心は世界を背負えない
僕は昔から壮大なことを考えるのが好きだ。
高校生の頃、自分のライバルはキリストだと密かに思っていたし、歴史に名を残すような偉人になりたかった。幸せになんかなりたくもなかったし収入も恋愛も結婚も大した興味はなく、偉業の副産物として後から勝手についてくるだろうと軽く考えていた。
まあ振り返ってみると誇大妄想の激しい中二病のガキなんだけど、この不条理な世界を変えたい気持ちは今でも持っていて、それと同時に自分自身の無力さを痛感しては虚しくなる。
若者と呼ばれる年齢も過ぎて、何一つ世界