【SF短編小説】列外馬(4(完))
久々の儲け仕事だ。ワンピィを連れてきてくれ――
携帯端末に入っていたワイルの声は弾んでいた。ホアキンはワンピィを伴い、ヤンと共にチームのたまり場に向かった。
夕刻が迫り、教会の十字の尖塔から影が伸びている。うっすらと雲が広がって頬に雨粒がかかったとき、ホアキンはまた嫌な予感にとらわれた。
扉に手をかけた途端、中からワイルの叫び声が聞こえてきた。
「来るな。ホアキン!」
振り返るひまもなく、左右と後を四人の屈強な兵士に囲まれていた。兵士たちは連邦の軍服を着け、銃