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痔(ぢ)が習慣化していませんか?

私が10代の頃、痔という病気は中高年のオジサンがなるものというイメージでした。
ところが、足ツボマッサージを施術していく中で老若男女問わず痔に悩む方が多い事に気付かされました。

女性の場合は、妊娠出産で切れ痔痔核(いぼ痔)を初めて経験する方もいて、その後も治りきらずに日常的に痔に悩む方も少なくありません。
特にまだお子さんが小さい場合、自分のケアもままならず、肛門が切れたと分かっても放置することもあります。
そんな方々にはそれ以上の悪化を防ぐ為にも、とりあえずお薬だけは塗るようにお伝えしています。

また、妊娠出産に限らず、自律神経のバランスが崩れやすい季節の変わり目は要注意です。普段はなんともなくても急に便秘になったり、逆に下痢が長引いて肛門が切れたり腫れたりすることもあります。
そのような場合は、自分の体調の変化に目を向けて、自分を労わる時間を確保することが先決かもしれません。
 
次に男性に目を向けると、仕事のストレスにより、腸が過敏になる方々がたくさんいます。頻回に起こる下痢によって、直腸の壁に傷ができ、そこから細菌が繁殖した場合、それが膿となって膿瘍という状態になります。これが徐々に大きくなって、普通に座ることもできない程の痛みが伴い、発熱することもあります。(肛門周囲膿瘍といいます)

そして肛門周囲膿瘍になった後、別の箇所から膿が排泄されるようになるのですが、それを“痔ろう”と呼びます。
痔ろうは、女性よりも男性の方が多く、私の身近にも痔ろうの手術を受けたという男性が何人かいます。
まずは下痢をしない工夫が必要だと思いますが、ストレスの度合いが非常に高い場合、下痢そのものを予防することは少し難しいのかもしれません。

本来は、日常に足ツボマッサージを取り入れることをお勧めしたいのですが、時間の確保や根気を考えると、日常の習慣に目を向ける事の方が大事になるように思います。

例えば、
腰からお尻の血流を良くするために、ゆっくり入浴をすること。

★排便の際に肛門が切れた時には放置せず、ウォシュレットやシャワーで肛門周囲を洗い、必ず薬をつけること。
 
★勉強や仕事でデスクワークが多い方は、時間を決めて椅子から立ち上がり、軽い運動を取り入れること。
 
★便の柔らかさを維持できるように、腸活や水分摂取を意識すること。
 
★ストレスが原因の場合、自分にとって最適なストレス発散法や不安を取り除く方法を知っておくこと。
 
などが挙げられます。

お風呂でのリラックは、自律神経を整え、冷え切ったお腹や骨盤内の血流も改善して、痔でできた傷の修復にも効果が期待できます。
 
痔による出血がある場合、その時自分がどんな心の状態かを観察することも大切になります。何かと忙しく緊張が続くと、自律神経のバランスが崩れ、不調を感じやすくなります。
それまでの自分を振り返って「ここ最近、休む暇もなかった。」とか、「ずっとプレッシャーを感じていた。」という状態ではなかったでしょうか?
忙しい自分を労わることも痔の予防、治療の一つです。

そんな時は、とりあえず一息つくために温かい飲み物を飲みながら、ホッとする時間を作ってみてはいかがでしょうか?

毎週月曜日更新。次回の更新は5月20日です。★


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