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残心(ざんしん)

武道で身に着けるべき心構えとして有名な残心。
剣道では打ち込んだ後も反撃に備える心を。
弓道では矢を放った後も到達点を見極める心を。
ひとつの動作が終わってもなお緊張を解かない
心構えを示してくれることば(禅語)です。

茶道でも残心の教えがあります。
茶器を置いたその手には、別れを惜しむよう
心をそこに残しましょう、と。
道具を丁寧に扱うことで客人に心を配るのです。

せっかくなので、この「残心」
私たち夫婦の日常にあてはめてみましょう。

たとえば“お気に入りの食器”を持つ嫁ちゃん。
(どんなバランスで料理を盛れば良いだろう)
(どんな配置で並べればステキになるだろう)
(あらかじめ温めてから、食卓にならべよう)
料理の盛り付けにも細やかに気を使います。

美味しい料理には愛があります。料理は愛情。
この愛情も残心に通じるものがありそうです。

また、その“お気に入りの食器”を片付けるのが
パートナー(珈琲次郎)の役割なのですけど

水で流し、スポンジで洗う動作でさえも
慈しむように大事に扱って、丁寧に洗う。
心を込めて食器に向き合う姿勢が現れる。

関心を向けたその食器は、長く、大切に
食卓を彩ってくれる気がしてなりません。
そこにはやはり、根底に愛があるのです。

残心とは相手(対象)を意識する気持ち。

意識するといっても
相手の一挙手一投足全てを監視しまくる!
ということではありません(笑)。

相手のちょっとした優しさ、気づかい。
そこに気付いて感謝の言葉を返すこと。
そういうことって素敵じゃないですか。

残心という禅のことばが私に教えてくれました。


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