曲のタイトルは思い出せないから歌えないけど好きな気持ちに気がつかず心に蓋をし随分遠回りして念願のバッグを手に入れた話
数年前(出た当初くらい)、欲しいなと思うバッグがあった
それほど思っていないフリをして
好きな気持ちに蓋をして違うバッグ探してた
ようやく好きという気持ちに気がついた
なぜ気持ちに蓋をしてしまったのか?
他人の意見が自分の考えにすり替わる
高価なお買い物なので入念に調べて、調べた挙げ句に会ったことも話したこともない他人やYouTuberや誰が書いたか分からないネットの記事に左右され、刷り込まれ、いつの間にか自分の考えにすり替わってしまっていた
若い子向け?
バッグ名で検索する際にサジェストで「年齢層」と出てきて、なんとなーく記事を読んだらそんな感じで「・・・」という気持ちになったカジュアル?
高いバッグがカジュアルカテゴリだなんて!?
ブランドバッグ買うなら年齢に沿ったクラス感のあるバッグが後悔せず長く使えるらしいってどこかに書いてあった。。使い勝手がイマイチ?
口がガバッと開かないとか、蓋にシワが寄るとか、ストラップの止める造りが甘いとか、底に鋲がないとか、だんだん潰れてくるとかトレンド?
長く使うなら定番、王道のほうがいい?街で良く見かかる流行りすぎたカジュアルバッグはいつか持つのも恥ずかしくなる日が来てしまうのでは?
偽物情報とか買取額とか
スーパーコピーの存在
ホンモノ買うのに偽物と思われたら悔しい
まだ誰も持っていない新作やブランドがいいのでは?
もしくは人気が無いモデルがいいのでは?買取額が低い?
当時結構流行ったので買取額が低かった
中古で買うか?中古で買うならもっと高いバッグにすれば??
大幅な値上がり
ちょっとずつ何度も値上がりしている内になんだか損した気分に
はじめて試着して、しばらくして「もうすぐ値上がりします」メールやLINEを受け取り、放置しててからも値上がりのお知らせを度々見るようになった。今更ね〜と思うようになる
今後の値下げの可能性は?
正月セールや型落ち時のアウトレット行き
何年かそれとなく追っていて(未練タラタラ)、奇抜な配色ならワンチャン(近年は無かった気がする)ディレクターの交代に伴うアウトレット行き
考えたくない(思考停止)円高になる可能性は?
当分の間は円の価値は上がらないと思う倒産、事件の可能性
そうなれば価値も価格も落ちると思うがこれを期待ちゃダメでしょ
心のシャッターガラガラピシャリ
このバッグは素敵だけど、タイミングが悪かった、運命ではなかった
無かったことに
もっと他に素敵なバッグがあるのでは?
出会いを求めて調べてひたすら試着
同じブランドの違うバッグを検討する
他のブランドも探す
違う形、色、素材も探す
お店に入ったこと無いハイブランドのバッグも含めて沢山調べた。ブランドの背景やコンセプトを調べたり、鍵付きのバッグはそのブランドのアイコン的存在と知り興味を持つようになる
出掛けた際や、別の買い物の際についで試着、お店で許可を取れれば撮影を繰り返した
世の中は素敵なバッグで溢れかえっていた
ただ、電流も流れないし、カミナリにも打たれないし、ポエムも浮かばないし、映画のOPもEDも、言い訳も出てこないし、しっくりこない、使うイメージが湧かない
もっと使うイメージ持たないとダメなのでは??
どんなバッグがいいのか?
沢山試着するうちに、条件や好みがクリアになってきた
普通はこれを先に考えるらしい、計画ってやつ
ちょっと苦手なP(Plan)、ブランドコンセプトとか調べて試着すればビビッと分かると思っていたD(Do)の人
条件
軽い(目安:650g程度)
年齢を重ねるほど軽いは正義!となった
日常の持ち物(ワタシは大体700~800g)を入れてトータル1.5kg程度であること(展覧会とか行くと帰りの荷物は倍以上になるので)安全
割と物騒な町に住んでいる(スリ、ひったくり多発地域)チャックが付いている
直接中身が見えない、モノが落ちにくいいつも持っているエコバッグに入るサイズ
使い魔の中を隠すHack
斜めがけできる
手は自由でいたい頻繁に手を洗う
展覧会グッズ(主に激重図録)を買う際にエコバッグを持つ
夏は日傘、ペットボトルを手持ちする
ハンドルが折れる、またはワンハンドル
斜めがけする際に持ち手が邪魔なので入れたモノを見つけやすい
深すぎない、内側の色が普段持つ小物と被らない
バッグの中で迷子を作らない体にあったサイズ感
膝からはみ出さない幅、手持ちの際は地面に付かない高さ(長さ?)
好み
素材:革
使い込む楽しさ、季節を問わない形:横長、アシンメトリー
洋装、和装を問わないデザイン色:黒、白、紺、グレー、赤、シルバーのいずれか
金具:シルバー、またはバッグと同色
世の主流はゴールド。これだけで結構選択肢がかなり減ったのでメンズ用のバッグも結構試着した
なぜ好きを思い出せたのか?
唐突に話がかわるが『自問自答ファッション』でおなじみの、あきやさんに「展覧会グッズの人」と私と私の好きを認識いただいたことが分かり、とても嬉しかった
例えるなら推しに「この間もそれを持って会いに来てくれたよね☆」とか言われる感じ
嬉しくて今年購入した展示会グッズを振り返ろうと写真を探している内に、バッグの試着写真が目に入り、かなりの頻度で同じバッグが出てきた
「またお前か・・」
同じシリーズの別サイズ、違う色、違う革かなりの頻度で出てくる
そして数回に1回は最初に欲しかったバッグの写真が出てくる
同じバッグの型番書いた名刺(店舗はバラバラ)も頻繁に出てくる
むしろなぜ気が付かなかった?
写真は撮るけどメモは初めて試着したバッグの感想で埋まっていた
店舗を見かける度についでにあれバッグも試そうとコンビニ感覚だった
その程度には試していたのでシックリなり過ぎてなんかモブ化してた
あとはまぁ「お前..また値上がりした?」に尽きる
「・・すき? すぅきぃーーーー♥♥♥」
もう降参、やっぱり好き
最初に思ったときより、心に蓋をしたときよりずっと好きになってた
自然に試着していたので自分の気持ちに気がつかなかった
ファッション教室の事前アンケートの好きなブランドにシッカリ書いていた(小物を持っているので)
「コンセプトにあっている..かな?」
コンセプトにあっているかは正直分からない
他人の意見に流されずに(流されていたことにも気がついていなかったが)このバッグを選んだ時点で自由でマイペースなのでは?
他人の意見に左右されて無かったことにしてしまった最初の好きという気持ちを取り返した気がする(こじつけ)
・・・というか、もうコンセプトとかどうでもよくなっちゃうほど欲しくなってきた
あふれ出る欲望感情を抑えられない(「穏やか」担当大臣何処行った)
コンセプトを確認しちゃう時点でこれは言い訳なのでは??
買おう!!!!!!
もうバッグ買うわ
どーでもいいわ
いざ鎌倉、もう一度試着
さぁ!買うぞ”!というところで現場についたが、新旧のデザインに迷う
新しいデザインの方がメインで出てきて、当時の片思いバッグが旧型になる狭間の時期
どっちを買うか?
被らない、型崩れしなさそうな新型?工数の多い初恋?の旧型?
迷ってしまったワタシにお店の方がアドバイスをくださった
ますます分からなくなったので頭を冷やすため、一度退散
スタバで自問自答
過去に試着した写真を見てどっちがしっくりくるか考えた
新型も旧型も過去に何度か試着していた
いただいたアドバイスを受けるのは自分の意見が無い?
それともアドバイス通りになるのが嫌?
写真を見ながら答えは出ていた
新旧バッグを持つ表情が無意識に全然違っていた!
お店に戻ろうと思ったが大きい買い物だけにさらに冷静になろうと帰宅
家でもちょっと調べた
12月は店舗間での取り寄せ、取り置きが難しい時期だったことを知った
ようやく新旧どちらにするか決めたのに、買えないかも。。
あの場で決断すれば良かったかもとくじけそうになる
再び来店、そして購入へ
お目当てのキープ連絡を入れてもらい来店・購入
買ってしまったなと思いながらソファでボンヤリする
お店の方がバッグを磨きながら「もらわれて良かった」というようなことをポツリと溢された。なんかもうこのバッグのお母さん?みたいな一言
心の中では(在庫が売れて良かったってことなのかな?)と思い(高価なモノ手に入れる時ナイーブになりがち)なんとなく薄笑いをして、その場を流してしまった
帰宅後、何度も眺める
家でジックリ見ると革がいい感じに艶があって、先ほどお店で磨いただけではなく、お店で置かれていた長さだけ、誰かが試着して、それなりにお手入れされてきたんだなと思った。(革はしまいこむより使う方が育つので)それで出たあの一言だったらならとっても嬉しい。
これからこのバッグを持って色々なところに行きたいな
手に入れて少し落ち着いて今思うこと
購入後の心の安定が半端ない
ストンと楽になった
バッグに名前を付けた
「長年の片思いこじらせ昇華バッグ」
では長いので、大好きなナウシカの相棒の「テト」と名付けた
ちなみに色も形も(もちろん素材も)共通点は無い
ただ一緒にいたいだけ
ある日涙が自然に流れて胸の上で息をしなくなってるかもという心配はないちょっとある
懸念事項だったモノの出し入れで手が引っ掛かるは
「ほらね……怖くない」
とか思って脳内補完すれば幸せになれるハズ、多分ね
ワタシ自身の裏テーマが熱した備長炭なので、このバッグの名前は備長炭にしようかなとも思ったけど裏テーマが重いのでやめた
今後のファッション
予算を考えず感情爆発で購入した
支払い回数マックスにしたので、当分の間は服飾費は抑えないと破綻する
毎年思ってたが、もしバッグ購入元が「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」とコラボしていたら破産していたかもしれない(ハウルで最後という言葉を信じたい)
断服式や試着は引き続き進めたい
試着の旅にようやくバッグを持って行けるのは心底嬉しい
この感情、何かの歌に似ているが思い出せない
演歌とかポップソングとか昭和歌謡とか私もバッグで歌いたい
片思いに気づいて、恋心取り返す的なやつあったと思うんだけど似たような曲沢山ありすぎて思い出せない
「好き」+「気づかなかった」で検索したらとんでもない数がでてきた
本当は歌のタイトルをこの記事のタイトルとして引用したいなと思っていた
仕方が無いので経緯をそのまま付けたらラノベのタイトルみたいになってしまった
本文で使わせていただいた素材
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?