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店を出すのは人体実験のため

東京都武蔵野市のなりわい賃貸住宅hoccoにて、2024年1月末惣菜スタンドを開業予定です。

開業にあたって考えたことなどを書いていきます。

料理の仕事をしていて、いつか店をやることになるかもしれない、けどそれは今ではない。とこの2年くらい思っていた。

「今ではない」と言うと「できるけどあえてやらないんです」感が出ていて、こいつ逃げてんな〜と過去の自分に思うのだけど、
実際はそこまでの道のりを具体化しリスクを取ることを避けただけのことだ。

正しく自信がなかった。

まあ自信がないなら別に無理してリスク(に見えるようなもの)なんて取らなくていいと思う。
けれど、では今は自信がついたから店を開けることにしたのか、というとそれもまた少し違うところがある。

確かに色々な現場を見てきて「もういいな」とは思った。
(もう充分勉強したという意味ではなく、これ以上”自分で作る”というアウトプットなしにインプットやら消費やらをしていても仕方ないな、と腹落ちした感覚です。)

今までは自分で店をやるつもりがないから当然人に雇われて働いたのだけど、「こうしたい」という希望や考えを、うまく雇われという立場を使いながら実行することができなかった。(意見することで起きる衝突を避けてしまった。)
楽しいこともあるしどこに行ってもある程度の仕事はできるけど、どこか他人事だし、求められる以上のことをするモチベーションがわかない。

何を変えたらもっと仕事にやりがいを持てるのか…。
ああ、人が作ったルールで動こうとするから窮屈なのであって、ルールを自分で作れば多少は楽しく働けるんじゃないか?
と考えた。

まあきっと、浅はかだ。

問題は外側ではなく、内側にある。それはなんだかなんとなくわかる。

けど、内側がどうなれば「仕事にやりがいをもつ」という青い鳥を捕まえられるのかはまだわからないのだ。
わからないが、「他の人が作った組織で働きたくない」という自分のわがままは聞こえてくるので、それを叶えながら料理をする道を選んでみることにした。

だから「他人が作った組織で働きたくない、かつ仕事にワクワクして取り組みたい」が夢で、
そのために自分が何を考えどう動いたらいいのか、自分による自分のための人体実験をする実験室が今回開ける店なのだ。
今までしてきたことも人体実験だし、それがずっと続いていく。

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