見出し画像

伝え方の話【No.10 ムダを省く】

会話ってキャッチボールじゃないですか。
自分が話したら、相手も話す。
どちらか一方が話しまくっていたら
それはもう会話じゃない。
「俺の話を聞け!」のワンマンショー。

ジャイアンのリサイタルを見れば分かるように
自分のことしか話さない人は嫌われます。

嫌われちゃったら最後。
「愛想笑いくらいはするけど関わりたくない」
というモードに入ってしまって避けられます。
避けられるからこちらの話なんて伝わりません。

基本的に、会話は自分勝手ではNG。
相手があってこその会話だからです。

ところが!
世の中には一方的に喋っているだけなのに
なんだか好かれてしまう人が存在します。
しかも、初対面を相手にしても問題なく。

話が上手い人
話で惹き付ける人
話で感心してしまう人

いますよね、貴方の知人に一人か二人は。
「この人の話面白い!心地よい!」って人。
わいわいと人だかりができてしまう人。
(いなかったら申し訳ありません)

たとえ貴方の周りにはいなくても
YouTubeを見てみればたくさんいます。
人気YouTuberはほとんど例外なく話が上手い。

では、初対面に一方的に話したとしても
なぜか好かれてしまう話し方とは何か。
結論から言ってしまうとムダを省くです。

私たちって、自分がムダだと思う情報に
一ミリたりとも興味を示さないんですよ。

テレビやYouTubeで興味ないチャンネルは
絶対に見ないでしょう。
本屋に入っても、目当てのコーナー以外は
一瞥するくらいで素通りするのが普通です。
校長先生の朝礼なんて誰も聞いていません。

つまり、ムダを省くというのは
相手にとってムダな情報を省いて話す
ということです。

でも、そうなると問題が出てきます。
相手にとってムダかどうか、分からん!
という問題です。

たとえば私が、初対面の人相手に
Lawsonの「猿田彦珈琲」をアピールするとき。

これは革命だ!とか
美味しさの秘密!とか
マジで一度飲んで!とか
豆の挽き方がすごい!とか
猿田彦珈琲は偉大だよ!とか
コンビニコーヒーヤバイ!とか

そんなことをズラズラ話したところで
初対面の相手は大抵ドン引きです。

ごく稀に、相手がコーヒーマニアだった場合のみ
奇跡的に意気投合するかもしれませんが…。
そんなレアケースはドブに捨てましょう。

なすべきことは軽いジャブ。
「コーヒーって、好きですか?」と探る。

相手が「いや、嫌いだよ」と答えようものなら
いくら猿田彦珈琲をアピールしようが無意味。
早々に別の話題にシフトするのが賢明です。

つまり、質問をしたり相手の表情を見たりして
相手が興味のある話を常に選んでいくんです。
話の上手い人はみんな当たり前にできていて
有名お笑い芸人やベテラン講師ともなると
満員の会場全体の人相手に盛り上げられます。
これがいわゆる場の空気を読むってこと。

彼らはムダなことをしません。
常に最適なプレゼントを相手に渡しています。
こういう人は、そりゃあ、モテるでしょうね。
相手の望みを沢山満たしてくれるんですから。

・・・

最後に。
誤解のないように言っておきますけど
ムダを省くというのは
自分の中だけで結論付けて判断するのではなく
相手に関心を寄せるということです。

「よし!ムダは削った。これで伝わるはず!」
という自己完結ではなく

「あの人が知りたいことはなんだろう?」
という相手側に立って考えることです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?