[創作論763] 老化の役割

老化は、生命の進化において重要な役割を持っている可能性があると報告がありました。

今回研究チームは、老化が進化的に有利に働いてきたのではないかとする仮説について検証するため、コンピューターモデルを使用したシミュレーションを行いました。
研究に用いられたモデルは、制御された環境下における生き物の個体や遺伝子の長期的な振る舞いをシミュレーションするアルゴリズムで、自然界で数百万年かけて行われるような進化のプロセスをものの数時間に圧縮することができます。
研究の結果、「方向性選択」と「血縁選択」が十分にあるという条件下では、確かに老化が進化を加速させる可能性があることがわかりました。
方向性選択とは、外敵の存在や環境の変化が形質を一定方向に導くというもので、キリンの首が長くなる進化がその例とされています。
また、血縁選択は血縁関係にある個体の助けによって遺伝子が継承されることで、自分は繁殖せずに自分の母親にあたる女王蜂の繁殖を助ける働き蜂の例が知られています。
この結果が意味するところについて、例えば、環境が変化する中では老化や死により、優れた遺伝子組成を持つ適応力の高い子孫との競合によって子孫の生存や繁殖が妨げられる危険性を減らせます。
即ち、自然な老化や死は、より優れた遺伝子を持つ新しい世代のためにスペースを譲るということになるようです。


驚きの研究結果ですね。
何歳になっても創作活動を続けていきたいものですよね。

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