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タイミングが早すぎることもある繊細さん

「はい。サラダ取り分けておいたよ」

私は“気が利く人”が少し苦手。

飲み会でサラダを取り分けてくれたり
焼き鳥の串から鶏肉を外してくれたり
グラスが空になる前に店員を呼んだり
めっちゃ気が利く人がちょっと苦手だ。

「ありがとう!助かるよ」と返すものの

私のペースでやりたいんじゃあ!

って叫びたくなることもある。
特に、あまり面識がないにもかかわらず
過剰にこっちを気遣ってくれる人が苦手。

なんなのですか。貴方は私のママですか。
そっとしておいて欲しい子もいるんです。
してあげることがすべてではありませぬ。

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・

繊細さんは未来が視える。

これは予知とか占いとかそういった
スピリチュアル的なやつじゃなくて
行動予測能力が高すぎるゆえの能力。

さて、こんな話があります。
共働きの夫婦のはなし。

旦那さんは、毎日2時間残業してる。
奥さんは、定時で帰れるが買い物と
掃除洗濯もろもろ9割の家事を担当。

奥さんは思う。
(旦那が毎日疲れた顔をしてて嫌だな。
残業が続くと旦那が倒れてしまいそう…)

奥さんは旦那さんに提案する。
「ねえ、あなたが担当の洗い物とゴミ出し
私がしばらく引き受けるね」

その後しばらくして
奥さんはひどいショックを受ける。
旦那さんが睡眠時間を増やさずに
残業時間を増やしたからだ。

なぜ、残業時間を増やしたのか?
それは会社へ貢献し収入UPのため。

しかし旦那さんは無理がたたって
体調を崩して寝込んでしまう。

「私は!あなたに休んで欲しくて
家事を引き受けたっていうのに!」

夫婦には共通点が二つありました。

・困っている人をよかれと思って助ける
・でも、報われない


繊細さんは、私のような鈍感さんと比べて
周りの状況が良く見えています。

(あの人、このままだと大変になるな)

といった未来予測ができてしまいます。

これから大変になる当人よりも先に
その大変な未来が分かってしまうんです。

分かってしまったら、助けるのが人情です。
相手の危機が分かるからこそ助け船を出します。

しかし
先回りをして相手を助けることが必ずしも
良い結果に繋がるとは限らないんです。

たとえば仕事の遅い新人がいたとして
「ああもう!私がやっておくから!」と
なんでもかんでも仕事を肩代わりしたら
その新人は仕事を覚えるでしょうか。

win-winを目指したはずなのに
気が付いたら真逆の結果になっていた
というのはよくあることです。

たしかに
ベテランが助け舟を出さないと
必ず失敗してしまうケースはあります。

でも、その失敗は本当に悪いものでしょうか。
失敗するからこそ自覚できることもあります。
失敗するからこそ成長できることがあります。

私たちって、基本的にすぐ変われません。
人に言われてすぐ成長なんてできません。

知識だけあってもただの頭でっかち。
実際に自分でやってみてその感覚を
自分で掴まないと成長なんてしない。

そして、その感覚を掴むためには痛みが必要。
手痛いミスをすることって、実は大事な経験。
「何が悪かった?」と問題点に気付けるから。

先回りをして助け船を出すというのは
一見すると相手を助けているようですけど
かえって同じ問題を繰り返させることにもなる。

え、じゃあ助け船って悪なの?
助け船なんか出さないほうがいいの?
といったらもちろんそんなことはありません。

タイミングの問題です。

繊細さんは未来が視えてしまうがゆえに
手を貸すタイミングが早すぎることがあります。

「いやあ、最近残業続きでまいったよ」

このように、相手が不満を漏らし始めていても
まだまだ手を貸すタイミングではありません。

「頼む、君の手助けがいるんだ」

こんなふうにハッキリと言葉で言われたとき。
その時がようやく手を貸すタイミング。

これが『お互いを尊重する』
ということではないでしょうか。

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