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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/4/2 #139

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
自分の仕事柄、著作権や契約関係のニュースには敏感になってしまうのですが、『烏は主を選ばない』についての著作権トラブルは、放送前に解決して良かったです。権利関係は、些細な思い込みが、大きなトラブルに発展することも珍しくはありません。今回の関係各位の苦労は容易に想像できる一方で、会社としての「評価」に繋がらない仕事だったかと思います。しかしながら、コンテンツビジネスは、こうした縁の下の力持ちで成り立っている業界です。関係各位には「お疲れ様でした」と言いたいです。


NHK、新アニメで著作権の問題発生も解決 原作小説をもとに制作も漫画版の表現が判明 文藝春秋と講談社&両著者が理解し許諾

NHKは29日、4月放送スタートのアニメ『烏は主を選ばない』について、デザイン原案・演出協力として原作の「八咫烏シリーズ」(文藝春秋)のコミカライズ著者である松崎夏未氏が加わることを発表した。

放送前に決着がついて良かったです。アニメの制作過程で気付かれて、きちんと権利と向き合う姿勢は正しいです。何となくごまかして展開しても、視聴者には分かってしまうのが常。コンテンツビジネスの要は権利の運用にあるので、トラブルには真摯に対応する必要がありますね。

ラオックス、IPと中国ネットワークを活用したキャラクタービジネスを本格展開。アニメ流通のREMOW社と業務提携

ラオックスホールディングスは業容拡大を目的に、日本のコンテンツを世界で流通させているREMOWと業務提携を締結した。

今回の業務提携は、REMOWがどれだけの権利を保有しているかに掛かっていると思いますが、会社のHPを見てもよくわかりません……。もうちょっと時が経てばはっきりとするとは思いますが。

2024年、 日本のアニメがマーケティング界の台風の目になる理由

アニメは長年、地下でうごめくオタク向けのニッチな存在でしかなかったが、いまやメインストリームの一画を担うまでに成長した。

「米Z世代の42%がアニメを毎週視聴する一方、ミレニアル世代は25%、X世代は12%」とは、驚きの結果です。若い世代になるにしたがって、アニメを視聴する習慣があるので、米Z世代以降のα世代にも期待です。

第1回 アニメ業界の働き方に関するアンケート 結果レポート

一般社団法人 日本アニメフィルム文化連盟はこの度、2023年12月4日〜2024年1月31日の期間にてアニメ業界従事者を対象とした実態調査を行い、323件の回答を得ましたのでその結果を報告します。

全体的には「低収入・長時間労働」ではあることは間違いなさそうです。賃金についても、男女間の差は少ないものの「体力的には劣ると思われる女性のほうが長時間労働をしている割合が高くなっています」といった傾向もあり、シビアな現実が浮かび上がってきます。

TBS、2024年4月からアニメ放送枠拡大 木曜深夜は2時間4番組

在京キー局のTBSが、グループのJNN系列との協力も得ることで、テレビアニメの全国同時放送を広げる。2024年3月28日に行われたTBS社長定例会見で、アニメ放送の強化が掲げられた。

「JNN系列の全国同時放送で、5つのアニメ枠を設ける」とのことで、TBSグループ全体でアニメに注力されていますね。当然ながらキー局は、他局のアニメ番組に投資するのは難しいので、自局系で枠を広げて投資をするしかありません。この傾向は今後も続くことでしょう。

スカパーJSAT、新会社スカパー・ピクチャーズを4月1日付で設立 アニメを中心とした映像コンテンツの企画・製作投資・販売および周辺事業を推進

スカパーJSATは、本日(3月25日)、アニメを中心とした映像コンテンツの企画・製作投資・販売および周辺事業の推進を目指して、4月1日に「株式会社スカパー・ピクチャーズ」を設立することを発表した。

スカパーも伊藤忠商事もアジアが強いので、他のアニメ権利ホルダーとは異なる動きができるかもしれません。ライセンスして終わりではなく、現地でも日本同様のコンテンツ展開ができると、日本のアニメも一つ上のレイヤーに行けると思います。

長編アニメ革命が世界で進行中? 新潟国際アニメーション映画祭から見えた潮流

宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』(2023年)が第96回アカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞して、日本の長編アニメが持つ実力が改めて示された。

ユニークなアニメがたくさん集まった映画祭だったようです。自分も知らない作品が多かったです。アニメもまた映画の一種である限り、ただ楽しいだけであるはずはありません。喜怒哀楽が含有されているのが、作品というものですね。

アニメのすべてが、ここにある。「AnimeJapan 2024」総来場者数は132,557人*!

一般社団法人アニメジャパンは、2024年3月23日(土)、24日(日)に世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」を東京ビッグサイト東展示棟にて開催しました。

前年比132%とのことで、完全に展示会系のイベントも復活です。来年も開催が決定しており、更に来場者数を伸ばすかもしれません。来年も期待です。

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