打牌批判(という名の誹謗中傷)

私は別にSNSで多くのフォロワーを持っているわけでもない、ただの平民です。
そんな私が何となくnoteというものを始めてみたのですが、初回は昨今麻雀界で話題の「打牌批判(という名の誹謗中傷)」について、あくまでも個人的な意見ではありますが書いてみようと思います。

打牌批判(という名の誹謗中傷)をするのは誰だ?

あくまでも私が見る限り、打牌批判(という名の誹謗中傷)をしている人は以下の方々のように見えます

①麻雀がそこそこ強いアマチュア(天鳳や雀魂などでけっこう高段位まで行っていたり、雀荘で打ち慣れている方)
②所属団体のリーグ戦でなかなか上位リーグに上がれていないプロ
③元麻雀プロ

その中でも1番多いのは①の方々のように見えます。

上記①~③の方々は自分の雀力にそれなりの自信があり、ある共通の思いを持っているように見えます。

「自分より下手な(弱い)奴がMリーガーであることが許せない」

ターゲットは女流雀士が多いように見える

最近ターゲットとなったのはBeast Japanextの菅原千瑛選手が三暗刻に取らなかった場面と、同じくBeast Japanextの中田花奈選手がマンズの清一色に取らず中単騎の混一色に取った場面ですが、いずれも「自分より下手な(弱い)奴がMリーガー」のバイアスがかかっていたように見えました。

渋谷ABEMASの多井隆晴選手は菅原選手の一件の後にご自身のYouTube配信で、「これを多井選手や佐々木寿人選手や堀選手がやれば、"何か理由があるのだろう"と思うのに、それを女の子の時にもやってやれよ。それをやらずに瞬間に批判するのはスマートじゃない」とおっしゃっていました。全くもってその通りだなと思いますし、この多井選手の発言以降、菅原選手のケースは一気に沈静化したように見えました。「最速最強」にあんなこと言われたら文句言いの連中も何も言えなくなるのでしょう。

加えて菅原選手の場合、KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾選手が「見落とした」と言ったことがさらに打牌批判の拍車をかけることとなったように思います。
堀選手からすれば別の何の悪気もなく、ボソッとつぶやいた程度のことだったと思いますが、これがサクラナイツの楽屋配信で流れたことにより、上記①~③に該当するような方たちが「堀選手が見落としと言っているから見落とし」という論調に流れていったようです。

もし堀選手が上記①~③の方々にとって「自分より下手な(弱い)奴がMリーガー」であったならばそうはならなかったのでしょうが、言うまでもなく麻雀界の中でも相当の強者として知られている選手なので、「俺より上手い(強い)Mリーガーが見落としというのであれば100%見落としだ」という流れになったように見えました。ご本人は気が付いていないのかもしれませんが、それだけ影響力のある選手だということなのでしょう。もっとも、そういうことをポロっと言っちゃうあたり堀選手らしいと言えばそうなのですが。

誰よりも強い「自分より下手な(弱い)奴が・・・」バイアス

中田選手の清一色取らずに関しては、そもそも批判の質があまりに低すぎるものが多くて話にならないなと思いました。
清一色取らずに対して「清一色知らねーのか」は、ハッキリ言ってそんなわけないでしょうという話です。
日本プロ麻雀連盟のプロ雀士ですよ。清一色を知らないわけがないです。失礼にもほどがあります。
そう言いたくなるほどひどいと上記①~③の人は言うのでしょうが、それにしても言っていいことと悪いことがあるでしょう。

清一色取らずは、多井選手の言う「何か理由があるのだろう」と考えるのがまず第一であり、その上でやっぱり違うと思うのであればその理由も添えて批判すべきですね。

加えてこの試合では点数申告間違いを2回しました。
確かによくないことですが、それにしてもひどい批判(を飛び越えた誹謗中傷)のされようでした。
中には「点数計算を覚えろ」と書いた方もいたようですが(プロ雀士で書かれていた方もいましたね)、これも清一色の時と同じく、点数計算をできないわけがないのですよ。その後間違いに気が付いて正しい点数を申告したのだから、緊張の中でも一発で正しく点数申告できるようにという思いを込めて叱咤するべきであると思います。

中田選手は「自分より下手な(弱い)奴がMリーガー」バイアスが誰よりも飛び抜けて強くかかっている人ですね。ご本人も経験や実力が不足しているということを自覚しているようなことをおっしゃっているようで、このような誹謗中傷を多数食らうことは覚悟の上でMリーガーになったのだと思いますが、どこまで耐えられるのでしょうか。さすがに芸能界の強烈なプレッシャーを浴び続けた方だから、通常の麻雀プロよりはその点の耐性は強そうですが。

ミスが起きた時の反応の違い

10/24の第1試合で、瀬戸熊直樹選手の点棒の返し間違いによって、審判室から訂正するよう指示が出るということが起きました。
瀬戸熊選手は日本プロ麻雀連盟のトッププロであり、現在最強位を連覇している多くの麻雀ファンが認める強者です。
私はMリーグ観戦時にコメント欄をOFFにしているので、その時どのようなコメントが流れていたかは知りません。
しかしX(旧Twitter)を私が見た限りでは、この間違いに対する批判は見受けられませんでした(検索すれば出てくるのかもしれませんが)。

もしこれを菅原選手や中田選手がやっていたならば、どうなっていたのでしょうか?
特に中田選手の場合は、かなりの誹謗中傷コメントで溢れ返っていたのではないかと想像します。

打牌批判や叱咤と誹謗中傷の違い

私は打牌批判やミスに対する叱咤は悪いことだと思っていません。
しかしその打牌批判や叱咤の仕方が最低な輩がまぁ多いなと思っています。特に上記①~③の方々にとっての「自分より下手な(弱い)奴がMリーガー」に対しては。

例えば「あの場面の打3ピンは、打7ソーとするべきだ。なぜならば打7ソーだと○○○(メリット)となるが、打3ピンだと×××(デメリット)となるからだ」というような表現だと問題ないし、さらに議論が発展する可能性もあって有意義なものになると思うのですが、「打3ピンはねえわ」とか「打3ピンはありえない」みたいにそれが良くないという理由を言わずにただ「あかんやろ」と言い捨てるのは、誹謗中傷レベルではないにしろちょっとどうなん?と私は思います。
加えて「こんな奴クビにしろ」とか「Mリーガーやめろ」とか「麻雀プロやめろ」とか、さらには「バカ」だの「アホ」だの「クソ」だの「カス」だのと言い出すと、これはもはや批判を超えてただの誹謗中傷になると思うのです。何でそれが良くないことだというのがわからないのか、それとも悪いことと分かっていながらSNS上の匿名性を生かして憂さ晴らしをしているのか、どちらにしてもしょーもない奴らとしか思えません。

何よりも危惧すること

ABEMAのコメント欄は前述したとおりOFFにしているのでどうだったのかわかりませんが、KADOKAWAサクラナイツの内川幸太郎選手はX(旧Twitter)で中田選手のこの一件があった日に、「コメント見慣れてる俺でも閉じたくらい」と書かれていて、恐らくはABEMAのコメントのことを示唆していました。よっぽど酷かったんでしょうね。

さらに内川選手は「今日初めてMリーグ観た人どのくらい居るのかわからないけど、それなりにはいると思っていて、その中でコメント観た人はきっと麻雀(麻雀観てる人、麻雀界)って怖!って思ったと思うなぁ。」と書かれていました。
誹謗中傷を受けている当人が気の毒であるのはもちろんなのですが、個人的には麻雀初心者やMリーグを初めて見た人にとって、麻雀界は怖い場所だと思われることが、何よりも危惧すべきことだと思いますね。

Mリーグのスローガンとして使われていた「この熱狂を外へ」。
これをどう解釈するかはその人それぞれだとは思いますが、私が思うに「外」とは麻雀を知らない人や興味のない人のことで、その人たちにも麻雀の素晴らしさを感じてもらうことなのかなと。
そして最終的には麻雀を見るだけではなく、実際にする人が増えることがミッションなのではないかと思うのです。

しかし「外」の人たちからするとABEMAのコメントやX(旧Twitter)での誹謗中傷の嵐を見ると、雀荘に行って実際に打ってみたいと思う気持ちも怖さで失せてしまうような気がします。特に若い方たちや女性は。

雀荘に対する勝手なイメージ

私は雀荘に行ったことがありません。
点数計算は満貫以上はわかるけど、それ以下はわかりません。今後覚えてみようとは思っていますが。
若い頃は友達と家で徹マンしたりもしましたが(その時は一翻1,000点(2,000点)、二翻2,000点(3,900点)、三翻3,900点(5,800点)、四翻は全て8,000点(12,000点)みたいな感じでやっていたと記憶しています)、今は試合の観戦とスマホのアプリで遊ぶことを楽しんでいるだけです。

そんな私が今後雀荘に行ってみたいかと言われれば、今のところはNoです。
なぜならば雀荘は冒頭に書いた①~③のような誹謗中傷をする奴らの巣窟だと思っているからです(実際は違うのかもですが)。

ただし怖いと思っているわけではなくて、どんなことに関しても初心者やミスに対して寛容な心を持てない心の狭い人が大嫌いなので(こういうことを書くと「医者が手術に失敗して人が死んでも寛容な心で許すのか?」などという屁理屈を言う人が出てくるので、職業や置かれている立場や状況がそれを許さない場合は話が別ですと言っておきます)、私のような短気で人間のできていない奴が雀荘に行けばそんな奴らとケンカになるような気がするんですよ。
まぁ、点数計算できなくてもOKという雀荘や大会などもあるようですけどね。

麻雀界の発展を阻害するのは・・・

長々と書いてしまいましたが、麻雀界が初心者やミスに対してもう少し寛容な世界になればいいのになと思います。
「この熱狂を外へ」に対する1番の阻害要因がSNSなどでの誹謗中傷だと思うからです。

日本プロ麻雀連盟の黒木真生プロが「誰が麻雀界をつぶすのか」という本を書かれています。
残念ながらその本を読んだことはないのですが、私の答えは明確にあります。それは・・・

①麻雀がそこそこ強いアマチュア(天鳳や雀魂などでけっこう高段位まで行っていたり、雀荘で打ち慣れている方)
②所属団体のリーグ戦でなかなか上位リーグに上がれていないプロ
③元麻雀プロ

である。

なぜならば、そんな方々の一部が

「自分より下手な(弱い)奴がMリーガーであることが許せない」

という嫉妬心から来る誹謗中傷をするから。

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