47_色彩構成の授業やってます2022(3)〜配色は「形」も大事なのよ

画像1 前回、同系色と無彩色による色彩構成の例をアップしましたが、今回は反対色と無彩色を。同系色は色相(色みの種類)が同一or類似に対して反対色は色相に対照性がある組み合わせです。目安として色相環で120度以上離れると対照的な印象になります。(印がついている組み合わせ)
画像2 花と葉の関係でも反対色の組み合わせをよく見かけますが、トーンによる印象の違いはあっても同系色よりもカラフル度が上がる感じがあります。
画像3 これは前回の同系色+無彩色の作品例。前回の記事もよろしければご覧ください→https://note.com/colorfulvision/n/n33bb714a624c
画像4 同じ赤紫を使っているのですが、今回は反対色+無彩色で対照性がある色相の組み合わせなのでカラフルです。左が学生作品、右が講師(私)がリメイクしたもの。全く同じ色の種類と分量で配置だけシャッフルしました。白によって形に欠けを作ることで全体にシャープさを加えてみたのですが・・・どうかな?
画像5 無彩色に変換しました。色の印象に注目されがちなのですが、視覚において形の印象は認識しているよりも重要であることがお分かりでしょうか。
画像6 左が学生作品。気になったのが左上の白の使い方で画面が「欠けている」ように感じます。色も散らばっている感じで何となく画面が落ち着かないので右のようにリメイクしてみました。全く色は変えないでシャッフルです。
画像7 1年生が入学していきなり色彩構成の授業で課題出されて焦りながらもちゃんと色を選ぶことは出来ているのは感心です。あとは訓練して「色を配置する」ことを考えられるようになっていくと「配色」が楽しくなっていくと思います。
画像8 もう一つ作品例を。個人的な感想なのですが、面白い色の選び方をしているなと思いました。ただ少しまとまりきれていない印象なのが惜しいので、やはり色は全く変えずにシャッフルしてみました(右側)。彩度高めのオレンジを目立たせると画面が強くなるかな〜と。
画像9 「リメイクする」と言っても学生の作品を否定しているつもりは全くありません。むしろ「へえ、こういう風に色をチョイスするんやね♪」と楽しませて頂いている感じです。まだ配色のボキャブラリーが少ない学生たちに「こんな考え方もできるのよ」というヒントになればいいなと思っています。

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