見出し画像

「小池憎し」で石丸伸二にすり寄る都議会議員「上田令子」の無節操

※本稿は小池百合子、音喜多駿両氏や日本維新の会について、何ら評価を下すものではありません。

石丸に秋波を送る「上田令子」

 5月10日、石丸は7月の安芸高田市長選挙への再選不出馬を表明するとともに、他の選挙へ向けて活動を継続することを明らかにした。
 ここでの「他の選挙」について石丸は明らかにしなかったが、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選挙であるとの観測が一部でなされている。
 
 これを受けて、上田令子都議会議員(江戸川区選出)が、石丸の都知事選出馬に期待を寄せた。

 専決の濫発、再議権の濫用、名誉毀損での敗訴、ポスター代踏み倒しなど、石丸に首長としての適性が皆無なのは誰の目にも明らかで、
 腐っても17年間の政治経験のある上田なら理解できないはずがないだろう。にも関わらず石丸に秋波を送るのは、上田の「異常」とも言える人間性が大きく関与しているのではないだろうか。

かつての仲間と泥沼対立繰り返す
「上田令子」の精神性

 上田が一躍有名となったのは「2016年7月の東京都知事選挙」である。
 みんなの党公認で2013年に江戸川区選挙区より都議に初当選した上田は、同党の解党後、同党の同僚都議であった音喜多駿(現:日本維新の会政調会長・参議院議員)とともに都議会会派「かがやけTokyo」を結成していた。
 当時の舛添要一知事は、公用車の不適切利用や政治資金の私的流用などの一連の疑惑により任期途中で辞職願を提出し、都知事選が実施されることとなった。
 都議会与党の自民党・公明党は元総務相の増田寛也を擁立、一方民進党・共産党などは野党統一候補として鳥越俊太郎を擁立した一方、当時、東京10区選出の衆議院議員・小池百合子は自民党東京都連の方針に反し、議員辞職した上で都知事選へ出馬した。
 上田、音喜多は小池を協力に支援し、小池圧勝の立役者としてメディア等で広く取り上げられた。

小池からの離反

 小池当選後、音喜多とともに小池が結成した「都民ファーストの会」に所属し、数少ない知事与党の一員となった。
 翌2017年7月の都議選では、同会の公認候補として江戸川区選挙区より出馬し、前回より票数を大幅に増加させ再選出馬している。どこかの市長と異なり、再選できる程度の有権者の支持はあったようだ。
 
 一方、小池との蜜月は長くは続かなかった
 2017年9月、小池は国政政党「希望の党」を結成すると上田・音喜多は猛反発。これが直接の引き金となって2017年10月に上田・音喜多は都民ファーストの会を離党し、小池から離反した。
 その後は小池の「学歴詐称疑惑」を追及するなど、反小池の急先鋒となっている。本稿は小池の疑惑について何ら否定も肯定もするものではない。しかし、上田は2016年の小池知事誕生の立役者である。学歴詐称が事実なら、なぜその時点で指摘しなかったのか?小池からの離反後の追及は、党派性に基づく不純な動機によるものとの疑念を免れない。


音喜多との泥沼対立・訴訟

 上田・音喜多はかつての会派「かがやけTokyo」を復活させたが、その蜜月関係も1年あまりで終焉する。

 その理由は上記記事の通り、上田の秘書が音喜多夫妻の性的関係に係るプライバシーを含む情報を週刊文春にリークし同誌が報道。これに対し音喜多が激怒し、上田の秘書に対しプライバシー侵害を理由として損害賠償請求訴訟を提起し、その過程で2018年11月に会派「かがやけTokyo」から離脱したというものだ。

 以後、上田は2021年7月の都議選でも3選を果たすが、現在まで1人会派である。

嫌われ「上田令子」の政治家人生

上田の経歴を人間関係中心にまとめると以下の通りである。

2013年7月 みんなの党で初当選
2014年11月 同党が解党
2016年7月 音喜多とともに小池を応援
2017年10月 小池から離反
2018年11月 音喜多と決裂(および訴訟)
以後一人会派

 このように、蜜月と泥沼対立を繰り返した結果孤立に至る上田の経歴からは、政策や政治姿勢ではなく本人の人格、人間性に何らかの問題があると考えるのが妥当であろう。

 なお、上記投稿の通り、58歳の上田は一人称として「お姐」を使っている。言葉遣いは自由とはいえ、上田の特異な精神性が滲み出ていると考えるのは私だけであろうか。

 現在の上田は、SNSで小池の学歴詐称疑惑について一日に複数回投稿するとともに、「#小池百合子の辞職を求めます」なるハッシュタグを多用し、小池をこき下ろしている
 もちろん小池批判は自由だし、学歴詐称が事実なら大いに追及すべきだ。
 しかし、上田は小池都知事誕生の立役者の一人なのだ。学歴詐称があるなら、推薦した上田にも責任の一端はあるだろう。私には「小池憎し」感情に基づく攻撃と映った。

石丸にすり寄る上田
行き場のない石丸

 17年の政治経験を有する上田が、人口3万の一般市の市政運営にすら失敗した石丸に秋波を送る理由は、当然石丸の手腕を評価してのことではなく「打倒小池」の道具として利用することだけが目的である。
 石丸が市長から退任してしまえば、その知名度や求心力、ネームバリューは急速に低下することが想定される。そうなる前に、7月の都知事選に引っ張り出してしまおうという算段だろう。
 「小池打倒」なら何でもいい上田と、地元から総スカンを喰らい行き場を失った石丸は、これ以上なくお似合いだろう。人間性に問題があり、対立と孤立を繰り返す点も同じだ。

日本維新の会が石丸を擁立?

 上田以外にも気になる動きがある。
5月8日のYouTubeライブにおいて、日本維新の会総務会長で東京維新の会代表の柳ヶ瀬裕文氏は、維新として独自候補を選定中と明かした。

「東京維新として様々な選択肢を考えていくことが重要だと思っ ています」
今色んなことを検討してるということまでしか言えない」

 この発言では石丸について何ら言及していない。
 しかし、前回の都知事選で維新が推薦した小野泰輔氏(前熊本県副知事)がその後の衆院選で比例東京より当選し、現在東京7区の総支部長であることから、小野氏を再度都知事選に擁立するのは困難であり、また東京における維新の伸び悩みを考えると、候補者擁立が円滑に進むとは考えづらい。
 何よりも、投開票2ヶ月を切った現時点で無名新人候補を擁立したところで、絶大な知名度を誇る小池氏とマトモな戦いになるはずもなく、互角に戦うためには、すでにある程度の知名度を有しており、かつ維新のイメージに沿う清新な候補を擁立する必要がある。
 本ブログの読者なら、石丸が清新どころか無能であり、都知事どころかあらゆる首長、議員、それどころかPTA役員すら、およそ務まらない人物であることは十分理解していると思うが、一般社会ではどうだろうか。
 維新が、目先の知名度欲しさに石丸にすり寄る可能性も皆無とは言い切れないだろう。
 しかしながら、「安芸高田のキングボンビー」である石丸を万が一擁立することがあれば、それは維新にとって自殺行為であり将来にわたり大きく禍根を残すと警告しておく。
 なお、これは最悪の想定であり、筆者は、日本維新の会が責任政党として、石丸のようなペテン師など全く相手にしないと確信している。

都民は「石丸禍」を思い知れ

 無責任に石丸を持て囃し、安芸高田市民や市議会を攻撃し、その地方自治基盤の破壊行為に大いに貢献してきたのは、広島県民ではなく、東京都民はじめ大都市住民である。
 東京都民は、「市長は市民の代表ではない」と言い放つような石丸を都知事に選出し、都政を身をもって体験すれば、少しは安芸高田市民の苦境を理解することもできるのではないだろうか。
 それが嫌なら、金輪際関係のない地方都市の市政をかき回すのはやめて、地元の政治に誠実に向き合うべきであろう。 

※本稿は上田令子、石丸伸二に関するものであり、小池百合子、音喜多駿両氏や日本維新の会については何ら評価を下すものではありません。小池氏の政治姿勢を肯定し、また学歴詐称疑惑を否定するものでもありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?