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やっぱり「深津一成」もいいよね【映画スラムダンク】

映画公開から余裕で2ヶ月経ってるし散々「三井寿が1番推せる」とか言っておきながらも映画を見る度に「深津やっぱヤベェな(褒め言葉)」と思ってるワタクシ。

「推しはいくら増えてもいい!」と言うわけで、今回は深津について(今更)語るぜ〜!

1.ディフェンス時の腰の低さ

深津の凄さとして「低身長のリョータの目線より腰を落としているディフェンス」が指摘されますが、この深津のディフェンスの何が凄いのかと言いますと足腰の強さ

まず、ディフェンスが腰を低く理由としては、重心を下げると安定する原理と同じで、腰を低くすることで一時的にフィジカルも強くなるため当たり負けないところ。手ではなく足からドリブラーを崩すイメージ。

このディフェンスのデメリットは腰を落とした差分シュートチェックが遅れるところですが、リョータはあまり自分からシュートを打たないタイプなので前夜の研究では心配なし。

ディフェンスの体勢イメージとしては、スクワットした時に一番深く腰を沈めた状態で前後左右に動く。加えて基本的には1on1になるので機敏性が必須。

単純計算で40分の半分がディフェンスだとすると、この状態で20分間コートを駆け回ります。

【バスケ経験者の私より補足】
練習でディフェンスのフットワークをすると必ずふくらはぎからお尻、特に太ももの裏側がとんでもないレベルの筋肉痛になる。1週間は余裕で地獄。特に階段がきつい。チームメイト皆同じ悲鳴を上げていた。もう一生やりたくない。思い出しただけで嫌。

ちなみに…ディフェンスの時に「床バン」する理由

シンプルに喝を入れるため・相手を威嚇するためもありますが、実は理に適っています。

先ほど「スクワットで一番深くところまで腰を沈めるようにディフェンスをする」と説明した通り、「コートの床に触った時がスクワットで一番深くに腰を沈めた状態に近い」ので、腰を落とす低さの指標として床にタッチすることが多いのです。

プロではあまり見られませんが、床バンは高校〜大学生あたりまでの学生バスケの文化の一種ですね。男子だけではなく、女子もやるチームは多いです。

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山王全員「どういう鍛え方したらあんな筋肉付くんだろう?」と見る度に思うけど、さすがに深津はどういう足腰の鍛え方してるの?と思わざるを得ないディフェンスなんですよ。

マジでどういう練習メニュー組んでるの?

2.自分でシュートいけるところをさらっと譲る

スタメンは5人、ベンチ入り出来るのは最大15人、強豪だと100人は超える大所帯になるのでどうしても「自分が!自分が!」となりがちな高校生が多いと思うんだけど、深津は真逆なんだよね。

勝つには点数が大事だからシュート決めれる方が偉いし頼りにはなるんだけど、コートではプロデュースに徹するパフォーマーも必要で、深津は天性で視野が広いというよりかは常に味方も敵の動向も見ている上で、自分の役割を俯瞰して判断してる。

象徴するシーンが終盤リョータのハドルによる流川布石大作戦(三井4点プレイの一連の流れのことを勝手にこう呼んでいる)の時に深津が湘北を見ているとことか。

「1年生コンビを調子に乗せると面倒になりそう」とか、相手のことを見てないと言えないですから。

自分でレイアップ(フックかフェイダウェイ使っても入るような距離)でいけたなってとこでアシスト入れるからシンプルに「自分が取らなくても誰かが点取って勝てればいい」という考えの持ち主なんでしょうね。

3.ポーカーフェイス

「いいとこでシュート決めた嬉しい!」も「インテンション取られたショック」も「追われてるさすがに焦るわ」も全部( ˙-˙ )←この顔じゃん

しかもこの表情で平気で「エースがやられるならベンチピョン」とか言うじゃん?怖いって!ゾンビになったミッチーと同じくらい怖い!もし深津が先輩だったら絶対話しかけられない!ミステリアス過ぎる!

4.意外と挑発的

山王は一貫したスポーツマン精神で”挑戦者”という立場で挑んでいると言うよりは、絶対的な自信から「王者に突きつけられた果たし状を喜んで受けいれている」感じなんですよね。

「打たせるピョン」「キレがないピョン」とかリョータに対して挑発してるの、相田姉に言った「全部ライバルピョン」の通り無名の湘北にもしっかりライバル視してるあたり好きッス。

リョータに苛立ち抑えられずに思わずインテンションファウルしちゃうの、湘北vs海南で見た目イケオジの牧が常識知らずの花道にムキになって勝手にマークしちゃうとこと同じぐらい好き。

そういうとこ高校生っぽさが垣間見えて安心する。なんか深津って精神年齢が堂本監督と同じくらいに感じるじゃん?もはや安西先生レベルじゃない?

5.山王唯一の弱点として浮き出た深津

両チームの前日の研究で山王側の弱点が浮き出ているの、実は「深津の苦手な小さくて素早いタイプである『宮城リョータ』」だけなんですよね。

事前の研究ではお互いこんな感じ。

【湘北】
リョータ→スピード、クイックネス(俊敏性)が早い
※要約すると山王初見ではドリブルスキルが高いという意味

三井→シュートフォームが綺麗。成功率の波が激しくスタミナが無い

流川→沢北そっくりの強引エーススコアラー

花道→ド素人。リバウンドが強いんじゃね…?

ゴリ→無名なのが不思議なくらいの素質が高いプレイヤー。オフェンスのパターン化とシュートエリアの狭さを指摘

【山王】
深津→凄いディフェンスするガード
※リョータ初見ではボールマン対するプレッシャーのかけ方が尋常ではないという意味

丸ゴリ→現在はセンターだが外も打てる隠れオールラウンダー

沢北→圧倒的バスケセンスの持ち主

※山王は去年のビデオデータしかないので松本・野辺のデータは無し

同じポイントガードでも「リョータと深津はどう違うのか?」というとこんな感じではないでしょうか。

【リョータ】
・168cmと低身長

スピードがズバ抜けており、ドリブルスキル、アシスト力が高い

・ミニバスの時から一番動き回るPGをこなしているのでスタミナもかなりある

・一方でジャンプシュートやフリースローなどミドル〜ロングシュートが苦手

・スピードとプレイに華にあるので目立ちやすいが、プレイスタイルとしては深津と同じ黒子役ガード

ゲームメイクとしてはパス出ししてからプレイヤーの動きに合わせて動く柔軟なタイプ

【深津】
・180cmと長身

・ゲームメイク、ボールキープ、シュート、アシスト、ディフェンス、スタミナ、全ての技術がトップクラスで安定している

・技術はオフェンスディフェンスともに基本に忠実なスタイル

・味方・敵共に視野が広く、常にコート全体に目を張り巡らしている

・ゲームメイクの動向としては、オフェンスの半分ほどセットプレイを念頭に入れているチーム型

深津とリョータとの大きな違いは身長差とスピード。

180cmの深津が168cmのリョータは当然身長が高い方が有利なバスケにおいてブロックもしやすい深津が有利な気がするけど、実は高身長ガードにとって低身長のガードはかなりやりづらい部分もある。

プロ選手に当てはめた方が分かりやすいかもしれないので今回の男子バスケ日本代表で当てはめさせてもらうと、同身長とボールキープ力という点でリョータが冨樫選手、深津はテーブス選手の長身と河村選手のディフェンス力を足した感じかな。

オフェンスではハードルが高ければ高いほどくぐりやすいのと同じく、背の高い選手に対して背の低い選手がディフェンスに付くと、背の高さに比例してドリブルが高くなるので、スティールを取られやすいことが欠点。

さすがに日本一のガードなのでリョータはそうそうスティールを狙いませんが、スラダンに出てくるガードでスティールを取りに行きやすいのが低身長のリョータ。

【余談】
センターがガードにスクリーンをかけることが多いのは、スイッチ(一時的にマークマンを入れ替えること)させてセンター⇆ガードでつかせるようにし、身長差のミスマッチを作っているのです。

最初に深津のディフェンスの凄さを説明をしたけど、深津がマッチアップする相手である「小さくて素早いタイプ」を噛み砕くと、2人はトムとジェリーなんです。猫(深津)とネズミ(リョータ)。

深津にスピードが無いというのではなく、身長180cmだと大型ポイントガードの類に入るのでネズミみたいにちょこまか動かれるのと追うのが大変。

深津は安西先生にその隙を突かれたのです。

こうしてみると両者長所と短所が浮き出てた結果、「山王の弱点が個人スキルがムラなく高いキャプテンの深津」と言うのかこれまた面白いよね。

もちろん全ての物事にメリット・デメリットがありますから、些細なプレイも全て賭けになります。当日の調子の良し悪しも、作戦のハマり方も、その前のトーナメントも全てギャンブル。

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もう一つ余談として、海南の牧が深津に勝てなかった理由としては、おそらく牧はゴール下でも戦える程のパワータイプの大型PGだったので、フィジカルや視野の広さなどのガードとしての能力は対等だけど”機動力”と"オンボールプレッシャー"の点では深津の方が上回っていたのだと思います。

個人的に深津の好きなところ

  • 花道がダブドリして流川と喧嘩してる時「なんだこいつら?」的な表情

  • 「あの一年生コンビを乗せると面倒なことになる」ことに気づいたのはチームメイトなのにダブドリして喧嘩している異質な雰囲気と、花道速攻レイアップのこぼれ球流川ダンクで見抜いていた?

  • 前半、花道の裏とって野辺に通したパス

  • 基本的に横でなく縦にパス出してるとこ全般いい

  • インテンション取られたときの絶望的な表情

  • 山王の合宿がキツすぎて抜け出そうとしたエピソードにしれっと深津も混じってるとこ(一ノ倉の合宿我慢エピソード参照)

    結果的に堂本監督ではないアシスタントコーチかバスケ部の顧問に見つかって「疲れたピョン、少しくらい休憩させて欲しいピョン」とか言ってそう

  • 松本が三井の3Pバスカンに引っかかって絶望してる時に声掛けて集めるところで「今のは忘れろ」と言える精神力と的確なアドバイス。普通なら「ドンマイ」か「切り替えよう」と言いがちじゃん

  • 当初の作戦ではリョータとの身長のミスマッチを利用して深津が点を取る作戦。最初の「同じ2点だピョン」のミドルで自分が点を取らなくてもいつも通りで行けるとみた?

  • プライドに触った沢北を見て深津は沢北のこと事は弟だと思ってそう。深津は超冷たい兄って感じ

  • 沢北がファウルもらったときわざとらしく倒れてコケてるじゃん。あそこ一応駆け寄るけど深津は手貸さないじゃん。流川要素も入ってるよね

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原作読んでた時も山王なら深津が基本に忠実で好きだな〜と思ってたけど映画見て山王ならやっぱ深津だな〜と改めて思った次第。

一応沢北くんも好きですよ、バスケ以外出来なさそうなところとか。

でも、やっぱり深津はいいぞ〜!

↓↓↓別途書いた深津のプレイ解説のようなもの

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