園田隆克@GHG削減サポーター

2009年、国内におけるカーボン・クレジットに携わり、PDD作成支援や第三者検証業務、…

園田隆克@GHG削減サポーター

2009年、国内におけるカーボン・クレジットに携わり、PDD作成支援や第三者検証業務、オフセット商品開発を行う。現在、事業者のGHG排出量算定・検証業務及び削減支援、ブルーカーボン創生支援及びそれを活用した地域活性化を推進。ボランタリークレジットの普及にも注力。

マガジン

  • サウジアラビアへ越境せよ!

    サウジは空前の変化を遂げつつありますが、経済発展に伴い、環境・エネルギー問題など課題が露呈し始めています。こうした分野では日本の技術が貢献できるではず。 情報が乏しいことから、ビジネス展開をしている日本企業は限られていますが、現地に赴けば、その可能性に気づくでしょう。 メディアのフィルターを通さず、自分の目で「サウジの今」を目撃してください。 皆さん、一緒にサウジアラビアへ越境しましょう。

  • 排出権取引の現在地

    カーボンプライシングの1つ、排出権取引。世界を見渡すと、EUや中国、韓国、ニュージーランドなど、幅広い国で実施され、着実な効果を上げています。日本で検討されているGX-ETSはどうなるのか。CBAMのような、国境調整措置との関係はどうなるのか。リアルタイムで追いかけます。

  • 目指せネットゼロ、世界は既に動いてる

    2050年カーボンニュートラルを政府が打ち出す前から、すでに、世界は動いていました。「やるか、やらないか」ではありません。「いつやるか」です。そのために必要な情報を、提供していきます。イニシアチブの動向もお届けしますね。

  • 国内外の法規をフォローしよう〜省エネ法と温対法は外せない

    毎年毎年改正される、数々の法規、法令。特に気になるのが、この2つ。些細なものから、収集するデータから変わってしまう大幅なものまで、様々ですね。さらに海外も...となれば手に負えません。何とか頑張って、フォローします。

  • 算定実務者必須データ&レポート

    算定は、データ収集及びレポートの通読が全て。一次データから二次データ。レギュラーもあればイレギュラーもある。忘れそうなそんな時、このマガジンがお役に立ちます。お役立ちサイトも紹介しますよ。

最近の記事

サウジアラビアを視察してきました(番外編)

10回に亘り、サウジアラビア視察レポートをお届けしてきました。 繰り返しになりますが、その目的は、ムハンマド皇太子が推進する「ビジョン2030」がどのように、サウジアラビアの「国の形」を変えつつあるのか、変わりつつあるのかを目の当たりにすることでした。 一言で言うと「同国を石油依存経済から脱却させ、多様化された繁栄する社会へと変革するための国家戦略」です。 このビジョンは、3つの主要な柱に基づいています。 この中で、諸手を挙げて歓迎したいのは、女性の地位向上施策。 先

    • 非化石価値取引結果 23年度第4回

      23年度4回目(最終回)となる非化石価値取引市場の取引結果が、5月24日までに全て出揃いました。(約定日は、非FIT(再エネ指定無し)、非FIT(再エネ指定)、FITがそれぞれ、22日、23日、24日) 取引結果が公表される度にご案内しています。 前回の結果は、こちらを参照下さい。 まずは、約定量から見ていきましょう。 FITは継続的な需要があるところ、非FITは前回々喪失した需要が戻らず。 FITのスケールに合わせると、グラフにすら現れてきません(^_^;) 「非化石

      • サウジアラビアを視察してきました(その拾)

        午後は、午前と打って変わって、ジェッダの今を感じる時間となりました。 紅海のウォーターフロントを訪れたのですが、さすが、「商業の首都」 様々な人を引きつける魅力満載のエリアでした。 そのアイコン的存在が、通称「Floating Mosque」 正式には「ファトマ・アル=ザハラ・モスク」(Fatima Al-Zahra Mosque)とも呼ばれるこのモスクは、その美しい建築様式とユニークな位置により、訪れる人々を魅了しています。特に高潮時には水面に浮かんでいるように見えるた

        • マネジメントシステム規格「気候変動への追補版」発行

          サス担の方の中には、ISO14001(JIS Q 14001:環境マネジメントシステム )の事務局をされている方も多いのではないのでしょうか。 ISO9001(品質)やISO27001(情報セキュリティ)、ISO45001(労働安全衛生)、ISO22000(食品安全)など、他のマネジメントシステム規格(MSS)も担当されている方もいらっしゃるかも。 これら一連の既存及び新規のMSSに影響を及ぼす追補版(Amendments)が、ISOより2024年2月23日に、一斉に発行

        サウジアラビアを視察してきました(番外編)

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        • サウジアラビアへ越境せよ!
          13本
        • 国内外の法規をフォローしよう〜省エネ法と温対法は外せない
          125本
        • 目指せネットゼロ、世界は既に動いてる
          104本
        • 排出権取引の現在地
          100本
        • 算定実務者必須データ&レポート
          80本
        • 算定と検証の実際
          90本

        記事

          サウジアラビアを視察してきました(その九)

          遂に、サウジアラビア最終日。 皇太子が「商業の首都」と位置づける、紅海の港町、ジェッダです。 古代から中世は、巡礼者は主に徒歩、馬、ラクダなどの動物を利用せざるを得なかったところ、特にインドネシアや東アフリカからの巡礼者は船を使ってアラビア半島に渡っていました。 海路を利用する場合、紅海を渡りジェッダの港に上陸したため、ジェッダはメッカへの玄関口として非常に重要な役割を果たしていました。そのため、ジェッダは「ハッジの門」とも呼ばれていたのです。そして、多くの巡礼者がこの都

          サウジアラビアを視察してきました(その九)

          情報開示検討会のアルファベットスープ化?

          サスティナビリティ情報開示については、昨年6月のISSBによるIFRS S1・S2基準リリースから、各国の規制当局によるルール作りが始まったことは、皆さんご承知の通りでしょう。 国内でも、SSBJが日本版S1・S2のドラフトを昨年度末にリリース。 7月31日まで、意見募集中です。 特設サイトが設置されていますので、活用ください。 リリースに先立ち、SSBJ基準や、意見が分かれた項目の紹介及び代替案の説明を行うオープンセミナーを行うなど、コンセンサスをとりながら確定基準を

          情報開示検討会のアルファベットスープ化?

          サウジアラビアを視察してきました(その八)

          今回のツアーの目玉の一つ、ハラマイン高速鉄道(Haramain High Speed Railway)乗車。撮り鉄・乗り鉄の皆さんにとって関心の的では? ハラマイン高速鉄道は、サウジアラビア西部を走る全長453kmの高速鉄道で、2018年に開通して以来、メッカ、メディナ、ジェッダといった主要都市を繋ぎ、巡礼者や観光客の移動手段として重要な役割を果たしています。 この鉄道は、メッカとメディナの2つの聖地を結んでいて、両駅に加え、キング・アブドラ経済都市(KAEC)、キング・

          サウジアラビアを視察してきました(その八)

          サスティナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG(第2回)

          グローバルでホットな話題となっている「サスティナビリティ情報開示」 日本における、制度の枠組みを検討しているのが、金融庁。 「サスティナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG」です。 1年をかけて議論し結論を出すとして、3月に第1回が開催されました。 その議論を受けて5月14日、第2回が行われましたので、レジュメの内容を簡単に見ていきたいと思います。 内容に入る前に苦言を呈しておきたいのですが、会議の模様が、ライブでは公開されるものの、終了すると非公開となる点。アー

          サスティナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG(第2回)

          サウジアラビアを視察してきました(その七)

          やって来ました、イスラム教の第二の聖地「Madinah(メディナ)」 2010年は、街の至る所にこのようなゲートがあり、ハラムエリアには、信者以外は厳格に立入が禁止されていました。写真も、バスの中から、カーテンを開けて「コソッと」撮影できるのみ。 リヤドの国際空港とは、異なった恐怖感があったと記憶しています・ それが、今回は、市内の有名な3つのモスクを巡る予定。 もちろん、内部へは信者しか立入が許されませんが、ハラムエリアに足を踏み入れること自体、当時を知る自分としては

          サウジアラビアを視察してきました(その七)

          GXリーグ戦略?

          GXリーグについては、noteで何度かご案内してきています。 賛同及び参画している立場から、「民間主導」で「2050年カーボンニュートラルと社会変革」を実現しようという取組には期待していました。 もちろん、今でも期待していますし、貢献しようと思っていますが、「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントの算定・検証等に関する検討会」に対するGXリーグの関与の仕方から、少しその立ち位置、役割について「?」となり始めていました。 そもそも、ETS

          サウジアラビアを視察してきました(その六)

          マダインサーレを堪能した後は、イスラム教の聖地の一つ「メディナ」へ4時間半をかけてのバス移動だったのですが、その途中、壮大な景色を目の当たりにすべく、標高1,219mの台地上にある展望台「Karrat Viepoint」へと足を延ばしました。 アルウラの標高が700m弱ですので、500mほど上ることになりますが、このように、街の背後にそびえ立っているので、道路は相当の急勾配。ツアーバスではムリで、4WDに分乗して向かいました。 ここで、簡単に、アラビア半島の成り立ちを紹介

          サウジアラビアを視察してきました(その六)

          サウジアラビアを視察してきました(その五)

          リヤドからは、空路でアルウラ国際空港 (ULH) へ。 「観光の首都」と位置づけられているだけあって、空港も近代的。 夜のフライトではありましたが、観光客で賑わっていました。 それからバスで、ホテルへ移動しましたが、夜間だったこともあり道中は前回と何ら変わることの無い、殺伐とした風景が続いていたところ、到着すると、唖然という以外言葉が見つかりませんでした。 そこに忽然と現れたのは、ドバイやアブダビと何ら変わらない、超豪華なラグジュアリーリゾート、「SHADEN HOTEL

          サウジアラビアを視察してきました(その五)

          サウジアラビアを視察してきました(その四)

          サウジ視察2日目は、サウジ国立博物館。 リヤドのキング・アブドゥルアズィーズ歴史センター内にあります。 サウジアラビアの歴史を古代から現代に至るまでの流れで展示されており、歴史、文化、地理を網羅的に紹介する国の主要な博物館となっています。サウジアラビアの文化遺産を保存し、一般公開することを目的として建設されたとの説明を受けました。 「歴史センターの最高の宝石」との謳い文句で、壮大な建築物と、サウジアラビアの遺産、イスラム文化、アラビア王国、預言者の使命、アラビア半島のイス

          サウジアラビアを視察してきました(その四)

          サウジアラビアを視察してきました(その弐)

          サウジアラビアの建国は、次の3つの期間からなり、首都(政治の中心)がディルイーヤからリヤドへと変遷してきたという歴史があります。 サウド朝(サウジアラビアの王朝)の歴史は、3期に区分けされてなされることが一般的です。ここにおいて、首都機能は、ディルイーヤからリヤドへと変遷しましてきました。 1744年、ムハンマド・ビン・サウドとムハンマド・ビン・アブドゥル・ワッハーブが同盟を結び、ディルイーヤを首都とし、ナジュド地方の支配を確立しましたのが、第1期。 その後、1818年

          サウジアラビアを視察してきました(その弐)

          サウジアラビアを視察してきました(その参)

          初日の夕刻には、リヤド随一の観光スポット、アイコンである、キングダムセンターのキングダムタワーを訪問。30階から50階はフォーシーズンズホテルですが、もちろん、今晩の宿はここではありません(笑)。 2010年は両方上ったのですが、今回はキングダムタワーのみ。 また、2010年にキングダムタワーを訪れたのは日没後だったため、使用できる写真は無し。 ということで、今回はキングダムタワーから、前回はフェイサリアタワーからの写真で街の様子を比較してみたいと思います。申し訳ありませ

          サウジアラビアを視察してきました(その参)

          サウジアラビアを視察してきました(その壱)

          前回は、基本情報で終わっていたサウジ報告。 今回から、内容に入っていきます。 成田から12時間かけてドバイ、それから2時間かけてリヤド。 ようやく辿り着いた、14年ぶりのサウジは、世界が変わっていました。 皇太子による改革の効果もあり、とにかく、開放的。 空港では、カメラを取り出しても、どこからも視線を感じない(笑) ごった返す程の旅行客は見られず、普通の途上国の国際空港といった感じ。 自国民、旅行客含め、肌を露出させた女性が普通に見られたのが驚き。 嫌が応でも、期待が

          サウジアラビアを視察してきました(その壱)