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「ダイキンのエアコン分解教室、大人も 節約機運も追い風」に注目!

ダイキンのエアコン分解教室、大人も 節約機運も追い風 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

ダイキン工業が開催しているエアコンの「分解教室」が熱気を帯びています。2012年から東京と大阪で定期開催していますが、応募倍率が7倍の時もありました。当初は子ども向けでしたが、要望が多かったため、昨年末からは大人向けも開始しました。

「これが電装ボックス。リモコンで信号を受け取って、冷暖房の切り替えや風量、風向を調整する頭脳ですね」。大阪市にあるダイキンのショールーム「フーハ大阪」。空調営業本部の木村庄一さんが慣れた手つきでエアコンを分解しながら、記者に説明してくれました。

木村さんは「エアコンの仕組みを知る場がこれまではなかった」と指摘します。そこでダイキンが開催しているのが、親子参加型のエアコン分解イベントです。2012年に都内のショールーム「フーハ東京」で初開催したところ好評で、翌2013年に開設したフーハ大阪でも開始しました。もともとは夏休み期間だけでしたが、参加者の要望もあり3〜4月の春休み期間にも開催するようになりました。

3月中旬の開催では応募倍率が6〜7倍に達した年もありました。2012年間の累計参加者数は東阪で約8500人。アンケートでは「子どもがフィルター掃除を手伝ってくれたときにエアコンの仕組みが気になって応募した」などの声が多いです。

イベントで使用するのは家庭用ルームエアコン「CXシリーズ」の室内機。そのままの製品ではなく、展示用の業者に発注して分解しやすいように加工しています。

まずカバーを取り外すと、自動清掃機能でホコリをためるダストボックス、吸い込んだ空気中のホコリなどが付着するフィルターが出てきます。次が電装ボックス。リモコンからの信号をもとに、冷房や暖房などを切り替える部分です。ドライバーを使ってネジを外す作業は子どもに人気があります。

電装ボックスを取り外すと目に入ってくるのは、アルミでできた薄い板のようなものです。室内機の中で熱交換器と呼ばれる部分で、銅でできた管の中をフロン類など冷媒と呼ばれるガスが流れています。冷房の時には冷媒が室内の熱を吸収し、屋外などに置かれた室外機にある熱交換器を通じて取り込んだ熱を屋外に放出します。熱交換器を取り外すとファンが現れます。モーターで回転し部屋に空気を送ります。

スマホやテレビゲーム機の分解動画は投稿サイトで高い視聴回数を誇ります。木村さんは「大人にも分解欲がある」とみています。シーズン前のフィルター点検をする過程でエアコンの構造に興味を持つ人もいます。

こうしたことを踏まえてダイキンは2023年12月に初めて大人向けのエアコン分解イベントを開催しました。会社員も参加しやすいように金曜日の夜と土曜日の昼に設定しました。

大人向けの分解イベントは6月に第2回を開催します。人気の講座であるため、今後は数カ月に1度のペースになりそうです。人手不足などで業者に頼むエアコンのクリーニング代は上昇しています。家計節約のためにも簡単な内部の清掃は自分で手がけたいと考える人が分解教室に参加するケースも出てきそうです。

なお、エアコンはこれからの季節では夏にかけて使用する頻度が上がりますが、本格的なエアコンシーズンの前にフィルター掃除をするのがよいそうです。エアコンは室内の空気を取り込む際に、空気中のホコリも一緒に吸い込みます。フィルターはそのホコリの吸入を食い止める、網のような役割をしているといいます。たとえしばらく使っていなくても、フィルターにはホコリがたまっています。

ちなみに、掃除済みのフィルターは掃除していないフィルターと比べ電気代に差が出ます。ホコリがたまっていると室内機を通る空気の量が減るため、室内が設定温度に達するまでに時間がかかるためだそうです。また、たまったホコリがフィルターを通過するすると、そのフィルターの奥には、冷暖房に応じて暖かくなったり冷たくなったりする「熱交換器」があり、冷房時にはここで空気を冷却するため、結露が起こります。結露でぬれた熱交換器にホコリがつくと、カビが生えやすくなります。エアコンをつけたときにツンと鼻をつくような臭いがするときは、このカビが原因であることが多いそうです。

また、室外機でも熱の排出を妨げるような障害物があると運転効率が下がり、電気代が上がりやすくなるそうです。また、直射日光を当てない工夫も良いとのことです。

なお、コモンズでもダイキンのショールーム「フーハ」にて空気博士になるべく、エアコン解体するこどもトラストセミナーを過去に開催しました。ダイキンはこういった取り組みでエアコンの仕組みや空気について知る機会を作っています。

このような取り組みを行っているダイキンが多くの空気博士を生み出していくことに期待しています。

※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。