正解のない未知の世界をしたたかに生き抜く
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
カリスマブロガーのちきりんさんが「自分の意見で生きていこう」の中で書かれているように、自分の意見で生きていくための前提として、世の中にある問題には
正解のある問題
正解のない問題
があることが前提になります。
そして、我々のような社会人が直面する問題はたいてい正解のない問題です。
正解のある世界を経て、再び正解のない未知の世界へ
赤ちゃんにとって世界は「未知の世界」。
赤ちゃんは泣くことで、「お腹が空いた」「オムツを替えてほしい」ということを伝えます。けれども、どのように泣けば、自分の欲しいことが手に入るかは分からないため、最初のうちは仮説を立てて、いわば試行錯誤を重ねているとも言えます。
次に、小学生になると、世界は「正解のある世界」になります。
「1+1=2」であり、「1+1=3」という答えは不正解と見なされます。このため、「『+』ってどう意味なのか?」みたいな余計なことは考えずに、正解にたどり着くために知識を増やし、問題を解くことに力がそそがれます。
そして、社会人。
学生時代には正解のある世界で、数多くの正解にたどり着いた人が優秀な人として会社に入ってくる訳です。そして、高度成長期までは、その延長線上で、上司から教えられた正解を着実に実行できる人が引き続き、優秀な人として活躍していました。
しかしながら、時代は大きく変わり、昨年までは正解だったやり方が今年になると、あまり上手く成果につながらないということが当たり前になっています。
したがって、社会人にとって、世界は「正解のない未知の世界」になり、長年慣れ親しんできた「正解のある世界」での思考法ややり方を大きく変える必要に迫られています。
集客方法にも正解はない
例えば、商品の集客方法。
今やインターネットを使って集客するのが当たり前のようになっていますが、「A社で上手くいったネット集客方法がB社では上手くいかない」ということがあります。
この点、教える側の先生は「私の教えるやり方が正しいので、その通りにやりなさい」と指導します。つまり、その先生にとっては「自分の教える集客方法が正解」という訳です。
しかしながら、集客方法については、比較的多くの人が上手くいくやり方というのはあっても、そのやり方が必ずしも自社にとって正解だとは限らないという難しさがあります。
先日もあるクライアントさんが別のコンサルタントの先生から学んだ集客方法を実践しようとされていました。
我々から見ると、そのやり方はクライアントさんの実態に合っているようには思えなかったので、その旨はお伝えしました。
ご本人としてはあまり納得されていなかったご様子でしたが、後日あった定例セッションの際、「あの時、アドバイスされたことがようやく分かりました」とお話しされていました。
大切なのは自分の判断基準
経験の差によって「これは必ずしも正解ではない」とすぐに分かることもあれば、たくさんの経験を積んだとしても「これは正解ではない」となかなか分からないこともあります。
その際、大切なのは自分の判断基準です。
「有名なC先生が言ったから正しい」「お世話になっているDさんがそう言うのだから正しい」といったように、常に判断の基準を自分以外の所に置いていると、正解のない問題から生じる結果に振り回される恐れがあります。
一方、「有名なC先生はあぁ言ったけれど、自分はどう考えるのか?」「お世話になっているDさんがそう言うけれど、本当は自分はどうしたいのだろう?」とあくまで自分の判断基準に基づいて行動していると、正解のない問題から生じる結果に対して自力で対応できる力が自然と身についてきます。
人の正解を鵜呑みにすると、他責につながる
人間誰しも早く結果を出したいし、できれば失敗は避けたいところです。
しかし、だからと言って、「人が正解だと考える意見を鵜呑みする→自分であまり考えないで行動する」ことを続けていると、やがて大きな壁にぶつかった時、「あの人の言うことは間違っていた」というように、自分の行動に対する結果責任を他人に転嫁してしまいます。
正解のない問題には自ら考えて、自分の意見を持って対処する。
シンプルなようですが、意外とできていないことが多いです。
勘定を整えて自分の意見を磨く
なお、弊社では正解のない問題に自分の意見を持って対処するために、「感情を整える」ことを重要視しています。なぜなら、自分の感情は必ず自分の思考と結びついているからです。
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