自分の時間を奪うようなことをしてくる人間とは付き合ってはいけない。
後悔、先に絶たず。
そんな言葉はあるけれど『過去に戻ってやり直したい』とは誰もが一度は絶対に思うことではないだろうか。
過去に戻ったらこんなことがしたいとかあんなことを言いたいとか……実はそんな妄想にいつもとらわれている。
実際にはできないのだけど……
正直、この妄想だけでエッセイが書けそうな勢いである。
ただ言い出し始めたらたくさんあるのですべてをここで話したりはしないのだけどこの連休中に思ったことについて書いていきたいと思う。
それはつい最近のこと。
前の会社の管理者との話。
この管理者にはもっとガツンと言ってやればよかったと今になっても思っている。
『俺はいつも働きやすい環境でみんなに働いてもらいたいと思っているんだ』
口癖のように都合のいいことばかり言っていた。
自分は犠牲になって他の人のことを考えているようなことを言っていたがそうではない。実際には自分のことしか考えていない。
彼は事務所に来てもすぐに出かけてしまい、直帰してしまう。
そしてこちらが直帰するとこちらの知らないところで社長に言いつける。
『俺はそうは思っていないんだけど社長がさ……』
そんなことを何度も言っていたが、それは嘘だった。
直帰の件では社長から何度も言われているのはこいつであって、ボクらではないのだ。
ボクらの直帰を隠れ蓑にしようとしていたのである。
そして前にも話したことがあるのだけど、やたら子供が熱を出したから帰ると言い出す。
朝礼の時に、それぞれの予定を言うのだけど……
『今日は午前中、担当者会議で、あとすみません。うちの娘が熱があってもしかしたら保育園から呼び出されるかもしれないのでそうなったら帰りますからよろしくお願いします』
最初はボクも快く『早く帰って上げてください』と言っていたのだけど、一週間に数回、同じようなことがあるから『もういい加減にしてくれよ』となってしまうのだ。
最近『子持ち様』なんて言葉が出ているが、こういう人がいるからそんなこと言われてしまうのではないかと思う。
『熱があるなら休めばいいと思うんですけどね。管理者が度々そうやって早退されると困るんですけど』
『担当者会議があるから』
『そんなもん別日にできるじゃないですか』
『まあ……仕方ない』
この時はこれであきらめたけど、今思えばとことん言ってやればよかったと思っている。
こいつとの最低な思い出の中でも最悪なのがゴールデンウィーク中の仕事についてである。
ケアマネジャーの仕事は月初が忙しいのでゴールデンウィークは休めない傾向にある。
『どうせ休めないし飲みにでも行こうよ』
こいつはなんだかんだしょっちゅう飲みにボクを誘ってきた。
ボクも飲みに行くのは嫌ではないから『いいですよ』と喜んで言っていたのだけど……
『いつ行きます?』
ボクの問いに明確な答えが返ってくることはない。
『やっぱりゴールデンウィークは家庭を優先させるべきだしなあ』
今更、何を言っているんだ!
そう思ったのを覚えている。
家庭があるのなら最初から誘わなければいいではないか。
こちらは『飲みに行こう』と言われているから、言われた近辺の日程は明けているのだ。下手をするとそのために断った話もある。
この管理者には、もっとはっきり言ってやればよかったと今でも思っている。
朝礼の時に『今日はこれで直帰するから』と言われたら……。
『まだ時間ありますから戻ってきてください』
と言い返したい。
『ゴールデンウィーク、仕事の後に飲みに行こうよ』と言われたら……。
『行く気もないのにそんなこと言わないでくださいよ。どうぞ家庭を優先してください』
と言いたい。
まあ……後の祭りである。
ただこういう人間とは付き合ったらいけないのだなと思う。
とりあえずいい勉強をしたと思うようにはしている。
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