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#SF小説が好き

SF小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

高校時代④ 保健室登校

GW明けの朝、私は家にあった向精神薬や睡眠薬を過剰服用し、そのまま不登校になった。 私は、このときまで驕りがあった。 自分は、家庭環境が悪い中、それなりに頑張ってきた。 中学時代に少し不登校になっても、なんとか学校に通えるようになったし、環境が悪くても、酒もタバコもやっていない。犯罪も犯してない。不良じゃない。高校受験で本気で勉強したら偏差値だってぐっと上がった。 私はちゃんとやれている、と思い込んでいた。 そして、これから人生は好転していくはず、と思っていたのだ。 言って

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【SSF】取り調べ

※頭の中でハリウッド映画の吹き替えを想像しながら読んでね♪ 捜査官「例えばだ。インターネットやSNSを見ていて、何か似たような情報が表示されたり、どこかで見たことがあるような風景や言葉に出くわすことは?」 主人公「そんなのはしょっちゅうだ。YouTubeを見てれば、俺の好みに合わせておススメが出てくるし、Instagramで一度エロチックな画像や動画に当たれば検索画面なんか占領されちまう。この間なんて便所で踏ん張ってるときにAmazonの広告が便秘薬をススメてきやがったぜ

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GPT-4o来たねぇ! https://news.yahoo.co.jp/articles/05485f15e6766198a9e0cb1fde6436252469b35b https://news.yahoo.co.jp/articles/65c0ae0cbbadce63ba4e0bf3281682cc23f89667 さっき書いたこれにも通ずるかも? https://note.com/joyous_hebe662/n/n0fd2a332761f

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うっかり海外文学の日本語訳を写経した結果

 3月半ばから小説写経を試みている。小説写経というもの、基本的には文章力を上げたり、使える語彙を増やしたり、作家のテクニックを盗む目的が強いので、大概は文章力に定評のある日本人作家を選ぶものだと思う。  私は何を思ったのか海外作家でやってしまった。今日はそういう話だ。 小説写経の基本情報小説写経とは何か  読んで字のごとく、小説をそのまま写しとるトレーニングのことだ。トレーニングではなくて、作品に特別な思い入れがあって試みる場合もある。今まで、『聖書(が小説かどうかは置

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【小説】天国へのmail address 最終章『黄泉の国』とは

エピローグ  朝日ヶ丘公園のベンチで橘と優輔は優輔のスマホでその動画を見ていた。匿名のスピーカーが次々とライブ配信を広げて動画は完全に炎上していた。 「お父さんとお母さん、お兄さんも強いね」優輔が言った。 「パパとママじゃないの?」橘は優輔の頭をなでながら笑っていた。優輔もちょっと照れながら笑った。 「モンゲーで遊びたいな」 「向こうに行ったらモンゲーやり放題だよ。海外でしか捕まえられないレアのモンスターが一杯いるよ」橘は自分のスマホでモンゲーを開くと集めたモンスターを登

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長谷川京「ルーザーズカンパニー」

◆作品紹介 # ZERO # ONE/INSIDE  そうだ。俺は確かに死んだはず。  そう、絶対にそのはず。川のテラスを眺めながら、銃を口の中の奥にねじ込んで放ち、そのまま水面に倒れ込んで、深く深くに沈んだはずだ。  だが、今の自分を包むのは工業廃水で汚染された水の匂いではなく、汗臭い自分の体臭。もう何日も着っぱなしのシャツ、窓の外には、ニューヨークの夜景が病的なまでの煌びやかさを放ち続けている。決して眠らない街。1999年3月1日、時刻は深夜の3時を示している。  

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SF短編集2冊の感想

少し前に読んだ作品の感想を2件、まとめた記事です どちらもジャンルとしてはSFに相当する作品なのですが、SFってこんな作品もあるんだ、こんな切り口のSFもあったのか、と、意外性を感じ取れる作品集ですので、普段SFというものを読みつけてない方へも、どっぷりSF沼に漬かっている方へもおすすめしてみたい作品となっております 高山羽根子/うどん キツネつきの タイトルにきつねが入っているので読んでみた作品です 創元SF文庫というレーベルのこともあり、SFを読むつもりで飲み始めた

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真夜中万華鏡【毎週ショートショートnote】

住宅街の中にぽつぽつと古くからの個人商店が並ぶ道に、一軒のアンティークショップがある。 幻想的な雰囲気でゲームや異世界小説などに出てきそうな店だ。 ここに客が出入りするのを見た者はいないだろう。 この店はこちらの世界の人間には認識されにくいように、目眩ましの術がかけられているからだ。 ただ、物事には例外がある。 今、店内にいる子だ。 晴天の予報だったのにゲリラ豪雨に見舞われ、自転車をこぐ足を止め軒下で雨宿りを始めたから、声をかけて店内に招き入れた。 通学途中によくこの店を

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コズミカルシアター『CAN・DAY・A・SORT』地球篇(続)

あらすじ。前回までの(倒置法) ーーあ、ここから大幅にテンションが変わるぜ!! 隕石来襲を地球に報せに来たキャンディナル・キャンディ。 (・A・)あ、フルだとそうなんすか? ( ◍_◍ )シラネ (・A・)… そこで出逢った地球人のジテン(ツカッサード・ジテン)くんとーー (・A・)っておい!ワイの名前変わっとるやんヶ!! ( ◍_◍ )流石に自分の名前は攻めすぎたんだと思う。 (・A・)ま、いいけどね キャンディさんはジテンくん

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サミュエル・R・ディレイニー 『ノヴァ』 : オリエンタリズム的「文学性」の勘違い

書評:サミュエル・R・ディレイニー『ノヴァ』(ハヤカワ文庫) サミュエル・R・ディレイニーが、アメリカにおける「ニュー・ウエーブSF」の代表選手のひとりだということくらいは、ずいぶん前から知っていた。今となっては、40年以上前の話である。 その頃すでに、「ニュー・ウエーブSF」の日本での紹介者として知られ、『季刊NW-SF』という雑誌まで出していたSF作家・山野浩一については、短編をいくつか読んでおり、ファンにもなっていたためだ。 山野の作風が「ニュー・ウエーブSF」を代

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宇多田ヒカル(初のベストアルバム) ✕ 小川哲(SF小説・直木賞作家)の対談

1998年末に発売された宇多田ヒカルのファーストアルバム『First Love』は、多くの人がCDを買い求めた(MOHも購入した)。 ベストアルバムはとっくに発売されたと思っていたら、デビューから25年を経て初のベストアルバムがリリースされた。 アルバムタイトルは『SCIENCE FICTION』 それを記念してなのか、SFマガジンに対談が掲載されている。 アルバムの発売日が4月10日、SFマガジン6月号の発売日が4月25日。 早川書房からのアプローチだと思うが、面白い

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東京装甲少女 EPISODE 0  第18話  【  双葉  】

カミーユと幸村LABOのメンバーは 年に1度、神田明神で行われる祭に来ていた。 日本の夏はなんて暑いの!! とカミーユは思いながらも、メンバーと談笑しながら 秋水達の登場を待ちわびていた カミーユは、内心、ヒヤヒヤとしていた、、、、、。 あの木偶の坊は、抜けてるから、また、こんな大舞台だと やらかすんじゃないのかと、、、、、、。 【 将門塚例祭 】 この祭りは、地鎮祭を兼ねており、火を司る精霊の演武によって 土地の神を鎮める為に 【 錬命新當流 】  の演武

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📕小説(ショート)【メリーゴーラウンド】加筆5/9PM

 子どもの頃から乗り物酔いをする質。 家を出る前にアネロンニスキャップを1カプセル服む。 今まで試したどの酔い止めより私に合っている気がする。 残りは後1カプセル。  郊外型の大きなショッピングパークの中に、話題のメリーゴーラウンドはある。 ライドは2人がけの馬車だけ。 話題になっているけれど、私が乗るなんて思いもしなかった。  横顔に話しかける助手席の私。 時々私に向ける眼差し。 どう見てもデート中のカップル。 メリーゴーラウンドから降りても、このままのふたりでいられる

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第56話「すべてを知ったあと」

  *  ――ごとり、と音がした。  黒髪の少年であったユリミチ・チハヤの中から、白髪の少女であるリリアらしき者が現れた。  かつて百合世界に存在していた彼女たちは理解した。  ユリミチ・チハヤと呼ばれた少年の正体が、実は、あの伝説の女神であるリリア本人であったということを。  リリアは空のエルフであるエルシー・エルヴンシーズであり、ほかの四体のエルフもリリアから分化した存在であるということを彼女たちは瞬時に理解した。  この世界が、ユリミチ・チハヤによって仕組ま

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神様?のおはなし㉑

↓シリーズはこちらから 一日一日が濃いようで、あっという間である。 あっという間ということは、楽しいということなのだろう。 子どもの反抗期にも手を焼いたが、いつか終わると思っていると本当に終わった。 笑顔で話せる時がいつしか来た。 時間が解決してくれた。 子どもが成長して、自分も成長していく。 親としての経験をどんどん身につけている。 子どもの為に犠牲になっていると思うこともあったけれど、子どもの為に生きている日々はキラキラしていた。 そして、子どもはいつか親と分離

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第58話「転生――チハヤ・ロード・リリーロード」

  *  ――白百合の庭園……かつてオレが百合世界の平和を願い、百合世界を救うと誓った場所。  今はチルダがつくった想形空間で、それを模した場所として再現されている。 「これから転生の儀をとりおこなう」 『転生の儀?』 「そう、オレはユリミチ・チハヤではなく、チハヤ・ロード・リリーロードになるべきだったんだ。みんなが……神託者が、自分の名前を転生して英名風に変えたように、オレも倣って英名風にする。そうしなければ、この世界に対応できない」 「神託の間に示された通りに

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パウロ・コエーリョ『アルケミスト』、やっと読めた! どう生きるかについての物語

ずっと気になっていた本がある。 『アルケミスト 夢を旅した少年』だ。 先日やっと読めて満足! きっかけは、参加しているコミュニティ・フリーランスギルド。 友人で家事シェア研究家の三木智有さんが運営してくれている、貴重な繋がりの場である。 最近は、定例会の会話や投稿で 「読んだ本」 「これから読む本」 「今気になっている本」 を時々シェアし合っており、これが結構盛り上がっている。 その中で、 「パウロ・コエーリョの『賢人の視点』が超面白い!」 と、2人が口々に言って

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第59話「虹の少年たち」

  *  ――赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の髪を持つ少年たちがオレたちのいる想形空間に現れる。  赤はリーダン・ロリー・ローズゲート――茨門紅一、青はブルーノ・ホリホック・マロウ――葵青菜、緑はルイ・イヤーズ・バンブーツリー――竹木類であるが、そのほかの四人はオレたちが、まだ見たことのない人物だった。  橙が名乗る。 「マンダリン・シトラス・オレンジ……前世の名は橙蜜柑」  黄が名乗る。 「サニー・シャイニー・デイリー……前世の名は日廻陽光」  藍が名乗る。 「

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第54話「百合道千刃弥《ユリミチ・チハヤ》の存在理由《レゾンデートル》」

  *  ――ボクたちは、あの場所で生まれた。  あの場所は収縮した宇宙の中心であり、いくつもの人工的に生物をつくる機械があった。  その機械の中でボクは女として生まれた。  ボクの名前は最初、遊里道千早だった。  生まれたときから、ボクの肌は白く、髪も、まつげも白かった。  白いことには理由がある。  ボクは白い百合の花の遺伝子をもとにつくられた花人類だからだ。  花人類は新人類が作成した新たな宇宙をつくる存在である。  花の遺伝子をベースにつくられた花人

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【試し読み】鈴木三子×久湊有起 『惑星ビデオレター』

文学フリマ東京38にて頒布予定の合同誌「Quantum」から、編集部員が二人一組で前後半に分かれて「共作」を行った作品について、前半の一部を試し読みとして公開します。続きはぜひ雑誌をお求めください。 鈴木三子×久湊有起 『惑星ビデオレター』 夜空を見上げると、あかあかと輝いている星。ぼくの父さんと母さんはあそこにいる。星になって見守ってくれてるんだ、とかいうやつじゃないよ。週に一度はビデオレターだってよこしてくれる。いまどきの火星には働いている人も旅行する人もけっこういる

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