カフェイン中毒
通勤中、
いつもは好きなアイドルの曲しか流さないんだけれど、今日は気分を変えて以前作ったプレイリストをシャッフル再生する事にした。
追加したことすら覚えていないような曲が続いてやっぱりアイドルの曲に変えようかなって思い始めた時に、聴き馴染みのある音楽が流れてドキッとする。
あぁ、この人の曲ばかり聴いていた時もあったなぁと。
俺もその人の曲よく聴くよ!なんて言うから。
唯一の共通点に嬉しくなって、馬鹿の一つ覚えみたいにその人の曲ばかり聴いていたのに。今はその歌声もメロディも胸が苦しくなるだけ。
あの人を忘れられなくてしばらくずっと流していたけど、虚しくなっていつの間にか辞めてしまった。
あの頃はただその曲と歌詞が好きで聞いていたけれど、今思えば私への注意喚起のようにも感じる。
中毒になっていることにも気づかずにのめり込んで期待して信用して裏切られて、それでも誰かを好きになるって気持ちを思い出させてくれてありがとうなんて綺麗事をほざいて…
そんな風にしていないと心が壊れそうだったから。
飲めなかったの本当のことを言うとね
あなたのために背伸びしていただけなのに
そう。背伸びしていただけだよ。
本当の私を見せるのが怖くて、
受け入れて貰えなかった時に言い訳できるように。
柄にもなく着飾って、
いつもより濃い化粧もいつもなら履かないスカートも全部あなたの為だったよ。
ぬるくなった頃に気づいたってもう遅いのにね。
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