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感情消化のプロセスが理解できるとパニック障害は消えていく

人間はもちろん、動物として生きていくため本能的に備わっている

「感情」

というもの。

「感情」というとどうしても人間の専売特許と認識されがちだが、人間以外の動物にも備わっている機能だ。

今回難しい説明は省くが、感情というのは基本

悲しみ、怒り、怖さ、嬉しさ

というような、上記の4つが心理学的には主となる。

上記4つの感情は違う言いかたをすると「本物の感情」と呼ばれ、これらの感情以外はすべて偽物(まやかし)の感情と言われている。

動物のなかでも、特に人間はこの感情が数秒ごとに目まぐるしく変化しているとされている。

嬉しいと感じたらちょっとしたことで悲しみ、今度は怒りが湧き上がり、また別途ちょっとした怖さが湧き上がり、少しして小さな喜びに包まれる、など。

このように、自分自身ではほぼ気がつかないが、感じかたには個人差があるにせよ、かなり目まぐるしく動き回る。

赤ちゃんなどは良い例だろうか。

いま笑っていたと思ったらもう泣き始め、小さな怒りを表していたらいつの間にかまた笑っている。

赤ちゃんのようにコロコロと変化する感情、これは私たち大人でも気がつかないだけでコロコロ変化しているのだ。

さて、実はこのように目まぐるしく動き回る感情だが「感情消化」というプロセスを辿ることでコントロールすることができる。

多少慣れが必要だが、今回お話する「感情消化」を身に着ければ、人生そのもが生きやすくなると言っても過言ではない。


「感情消化」とはなにか?

「感情消化」とはその名の通り、自分のなかに湧きあがっている様々な感情を消化させる術だ。

人間は毎日、一瞬一瞬、様々な感情を抱きつつ生活をしている。

心の病は特にそうだが、不安や怖さ、悲しさ、怒り、焦燥感、などを常に感じやすい。

このような、常に自分のなかに湧き上がっていると苦しくて嫌な気分となる感情を解消させていくものである。

私がおこなうカウンセリング手法のひとつだが、これは練習すればセルフ・カウンセリングで使えるのでオススメしている。

さて、ではどのように感情を消化させていくのか?

先に少しお伝えしておきたいが、「感情消化」という名称ではあっても感情そのものを感じなくさせるわけではない。

あくまで、

”湧き上がっている嫌な感情を消化させ、気分を楽にするプロセス”

と考えて欲しい。

自分のなかで感じていたくない、スッキリさせたい感情を鎮め、改めて前を向いて歩いていくためのプロセスだ。

感情消化の実践方法

感情消化の実践方法は、それほど難しくはない。

基礎的な考えは、

「いま感じている感情を感じ尽くし、認めて受け入れていく」

というものになる。

例えば、あなたはいまとても悲しいとする。

悲しいという感情を一旦切り離し、改めて前を向いて生活を送りたいとする。

そのようなときは、まず「悲しい」という感情に集中し、その感情をしっかりと感じ尽くしてみる。

悲しみにどっぷりと浸かってみる、というような感覚だ。

悲しみにどっぷりと浸かり、悲しい感情をよく感じたら、今度はその感情を認める、受け入れていく。

認める、受け入れるというのは、宣言してその感情を許可するということだ。

「私はいまとても悲しい。私は悲しくてもいい。」
「私は悲しい、悲しくて当たり前。」

というように、その感情を感じることを認め、ただ許していく。

ポイントとしてはじっくりと、その感情と向き合うように身体全体で感じていくことだ。

感情というのは不思議なもので、しっかりと感じ尽くし認めて受け入れていくと、消えていく。

湧き上がってどうしようもなかった、自分を苦しめていた感情がだんだんと無くなっていく。

最後に、このように宣言する。

「私は悲しみを認め、受け入れます」

悲しい感情を確認してみよう。

どうだろうか。感情消化のプロセスは多少個人差があるので、すっきりと消えた、まだ多少残っているが小さくなった、など意見は違うと思う。

ただ、先ほどまで強く感じていて苦しい思いをしていた感情が小さくなっていれば、それはひとつの成功だ。

感情消化のプロセスは慣れも必要となるため、常に実践して慣れていくことで、感情が消えていく割合も高くなる。

ぜひ、この感情消化をマスターし、苦しくなってしまう様々な感情をコントロールしてみてほしい。

「感情消化」実践の流れ

改めて「感情消化」、実践にあたり方法を説明していこう。

1、いま湧き上がっている嫌な感情を確認する

2、その感情をしっかりと感じながら、
「私はいま○○〇(感情の言葉)、○○○で良い」
と感情を感じながら認め、それで良いと受け入れる

3、しっかりと感じ、認め、受け入れられたら、
「私は○○○(感情の言葉)を認め、受け入れます」
と宣言する

4、感じていた感情が自分のなかでどのようになっているか?確認する。

5、感情が自分のなかで小さくなった、消えていたら深呼吸を数回おこない、呼吸を整える。
消化が足りていないと感じれば、再度2~4のプロセスをおこなう

上記1~5が感情消化、実践の流れとなる。

こうして見ると、流れそのものはそれほど難しいものではない。

ただ、人間は本来感情と向き合うのが苦手な傾向があり(特に男性)、感じ尽くし真正面から受け入れるということに違和感を感じる人もいるだろう。

違和感を感じたり多少なりとも拒絶反応があるのは、感情の取り扱いに不慣れ、もしくはその感情を受け入れたくないという気持ちがある。

先ほども少し伝えたが、感情消化というプロセスは慣れが必要だ。

最初からキレイにできなくてもいい。

ただ、しっかりと実践し身に着けておくことで、確実に人生そのものが晴れやかとなるはずだ。

「感情を制するものは、人生そのものを制することができる」

良い意味で自分の人生を制していく、良い人生を歩いていく。

ぜひ、少しずつでも実践してみて欲しい。


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