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人として

 人並みに学生生活を送ったボクなのだけど、やっぱり好きな先生と嫌いな先生がいた。
 先日話した、過去に戻ってやり直せるならという話しの続きに近い話になるが、今だったら普通に言い返してやりたくなるような先生が存在したのも事実で、そいつがまだ教師の仕事をしていないことをいつも願っている。

 まあ、教師と言っても人間なので、生徒の中で好き嫌いがあるというのはよく分かる。

 でもそれってなるべく出さないようにするのが大人というものではないだろうか。
 今のボクは教師ではないがそれでも人間を扱う仕事をしている。
 ケアマネジャーなどやっていると、好きな利用者には多少面倒なことを言われてもすぐに対応するが、口うるさい利用者だと腰が重くなるという傾向がある。
 これはケアマネジャーに限らずどの職業でも多少なりともあるはずだ。

 だからボクは自分がお客さんになるときは偉そうな態度はとらず、常に低姿勢でいるようにしている。
 もちろんお金を払ってサービスを受けているので必要最低限のことは求める。だけどお金を払うから偉いわけではないのだ。
 サービスに対してお金を払うというのは対等な関係でありそこに上下はない。

 でも、サービスを提供する方としたら、同じお金をもらうなら丁寧な対応をしてくれるお客により良いサービスを提供したいと思うはずだから。

 さて……
 このあたりの関係についてだが、ボクの記憶だと大人である教師が子供である小学生を教えるという関係性は非常に難しいなあと思う。

 教師は子供だからと言って生徒をバカにしてはいけない。
 子供たちは顧客だと思う必要がある。
 だけど、同時に子供たちの精神性は大人のそれと違い、かなり低い。そうなると大人としてちゃんと教えなくてはいけない部分も出てくるので、そこは顧客扱いはできず、人生の先輩として対応せざる負えなくなるのだ。

 ここが実に難しい。

 これを誤ると、関係がおかしくなるのだ。
 ボクの場合はこの関係が子供を虐げる大人という構図に現れた。
 小学5年生の頃の担任はボクにとっては嫌な先生で、正直あの先生のことは今でも尊敬できないでいる。

 何かあると常にボクを疑い、犯人に仕立てあげられた。
 疑われるような行動をしていたボクも悪いのだけど、同じことをしても他の生徒は怒られていなかったのが非常に不満だった。

 過去に戻れるなら、言ってやりたい。

『あの先生が担任だから学校に行きたくない』

 過去には戻れないし、ボクは教師でもない。
 だけども、一人の大人として、子供たちがこんなふうに思ってしまうようなことだけはしたくないと思っている。

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