陰と陽の旅 序章伊勢
大好きな友人と2日間、伊勢へ旅した。
出会いから約1年後、陰と陽の2人の持つ不思議な力が織りなす物語は奇跡を起こした。
二見浦の天岩戸に参拝した瞬間から、後ろにいた友人から「晴れたー!」と。
最終日の朝は豪風と豪雨で荒ぶる天候を旅館から眺めていた。
前日から降り注ぐ大粒の雨と強風は翌日には荒々しい姿に変わっていて、街並みは薄暗く影っている。
けど僕は友人に前日「大丈夫。君がいるから雨は止むよ」と、確信してそう告げたのは友人の陽のパワーを良く知っていたからで絶対と言う不思議な感覚があったからだ。
だから不安はなかったけど思っていたのは雨は止んで少し薄暗くなってるくらいで傘を必要としないイメージである。
それが全て思った以上に好転した。
僕の感は大体当たる事が多い。
友人の事もよく分かってたからそう思っていたのに遥かに先、もっと先にあるパワーを僕は見た。
社会人になり初めての旅行で
僕は奇跡を見た。
初日
名古屋から伊勢市駅へ。
伊勢市駅から鳥羽へと向かう
小雨に降られながらも鳥羽駅周辺を歩いて、散策し地元の苺を外で食べる時は不思議に雨は止み、海を眺めては鵜がいるのを見つけたりして
玉依姫様(たまよりひめさま)が待つ相差(おうさつ)へ神明神社へとバスに揺られて約45分の旅へ出発。
長い長い山道をずっと走った。
現地に着いたら友人の目的地の一つ、有名人御用達のオウサツキッチンへ。小雨降り注ぐ中だからか中は外国のお客様お一人のみ。
2人で優雅に名物を味わえた。
神明神社は女性の願いが叶うと言われている。
本殿とは別にその縁がある場所で友人の参拝を見届けていた、雨風ある中動画を撮るなりしてたら参拝中、鳥居に付いている紙垂(しで)が4本中1本だけクルクルと左右に回り始めた。きっと純粋な友人は玉依姫様から歓迎を受けたのだと思っている。
その時だけ風は吹かなかったのもまた不思議で、隣の稲荷神社の提灯も右だけ揺れているのにも気付いた。
御神木触れて、隣の桜の花びらが風に揺られ美しく散る姿もまた何か感じとれ、やたらと蜘蛛が多いのも神聖な場所だからか不思議な波動を体感する。
鳥羽のリゾート地を見て海女さんの資料館を見てバス停へ。
お互い冷え性で長く雨風に打たれていたから身体は冷え切っていたけど
その日、不思議な事に御神木に触れた僕の手はずっと暖かいままであった。
「明日も雨マークなんだよねー、、、」
帰りのバスで揺られながらうたた寝していた友人からの一言は鳥羽駅へ向かう帰路の中で明日は雨は止む、僕は確信していた。
道中のバスもほぼ貸切状態。1番後ろに座り右利きの友人は左へ、左利きの僕は右へ。
対照的な2人は自然と必ずそうなる。
着る服も言葉も姿も性別も、目に見えるものは対照的だ。
だが心の部分は重なり合うものばかりだ。過去の生い立ちも好きな有名人も好みの料理やお菓子、家庭環境もだ。
何故だか僕は友人の事をよく知っている気がする。
お互いがソウルメイトと呼んでいるから、もう何が起きても驚かないと思っていた。
友人には話してないが
今回の旅の目的は観光だけではない。
お互いがソウルメイトならば伊勢に行けば何か起こるのでは無いかと思っていたのがある。
その事が神明神社に行ってほぼ確信に近づいたからこそ、明日は雨は止んで傘は必要ないなと思っていたのもある。
鳥羽に着き、強い小雨の中を電車で伊勢市駅へ。朝のご飯を買い、タクシーで伊勢市のビジネスホテルへ向かう。
お互いの部屋へとチェックインして、向かいの居酒屋さんへ友人が連絡してくれたがなかなか繋がらない。
密かに「ああ、これまた何かあるな」と思った中で結局はホテルに隣接している居酒屋さんで伊勢うどんと山芋の料理、ビール瓶を一本を分けてYouTubeを見たり、その日を語りながらお腹を満たした。
部屋に戻りすぐさま日記を書いた。
既に8時を回る時、僕の身体は疲労で眠くなり、露天風呂に入らないで部屋のお風呂で済まし、すぐ寝てしまった。
最終日
朝5時、カーテンを開けると台風クラスの荒れ模様不思議と不安はない。
予報は昨日と変わりお昼頃には風マークだ。
朝風呂して歯を磨き支度し終えたら、毎日のルーティンの瞑想をする。
特にイメージは出てこなかったが落ち着いた。
7時くらいに友人に連絡。
「雨が上がる事を信じよう!」返信は力強い。彼女の言葉には陽のパワーがある、それを受ける僕はいつも前向きになる。LINEの文字からもその力が伝わってくる、やっぱりこの人すげーなぁと毎回毎回思う。
9時に送迎バスに乗り伊勢市駅へ向かう時、友人の顔は凄く明るい。いつも明るいけどよく寝たのかなと思った。
雨は止む。そう思う。
「大丈夫。君がいるから雨は止むよ」
相変わらず僕の不思議な能力で予知(?)を言う。
もうお互い良く知る仲だからか彼女の返答もマイペースだ。行き先の予習しなが街角を眺めては、野球好きな僕にとって宇治山田駅が見えた頃、ここら辺は甲子園強いからねと、野球の余談を挟んだ突如見覚えのある名前が入った看板を見る。
友人から日本の大投手 沢村栄治誕生の地だと聞き驚愕した。
野球の話をしたらまさか歴史の偉大な方の生誕の地へ足を踏み入れていたとは突然すぎて動揺した。
しかし友人よ、野球よく知らないのにこうも要所で重要な情報をくれたものだ。
また一つシンクロした。
伊勢市に着き、荷物をロッカーに預けて二見浦へ。
予定では初日に行く予定であった場所だが天候により友人が変更してルートを組んでくれたのだ。彼女の行動には常に信頼を置いている、そう考えてくれたのなら従うだけだ。反発する理由なんていつもない。
行く先には必ず何かがあると思ってるから楽しみでしょうがないんだ。
伊勢市から2駅、無人駅の洗礼を受けた前日の教訓を経て切符を買い、二見浦に着いた。
まだ多少雨が降る中だが傘は要らない様で、見事雨は止み始めている。道中を歩いて海岸へ、静かな街並みは関東ではあり得ないくらい広くて豊かな場所、山もあるし、行く先には海がある。
楽しみで胸がいっぱいだ。
二見浦海岸の標識をみて、海岸沿いに松の木を眺めながら10時半頃か、お互い母親から関東は荒れていると連絡が入る。今朝の暴風暴雨が関東に着いた様だが、同じ様な時間帯にお互いの母親から連絡くるとかそこもシンクロしたのは本当に不思議だった。
二見浦興玉神社に着いた頃は風がかなり強い。海沿いの脅威を知らない僕は勝手に歓迎されていると思っていた。途中の蛙の置物や海、崖を見ながら夫婦岩が見えた。
思った以上に小さく、しめ縄で繋がれた岩には鵜が止まっている。老御夫婦から写真を頼まれて夫婦岩を後ろに撮影、僕らも撮っていただける様気を遣って頂いたが、
夫婦でないし付き合ってもないんだなぁ、、、。
友人としてはありかなと思っていた時だ。
後ろに天岩戸の祠を見つけた。
中は隠れられるように確かになっている。いろいろな場所に天岩戸(あまのいわと)の場はあるが、ここにもあるのは今回本場所には行けないから導かれたのかなと考えた。
天岩戸には伝説がある。
天照大神様(あまてらすおおみかみさま)が素戔嗚様(すさのおさま)の暴れっぷりに耐えきれず岩に隠れてしまい、天照大神という太陽を失った地は魑魅魍魎に混沌としだし、各神様の思案の中、お祭りを開催して天照大神様を岩戸から出てきてもらった事が伝わっている。
ちなみにそれが始まりのお祭りらしい。
そんな伝説がある岩戸に友人が先に参拝し
僕が続いた。
心の中でお願い事を終えた瞬間だった。
「晴れたー!」
友人が叫んだ。
歓喜と共に僕らは照らされた。
丸くて白い明るい太陽に。
夢中になって二人で手を伸ばした。
奇跡だった。
伊勢に来る前から予報は雨。
前日の予報も14時までは雨だった。
当日。朝は暴風と豪雨を超えても小雨
それでも僕らは信じた。
雨は止む。
そう何度も信じた。
雨が止む以上に
雲の隙間から天照大神様が迎えてくれた。
しかも雨が上がる予定より3時間早い
携帯をみると
11時11分。
彼女と出会った場所の住所は1-1-11
二人で初めて出かけた日は11月11日
始まりの地で出会い
新たに友人として付き合い
1と言う始まりの導きに共に進んだ
そして
僕らは新たに
天岩戸の伝説を体現した。
これは奇跡だ。
陰と陽の二人は導かれた先にある繋がりで次元を超えたパワーがあった。
夫婦岩と言う縁ある繋がりの場で、天照大神様を僕らは呼んだんだと思った。
ワンネスや神は自分自身と言われているけど、本当は神様と言う存在はいるのかも知れないと、そ
れとも玉依姫様に歓迎された彼女の想いが天照大神様に届いたとも思った。
何にせよ彼女無しではこの奇跡は語れられない。
これは
僕らの伝説の始まりだ。
いよいよ始まった、僕らの陰と陽の物語が。
二見浦興玉神社の参拝を終えた。
奇跡を起こした後の神社までの道中で鷹の様な大きな鳥を見たのは何か縁があると思っている。
しかし野生だからか遠目でも大きかった。
駅へ向かう事にした。
道中、太陽が燦々と照らしている中俄に雨が降る。
晴れてるのに、だ。
僕らはこれから伊勢神宮に向かうからだろうか、身を清めてくれたのだろう。途中にあった老舗の酒粕で作られたお饅頭は格別に美味しかった。
ちなみにそのお店、なんと創立111周年らしい。
また111とは新しい何かが始まる予兆と捉えた。
無人の二見浦駅ホームでは太陽に手を伸ばしたり、走り回ったり無邪気な友人を見て思ったが本当に純粋だ。
何も考えてないからと前に教えてくれたが、今を全力で生きているからなんだろうと思う。
海を愛し自然を愛し動物を愛し、繋がりを尊重すして真っ直ぐで綺麗で素敵、大好きだし人として尊敬してると言ったけど、今は神様に見える。
彼女の守護神は神産巣日様(かみむすひさま)だがその時だけ、
一瞬、玉依姫様に見えたのは内緒。
10年越しの夢がいよいよ叶う時がきた。
僕は本当に伊勢神宮に来たんだ。
駅前の鳥居を潜る時、泣きそうになった。
「ああ、本当にきたんだなぁ」
そう声を漏らしていよいよ突入!
外宮の鳥居前、僕らの頭上には天照大神様がいた。ずっと上にいてくれている。
歓迎してくれてる様だ、一礼し大森林の中を行く
息がしやすい、身体から力が溢れるようだ。
神木はどれも高く力強い。風は吹けども木々達が受けてくれている。豊受大御神様(とようけおおみかみ)も歓迎してくれてるようだ。本堂、豊受大御神様へ参拝、風が吹き荒れる風宮。大地の土宮、多賀宮を参拝、日頃の感謝を伝えた。
多賀宮の奥地にある木が友人のお気に入りだ。
確かに生命力を感じたので精霊がいたのだろう。
僕はその奥から見える森から不思議と何かがいる様な気がした。
そうしてる中でも天照大神様はずっと上にいてくれた。
いよいよ内宮へ。
天照大神様に会いに行く。
この旅の終わりを締めるのに相応しい。
玉依姫様に歓迎され、天照大神様に歓迎された僕らは内宮の構造をよく知らないまま、外宮でかなり時間を使ってしまった。
内宮の商店街に着いたのは14:30
帰りの電車が来るまであと2:30となかなかな時間である。
急いで赤福本店へ。
お座敷に上がりながらも切迫詰まっていた僕らは景色を楽しむ余裕も無かった
それでも桜は満開で綺麗だったので気にせず写真を撮る。
迷いながらも内宮へ到着した。
僕はこの時、心臓の高鳴りが聞こえてくるくらい意識が入っていたと思う。
本当、一瞬、、、一瞬だけ時間が止まった気がした時は内宮から見える五十鈴川を眺めた時。
何か、誰かいた様な感覚を受け取りながら五十鈴川から見える太陽の光を浴びて歩き出した。
神楽殿を通りいよいよ内宮本殿へ。
夢にも見た場所だ。
いまそこに天照大神様はいる。
階段を上がり本殿を見た。
垂れ幕が風で上がり先まで見えた。
何回も、、何回も、、、
玉依姫様は天照大神様の子孫である。
その玉依姫様に歓迎された友人が隣にいたからこそ本殿でも天照大神様に歓迎されたのかもしれない。
その時太陽は見えなかったのは目の前に天照大神様が降臨したのだと思う。
感謝を伝え、各お宮を巡り、内宮を回った。
プライバシーにより友人は見せられないが、彼女と太陽が映る写真は、太陽が途轍もなく大きい。
同じ場所で、同じ角度で撮ったのに
不思議だった。
内宮を出て気付いた
月読宮がない。
僕の最終目的は月読尊様(つきよみのみことさま)にお会いする事だ。
僕の守護神様は月読尊様だと言う。自分の生い立ちを調べ、たどり着いた場所だ。
勿論、祖父からの代までしか血縁はわからなかったが、生まれた時に御祈祷して頂だいた場所の神様は月読様だったり、末裔と言われている秦の始皇帝、秦氏一族、また月に纏わるもの、場所、全てに僕は魅力されてきた。
これも友人がいたからこその事だがその感覚を疑わず辿ってきたが故に伊勢神宮に辿り着いたから何かしらの縁はあると思っている。
しかし内宮には無い。
約2㎞先に一つあるのを見つけた。
猿田彦神社にも向かいたいので、時間も15:40とギリギリな状態である。
とにかく急いだ、友人と二人で走った。
バスを待つ余裕もないので、まずは猿田彦神社まで走る。
道中の桜は綺麗だ。記念に友人と桜のツーショットを撮り、また走り出す。
「昨日、伊勢うどん食べといて良かったね」
確かにそうだった。
こんな慌ただしくなる事は予想もしてなかったしが、昨日の伏線がここで回収された様なものだった。
まぁ慌ただしくなったのは準備不足なのだが。
程なくして猿田彦神社に着く。
猿田彦大神様が祀られている。猿田彦大神様は始まりの神様、天孫降臨時に日本に降り立った神様であり、始まりを導くと言われているので僕自身も始める事があったのでお願い事をした。
後に続いた友人を参拝が終わった僕は後ろから写真を撮っていた時だった。
かなり強い日の光が彼女を照らした。
神々しい程に。
「どこまで奇跡が続くんだ?この人本当に神様なのか?」
そう言葉を漏らした。
僕は、天孫降臨の伝説を見た。
佐留女神社の参拝も終え、本題の月読宮へ。
猿田彦神社から約1.5㎞先にある。
時刻は既に16時を回っていた。
「大丈夫。いけるよ。」
力強い友人の言葉に背中を押してもらった。
僕は諦めようと何度も言っていたけど深層心理を見抜いたのか、何度も大丈夫と言ってくれて、普段の仕事やプライベートで安定させる為に効率よく動く様になっていた僕は口癖で言っていた冒険する事の意味を完全に忘れていて少し恥ずかしかった。
だから僕も覚悟を決めた。
友人も走ってくれた。
今日一日、二見浦で食べたお饅頭と赤福しか食べてないのに身体は良く動く。
むしろ気持ちいいくらいで、走りながら思ったのは普段、職場ではかなり歩く事をしている事がもしかしたら今に繋がったのかもしれないと思ってたら友人から仕事で鍛えてるから大丈夫とまさかの発言。
やっぱそうなんだな、これも何もかもお導きだったんだ。伊勢に来て本当に良かったと泣きそうになったけど、堪えた。
月読宮が見えた。
やっと会えました。
月読尊様(つきよみのみことさま)
僕の全ての原点の神様である。
8月生まれは月読尊様が守護神らしい。
産まれて御祈祷頂いた神社には月読尊様が祀られていて、月を見る事が好きなのも、影で人を支えたいと思うのも、全て月読様に繋がってきた。
神社や仏閣、仏像、古事記、日本史歴史、、、
友人から教えてくれたYouTuberさんや旅の話、ほぼ全部、月読尊様に繋がってきた。
だからこそ、意を決していざ月読宮へ!
流石は月の神様、ちょいと陰の流れがあるのか物静かで暗めだった、他の参拝者様がいらっしゃったので鳥居の入り口は写せなかったのが心残りだが気持ち切り替えた。
宮内にはまず、島づくりを起こしたとされる伊弉諾様(いざなぎさま)伊奘冉様(いざなみさま)
そして月読さまのお宮が2つ、計4つある。
まずは月詠様にお会いした。不思議な事に鳥肌が出て、少し圧倒されそうではあったが友人と4つのお宮を参拝し終えた。
お札も購入し急いで五十鈴川駅へ。
五十鈴駅に着いた時は16:30、予定の電車まで17:00だったが難なく45分には伊勢市駅につき、ゆったり何事もなく旅を終えた。
と
思った。
強風により電車が大幅に遅れていた。
まさか最後の最後までこんな事があるんだと
順風満帆ではない旅路は荒々しく清々しい。
そして4/8はお釈迦様の生誕日、4/9は日食おひつじ座新月と暦も縁があるなんとも不思議な旅だ。
陰と陽が織りなす奇跡はまだまだ止まる事を知らない様だ。
笑った。
残っていたお菓子を食べながら旅を懐かしむ。
鳥羽、神明神社、神木、二見浦、天岩戸、伊勢神宮、楽しい思い出を懐かしんでいたが、気持ちは次に切り替わっていて次はどうするかを考えていた。
まずは埼玉の氷川神社の武蔵一宮大宮氷川神社へ素戔嗚様と稲田姫様が祀られている場所へ向かう。
名古屋から東京に往く新幹線の中で
次はどんな奇跡が起こるのかなと期待を胸に
僕らの序章の旅は終わり、奇跡の旅は続く
2024/4/14
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