きれいな花とトゲと小さな手
ばぁばの家の玄関の前に、ちいさな赤いバラが咲いた。
5歳の息子はお花をみつけて迷うことなく素手でブチッとちぎった。
その瞬間びっくりして手を開く。
ばぁばが「ダメー!」と言ったが間に合わなかった。
バラにトゲがあることを知らなかったのだ。
「手が痛いっちゃない?」と聞くと、「痛くない!」と言い張る。
少し強引に小さな右手をつかんで、手のひらを開いてみたが見た感じは大丈夫そう。
息子は機嫌をそこねて車の方へ走っていった。
そして、自分でスライドドアを開けチャイルドシートへ乗り