療育の回数

前回の投稿から20日も経ってしまいました・・・
週1投稿を目標にしていましたが、時間が経つのは早いもので、もうGWです。あっという間に春は終わりましたね。お花見しようと思ったらもう散ってました・・・。

さて、ここ最近

「療育の回数は週何回くらいがいいのでしょうか」

と親御さんから聞かれることが多い気がしたので、回数について書きたいと思います。

週2回~週3回(理想は中2日の利用)が良いのではないか、と考えています。


理由は以下です

理由①2週間に3回以上使った情報は長期的に定着するから

↑の「2週間に3回以上使った情報は長期的に定着する」は精神科医である樺沢紫苑先生の著書や記事に記載されている言葉です。
これを療育に置き換えると、週2回の実施で2週間で4回になるため長期記憶として側頭葉や小脳に定着しやすくなります。つまり、週1回だと「あれ、前回なにやったっけ?」という状態だが、週2回だと「〇〇先生と〇〇やったな!」と覚えているということで、脳の側頭葉や小脳に定着しやすくなるといわれています。ということは、その1回の支援の出来具合(試行錯誤→達成感)に大きな差が出ることは明白です。勉強と同じで、一夜漬けより、コツコツ週2回以上やった方成果として出やすいのと同じです。ちなみに「楽しさ」ではなく、出来具合(試行錯誤→達成感)が大事だと思っています。「楽しさ」は公園で遊べば感じることができますが、この達成感はお子さんが???となりながら試行錯誤し、頭を回転させた達成感から得られる自信や自己肯定感を育むことに繋がります。
もちろん、週1回でも覚えている場合はあります。ただ、週1回の子と週2回~週3回の子では、課題への入り方や取り組む集中力に凄い差が出るので、伸び具合に差が出るのは当然です。未就学児の成長スピード恐るべし。

理由②支援の効果が出る(出やすい)から

①の前回の支援内容の記憶にも繋がりますが、伸び具合が全く違います。私も事業所を作った立場として、うちを選んで利用してもらっているお子さんには、伸びるだけ伸びてほしいと思っています。理想は小学校入学と同時に支援がいらなくなることです。支援の効果がしっかり出ていると私含めて職員は大変喜びますし、やりがいも感じます!週1回の支援で効果が出ないことはないですが、週2~3回のお子さんと比べると明確な差が出てしまい「伸びる時に伸ばせない」ということになります。

理由③週1個別、週1集団療育の提供ができるから

宣伝みたいな感じで恐縮ですが、私の事業所では週1個別療育、週1集団療育を基本の通所頻度としています。お子さんの状況によっては、個別を週2回~週3回の場合もありますが、発達段階に応じて集団療育への参加をしてもらいます。個別で出来たことを、集団で発揮するイメージです。結局、なぜ療育に来ているかというと、集団生活での適応や困り事を減らすことが目的だと思いますので、個別で培ったスキルを集団でどれだけ発揮できるかに尽きるということです。集団での課題が見つかった場合は、個別でしっかり取り組めますので、課題が見つかったらラッキーですね!

その他④複数事業所の併用はデメリット多

うちの職員と話をしていても、よく出る話題として複数事業所の併用は結果的にデメリットが多いように感じます。

理由①事業所によって方針が異なるので、助言も異なる
理由②取り組み自体が違うため、定着しにくい
理由③体力的に疲労が蓄積しやすい
理由④どの取り組みによる効果だったのかがわからない
昨今、事業所が多くなり、支援の質もバラバラです。
併用にはメリットもありますが、デメリットもありますので、ご理解の上併用をしてもらえればと思います

①~④まで書いていて思い出しましたが、今年度の報酬改定で、3時間以上のお預かりが増えたようです。個別メインでやっている事業所として、超個人的見解ですが、お預かりは親御さんのニーズに対する供給であって、お子さんのニーズに対する供給ではないのではと思っています。

簡単に、お預かりと親子通所型とメリットとデメリットを書きます。


<これから増えていく?3時間以上お預かり型(送迎付)>
■メリット
・園への行き渋りがあっても、理解があるから預けられる
・預けているので、お仕事ができる
・送迎があると、より親御さん自身の時間が増える
■デメリット
・預けているため、実際にどんなこと(支援)をしているのかわからない
・個別療育はやっていないため、伸ばせるはずの能力が伸びない

<これから減っていく?親子通所型の個別療育型>
■メリット
・週2回~3回の利用が安定すれば、伸ばすことができる
・支援員から親御さんへ「どんな支援?」「なぜそれをやる?」を説明するため、お子さんの理解を一緒に深めることができる
■デメリット
・送迎がないため、お仕事をしている親御さんは仕事を早く切り上げる必要がある
(正社員のお母さんはほぼおらず、パートを途中で切り上げるか、専業主婦のお母さんが多いです)
・親御さん自身で、車・電車・自転車で送迎する必要がある

ざっくり、メリットデメリットを書きましたが、結局、お預かりか個別療育かどちらをメインにするかは、お子さんニーズではなく、親御さん自身のニーズによって変わると思っています。親御さん目線でお子さんの困り感がそこまでない場合は、お預かりメインで預けている時間は働かれてるケースが多いです。一方、個別療育をメインにするお母さま方は、個別での支援を受ける目的が明確です。例えば「就学期までに話せるように」「集団生活で困らないように」等様々ですが、「お母さん目線で気になることがある」方が多いです。
上記、現場目線でいうと、親御さん目線はあくまで親としての目線です。実際に現場目線では、数十分お子さんを見ただけで課題がちらほら見えてくることが大半です。もし、課題が沢山見えたとしても私たち支援者は、あくまで支援者であり、必要性を感じている親御さんへ必要な支援や情報をお伝えすることしかできません。
つまり、「あ~、この子は〇歳にしては〇〇がまだできてないな~。こりゃ園で困るだろうな。先生も言いたいだろうに言えないだろうな」と思っても、親御さんに困り感がなければ、支援は提供できません。なので、少しでも困り感を感じている親御さん、少しでも気になっている親御さんは、その感覚を大事に専門家へ相談してほしいですし、小学校入学までは仕事への優先度を下げて、お子さんの就学期以降のために今のうちに動いてほしいなと思います。

また書きます!


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