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3Dプリンター製ミニボール盤の製作記【2】全体的な構成

構想の続きです。なんだかんだ言っても、どんな機構にするか考えている時が一番楽しい説ありますね。

◆軸の送り機構
さて、3Dプリンターで送り機構を作ることにして、どんな機構にするかですが、スライド機構としてオーソドックスなアリ溝式にしました。断面が台形のヤツですね。理由は、軸ブレ精度的に、軸を手で動かしてガタが感じられないレベルを目指していたのですが、私の持っている趣味レベルのFDMの3Dプリンターの造形物はそんなに寸法精度が高くなくて反りもあります。そうなると組立て後にスライド部品同士の嵌め合いの調整が必要で、アリ溝だとX軸/Y軸のうち、どちらか一方向の寸法調整だけで済むからです。(と、理屈で考えていた)
次に、駆動方式はラック&ピニオンにしました。平たく言うと歯車です。これはボール盤では一般的な機構で、まぁ正直、他に思いつかなかったし、リンク機構で動かすよりは見た目がスッキリするのと、一度ギアを3Dプリンターで作ってみたかった事もありました。

◆テーブル機構
そして、ドリル刃と穴を開ける対象物との位置調整の機構ですが、ちゃんとしたボール盤では土台とテーブルは別になっていて、テーブルを上下させて調整しますが、ミニタイプのボール盤ではテーブルは土台兼用で固定、本体部を上下させるものが多いようです。
前者のテーブルと土台が別機構の方が使い勝手がいいのですが、このミニボール盤では構造がシンプルな後者を選択しました。

◆ところで言い忘れていたので補足ですが、このボール盤はキット形式で、組み立てることを想定していました。上記の調整の容易さを考慮したのは、そういう理由からです。あと、過去形で書いているのは、もう今は完成していて、あとから思い返して書いているからです。

◆材質について
前回、3Dプリンターで部品を作る、と書きましたが、さすがに全部の部品を作るのは難しいので、強度の要る支柱やギアのシャフト等には金属を使うことにしました。

次回からは、具体的な設計について書きたいと思います。

ーーー 続く ーーー


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