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こんにちは。
新日本法規出版コミュニケーションデザイン部の松浦です。

以前、離島の裁判官が奮闘する姿を描いたあるテレビドラマをみて、裁判官の”孤独”について考えさせられました。”孤独”といっても、人との繋がりがないということではなく、判決文を書くうえでの”孤独”です。当然、他人のせいにすることができないし、裁判官自身が他人の人生を左右する判決を下す訳ですから、その責任を負い思い悩む姿に、言葉が適切ではないかもしれませんが、いたたまれない気持ちになりました。
憲法76条3項には、「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」とあります。この、とてつもなく重い何かに向き合う裁判官への尊敬の念は堪えません。

そんな裁判官にも人事異動があります。新日本法規WEBサイトのコンテンツに「裁判官検索」があり、これは、官報に掲載される情報をもとに裁判官の”異動履歴”を更新し、各裁判官が担当した”主な判決”を紐づけていて、情報量と希少性から非常に多くのアクセスをいただく人気コンテンツです。2024年4月3日時点で6,137件の裁判官の登録がありますが、2024年4月1日付の人事異動が、5月下旬から6月上旬ごろに官報に掲載されるので、順次「裁判官検索」も更新していきます。

「裁判官検索」のページでは、「裁判官が書いた書籍」として新日本法規出版の最近の単行本で裁判官(元裁判官を含む)が執筆した書籍をいくつかPICK UPしていますのでご紹介します。


まずは、新様式判決の記載に従って、争点整理や争点に対する当事者の主張、書証、人証、事実認定、心証形成等における要点や実務上の問題点等を弁護士の視点も交えて解説している

『元裁判官が語る 判決書からみた民事裁判-裁判官の思考と弁護士の訴訟活動-』

著/中本敏嗣(元大阪地裁所長・弁護士)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100312

地裁部総括、高裁部総括の経歴を持つ著者が、裁判官としての経験をもとに裁判実務における悩みごとの解消法や実践的なヒント・工夫を豊富に提示しています。


続いて、裁判官としての永年の経験から得た知見に基づき、実務上の論点や訴訟手続上の留意点をまとめている

『〔改訂版〕交通事故事件の実務-裁判官の視点-』

著/大島眞一(元大阪高等裁判所部総括判事)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100303/

訴訟遂行の参考となる最高裁判例及び近時の下級審裁判例を取り上げ、最新の裁判事情を踏まえて解説しています。


執行部の裁判官の視点から、離婚事件における権利実現の裁判手続について解説している

『裁判官からみた 離婚事件における 債務名義作成・強制執行・保全の実務-養育費の回収、子の引渡しを中心に-』

著/武藤裕一(名古屋地方裁判所判事)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100302/

迅速・確実な強制執行等を行う上で必要となる執行裁判所の運用や取扱いを可視化して説明しています。申立てにすぐに使える実践的な記載例・書式を豊富に掲載しています。


元大阪高等裁判所部総括判事が裁判官の目線で編集している

『判例にみる 遺言解釈のポイント-趣旨が不明確、多義的、不記載・誤記、実態との相違、抵触など-』

編著/赤西芳文(弁護士・元大阪高等裁判所部総括判事)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100281/

遺言解釈が争点となった裁判例から重要なものを5つの類型に分類・整理し、遺言の記載内容に対する裁判所の判断や裁判例の意義、特徴等を解説しており、遺言解釈のポイントを理解することにより、適切な遺言書作成に役立ちます。


不動産、非金銭執行の上巻、船舶執行、自動車執行、動産執行、債権等執行、財産調査の下巻からなる

『民事執行の実務(上)〔改訂版〕』 『民事執行の実務(下)〔改訂版〕』

著/園部厚(東京簡裁判事)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100268/
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https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100269

民事執行の対象物を分類・体系化し、実務上の問題点を執行手続に沿ってわかりやすく解説しています。実務で必要となる書式や記載例を豊富に掲載すとともに、改正により明文化された、子の引渡しの強制執行についても解説しています。


法学部の学生向け民法シリーズの

『民法総則の基礎がため』 『物権・担保物権の基礎がため』

著/大島眞一(大阪高裁部総括判事) イラスト/かほcomic(弁護士有資格者)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100223
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https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100266

民法の基本的かつ重要な項目を、民法をはじめて学ぶ方にもわかりやすく解説しており、各種資格試験対策にも最適です。難しい法律用語や理解しづらい項目には、注記、イラスト、事例を交えてイメージしやすいよう構成しています。


最後に紹介するのが、元大阪高裁第9民事部部総括判事が執筆した

『面会交流-裁判官の視点にみるその在り方-』

著/松本哲泓(弁護士・元大阪高等裁判所部総括判事)

本書の詳細を「新日本法規WEBサイト」でみる
https://www.sn-hoki.co.jp/shop/item/5100251/

大阪高裁家事抗告集中部の事例研究をベースに、最新の面会交流の事例、審判・裁判例を加えて構成し、面会交流の適否やその在り方を解説しています。裁判官、家庭裁判所調査官、家事調停委員、弁護士、当事者等の様々な立場から寄せられた質問をまとめ、調停を進行する立場の視点から「ケース」を随所に設けて解説しています。