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エリザベス女王のコインについて③「戴冠メダルについて」

今回は、エリザベス女王の戴冠メダルに関しての具体的な考察の前に、一般的に有望な「メダル」について書きたいと思います。

実際、コインショップによってはメダルを否定する業者も存在しているのは事実です。

メダルは、そもそも貨幣のように流通していたわけではなく、記念品、美術品としての側面から価値があり、眺めて楽しめます。

コインは数千枚が製造された場合でも希少性ありとなりますが、メダルは数百枚しか製造されていないこともよくあります。

コインより、凹凸が際立ち立体感があり、デザインが優れていて大型のものが多くいかにも全てに価値がありそうに見えてしまいます。

もちろん、レアで価値のある逸品も存在しています。

まだ価格がそれほど上がっておらず、今後に期待が持てるところも人気の理由かと思います。

しかし、その見極めや価格面など考慮すると、ベターな選択はやはり「イギリス王室系の戴冠メダル」でハイグレード(最高鑑定・準最高鑑定レベル)になると思います。

今回は、戴冠メダル以外でオークション等で見かけるメダル、レアで有望なメダルについて考察してみます。

次回以降、それを踏まえたうえで、エリザベス2世戴冠 金メダル、イギリス王室系の戴冠メダルを考察したいと思います。

●オークション等で見かけるメダル

<1>ウィーン都市景観サルバトール 金メダル(6ダカット、12ダカット)
★非常に美しいメダルです。
日本でもショップでたまに見かけますが高値掴みしなければ損はないと思います。

2024年1月(6ダカット)PR61Cameoが約396万円で落札歴あり
24,000ドル(BP込)×1.1×150円=3,960,000円

2024年1月(12ダカット)MS61Cameoが約812万円で落札歴あり
49,200ドル(BP込)×1.1×150円=8,118,000円

<2>1887年ヴィクトリア女王戴冠50周年記念大型 金メダル
重量感(約82.79g)ある良いメダルです。
発行枚数944枚、希少性も問題なし。


2023年1月 MS61が約436万円で落札歴あり
26,400ドル(BP込)×1.1×150円=4,356,000円

<3>1897年ヴィクトリア女王即位60周年記念大型 金メダル
重量感(約約90.93g)あるメダルです。
発行枚数3,725枚で人気は今ひとつですね。

2023年5月 MS63が約515万円で落札歴あり
31,200ドル(BP込)×1.1×150円=5,148,000円

<4>1861年 ドイツ プロイセン ヴィルヘルム1世 戴冠 金メダル
(ヨーロッパのイギリス王室以外の戴冠メダルの例)
コレクションとしては悪くないと思いますが、値上がりはあまり期待できないと思います。

2023年1月 MS60が約87万円で落札歴あり
5,280ドル(BP込)×1.1×150円=871,200円

●レアで有望なメダル

<1>アン女王関連の金メダル

・1702年アン女王コロネーション(戴冠メダル)
すばらしい希少なメダルです
抜群の人気を誇るアン女王の金メダルは鉄板メダルだと思います。

2022年8月 MS63が990万円で落札歴あり
60,000ドル(BP込)×1.1×150円=9,900,000円

・1708年アン女王リール包囲戦勝利記念
すばらしい希少性抜群メダルです。
発行枚数260枚、鑑定枚数1枚。
圧倒的人気を誇るアン女王の金メダルは鉄板メダルだと思います。

2022年4月 SP61が約602万円で落札歴あり
33,600ユーロ(BP込)×1.1×163円=6,024,480円

・1710年アン女王サラゴサの戦い勝利記念
すばらしい希少性抜群メダルです。
発行枚数260枚、鑑定枚数1枚。
圧倒的人気を誇るアン女王の金メダルは鉄板メダルだと思います。

2022年4月 SP61が約818万円で落札歴あり
45,600ユーロ(BP込)×1.1×163円=8,176,080円

・1713年アン女王平和記念
すばらしいメダルです
抜群の人気・希少性を誇るアン女王の金メダルは鉄板メダルだと思います。

2022年8月 MS61が約713万円で落札歴あり
43,200ドル(BP込)×1.1×150円=7,128,000円

[2024年3月7日追記]

・1707年 アン女王 イングランド&スコットランド統合記念 金メダル

2024年3月 未鑑定メダルが約587万円で落札歴あり
22,000ポンド×1.25×1.1×194円=5,868,500円
未鑑定でもここまで落札額が高騰するとは、やはりアン女王の人気はすごいものがあります。

<2>1804年ナポレオン・ボナパルト戴冠記念大型メダル
この大型メダルは希少性抜群です。
ナポレオン3世の安価な金メダルと混同される方もおりますがこちらはナポレオン・ボナパルトになります。

2023年4月 SP63が約602万円で落札歴あり
28,000ユーロ(BP込)×1.2×1.1×163円=6,024,480円

●激レアメダル

・ストラスプール2000年記念
新しいメダルですが世界で2枚しかないメダルになります。未知数ですが、将来いくらになるのでしょうか。

2023年11月 SP67が約523万円で落札歴あり
26,400ドル×1.2×1.1×150円=5,227,200円

●超高額なメダル

・1554年メアリー1世 結婚記念メダル
あのユダヤ大富豪のロスチャイルド家一族の夫人が所有していたメダルがオークションに出て話題でした。このような手の届かないメダルも存在しています。

2023年3月 未鑑定メダルが約1億1300万円で落札歴あり
525,000ユーロ×1.2×1.1×163円=112,959,000円

●ポルトガレッサー(貨幣とメダルの両面)
・1828年ドイツ ハンブルク 10ダカット

2023年10月 MS63DPLが約204万円で落札歴あり
9,500ユーロ×1.2×1.1×163円=2,044,020円

ドイツの1857年以前の金貨で、ポルトガルのタイプを模倣したためポルトガレッサーと呼ばれました。

1ポルトガレッサーは、10ダカット金貨の価値があったと言われております。

アンティークコインとしては高値で取引されておりますが、種類もあり難易度が高く初心者にはあまりお勧めできません。

貨幣としての側面とメダルとしての側面があります。

正直勉強不足で、あまり把握しておりません。

戴冠メダル以外を選択するときは、発行枚数、鑑定枚数、グレード、どのような経緯のメダルなのか(何かの記念)など把握したうえで購入されてください。

そのメダルはオークションなどでどれぐらいのビッドが入ったメダルなのかも目安になると思います。

もちろん上記で例をだした以外にも有望なメダルは存在しております。

しかし、判断が難しいので、「イギリス王室系の戴冠メダル」がよい選択だと思います。

当店はまだメダルの販売実績がないのですが、お客様が保有されているメダルに関して何件かお問い合わせをいただきました。

価値のあるメダル、そうでないメダル様々でした。

ほぼ価値のないメダルを、関東圏外の有名優良ショップからかなりの高値で購入が2例ほどありました。

共通点は、ホームページに掲載しておらず、YouTube、LINE配信で問合せ購入されておりました。

特にテーマがはっきりしていないメダルは、注意が必要です。

気になる方はお調べしますのでお問合せください。

長くなりましたので「戴冠メダルについて」はまた次回続きを書きたいと思います。

※オークション履歴は当記事公開時の為替で計算しています。

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