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「モノづくりはゴミづくり」から「コンポスペット」に行き着くまで(後編)

はまやです。こんにちは。
前回の投稿から、時間が空いてしまいましたが、思い切って開発を始めた新しいコンポストサービス「コンポスペット」、プロジェクトを開始して2ヶ月が過ぎました。
この2ヶ月の間、ユーザーになりそうな方にヒアリングをしてきましたが、皆さん、快く引き受けて下さり、様々な意見をいただき、ほんとにありがたい限りです。
でも、たまにとんでもない先行者の方が混じっていまして、ちょっとあなた何で来るんですかー、と内心叫んでおりました。
そういう場合、想定質問なんてほぼ意味がなくて、途中からあれはどうなっている、これはなぜそうなっている、などなど、とても勉強になります!
(でも、それならそうと事前に言ってよー!)

それはともかく、ヒアリング人数は56人になりました。
色々お聞きして、ターゲットになる人たちが見えて来ています。
でも、まだ少し、家庭菜園で堆肥を作ってみたい人へヒアリングしたいと思っています。家庭菜園をやられている方がおりましたら、アンケートにご回答いただけると助かります。
よろしくお願い致します。

それはさておき。前編の続きになります。
コンポスト始めましたよ。

コンポストの疑問

コンポストを始めたのは、確か4月も半ばを過ぎていたと思います。
これでいいのかなぁと思いながら、せっせと生ごみを投入しては混ぜ、投入しては混ぜ、していました。これを繰り返して3週間。
卵の殻もたまねきの皮も残ってはいるものの、それっぽいものは出来ました。
ここまで来て、どうやら継続できそうと自分で判断しました。私は飽きっぽい性格なので興味を失う時の時間も早いのです。でも、コンポストは朝のルーチンにうまく入り込んだ感じ。ボウルに分けておいた生ごみの大きなものを切って(最初は包丁を使っていたが、キッチンバサミの方が早いと気づいて、ほぼハサミを使っている)入れて混ぜるだけ。
ただ、よくわからないこともあります。
入れてはいるものの、これはうまくいっているの? ごみを入れると減るとは聞くものの、本当に減っているの?
まあ、もう少しやれば分かるだろうと、LFCコンポストの定期サービスに移行しました。これは、2ヶ月(自分で設定できる)に一度、基材が送られてくるものです。
本格スタートの始まりです。

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季節は梅雨に入り、夏になりつつありました。
ルーチンと化したものは、特に難しいものでもないのですが、時折入れていいのか迷うものもあります。
気になるのは、魚と肉の骨。我が家はたまにお頭つきの魚を食べます。そのアラや、鳥の骨つき肉の骨なんかは入れていいものか…。マニュアルにはOKとありますが、うーんと悩みながらも鳥骨を入れてみました。
鳥骨は数日は形がはっきりとしています。そして明らかに匂いが出てきました。まあいいかと入れていたのですが…数日経たずに虫が発生しました。

虫はどうするものなのか?

発生したのは、いわゆるコバエです。バックから匂いもしていますから、これに釣られたのだろうと思いました。私自身は、虫はそれほど好きではありません。
ただ、それも少なければ鬱陶しいくらいで済みます。この時は、幸いにして大ごとにならず数日で収まりました。
ところが、次にやってきたのは水アブです。
正式にはアメリカミズアブというものですが、バックの外にいるなぁと思っていたら、いつの間にかコンポストの中に幼虫さんがいるようになりました。LFCコンポストによると、水アブは分解を促進してくれるもので、つまり益虫です。こうしたものも含めて自然の循環です、とあります。
そういうことならばと、気にしないようにしました。
あれですよ、アリさんと一緒です。見慣れればそういうものだと思えるものです。
たまにいるなぁと思っているうちに、気にならなくなるのが人間なのです。少なくとも、私は気にならなくなりました。が…でも、きっと気になる人もいるだろうなぁということは書いておきます。
外でコンポストをやる場合、虫とは共存する必要があります。

堆肥に困る

春に始めたコンポスト。3回目の基材が送られてくる頃には、堆肥が二袋分できていました。正直、置き場所に困ります。狭い玄関収納に押し込んで置いていましたが、それも限界ありです。
「仕方ない。家庭菜園やろう」
コンポストを始めるにあたり、出来上がった堆肥をどうするのか、妻に問われ、プランターで家庭菜園やるよと言ってはいたものの、面倒くさがりの私は先延ばしにしていました。でも、堆肥を何とかしなければならない。
以前、妻がやっていた観葉植物用のプランターを引っ張り出し、土は腐葉土を一袋購入。あとはブロッコリーの苗を2つとほうれん草の種を用意。
休日の昼間の時間を使って、土と堆肥を混ぜ混ぜ。比率は、よくわかりませんw

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こんなものかとブロッコリーの苗を植え、ほうれん草の種を撒いて水をあげる。ひどく簡単に出来てしまいました。
それにしても、野菜を育てるなんて何年ぶりでしょう。多分、子供時代からやったことありません。
数日すぎて、ほうれん草の芽が生え始め、ブロッコリーの苗から新しい葉が出てきました。なんとも興味深い。ちょっとずつ大きくなるものが珍しい。このまま大きくなるかと期待したところ、あっさりと鳥さんにブロッコリーが荒らされ、やる気を無くしました。
今、思い返せば、小さな苗の時は、もっとネットを張るとかするべきなのですが、最初のつまずきというのは尾を引くもので、ほぼ放置。気が向いた時に水をやるだけになってしまいました。
それでも、ブロッコリーの苗もほうれん草も大きくなり、ちょっとだけ収穫の喜びを味合わせてくれます。でも、そこまででした。
その頃、通っていた大学院の卒業がかかっており、忙しかったというのもありますが、そんな中でもコンポストは続けていました。
続けていた理由は一つ。
面白いんですよ、これが。
季節は秋から冬になって、分解が遅くなっていましたが、ほんのりと温かいコンポストは、めっちゃ不思議です。しかも、脂とか肉とか入った次の日には、明らかに温度が上がります。湯気まで出てしまう。
こうなると、かき混ぜがいが出てきてしまうのです。せっせとバックの底の方まで混ぜ合わせていました。
これは糠床に似ているなと考えたことを覚えています。手をかけると手をかけただけ可愛くなる。
そうです、なんかペットみたい。
これが発想の始まりです。

「コンポスペット」を思いつく

年が明け3月になり、いつの間にかプランターの数が増えていました。
最初のブロッコリーには失敗したものの、放置していても実がなり、さらにほうれん草もちまちま採れたりしたので、新しいものをとサニーレタスを植えました。
それなりに見栄えもしてくると、家庭菜園も楽しくなってきています。
さらにコンポストのデータ取りを始め、温度と水分が大事なデータであることに気づき始めました。
そして、これはIoT化すると楽しそうということも。
データにするということは、これはビジネスになり得るということです。もちろんデータだけでは難しい。でも、ほかも絡めたら…

こういうこと考えるのが好きなのがエンジニアなのです。ノートにあれやこれや書いては考え、風呂で考えているうちに、閃きました。そうだ、デジタルペット!
出てくるときは出てくるものです。
次の日には、ほぼ今の考えている完成アイデアが出来ていました。

さて、これをどうやって、進めるかなと考えていた時に、たまたま目にしたのがStartup Studioでした。すでに説明会は終わっており、締切まで1週間あまり。Startup Studioのことは前から知っていました。今の会社にいながら事業創出できるプログラムであること。スタートアップの経験ができるということ。
じゃあ、応募するか。あっさり決めると次の日には応募したのでした。
こうして「コンポスペット」プログラムはスタートしたのです。

長々とお付き合い下さいまして、ありがとうございます。
1年あまり紆余曲折を得ながら、辿り着いたわけですが、本当の紆余曲折は、そこからスタートするのですが応募時点では分かっていませんでした。
次回は、この2ヶ月にやってきたことをお話しできればと思っています。

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