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テクノロジー

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いろいろな地域から伝えられた技術がある。また、奈良で生まれ、京都で育ち、大阪や東京を中心として世界に広がったさまざまなテクノロジーもある。日本のコミュニティから世界のコミュニティ… もっと読む
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防氷装置

防氷装置

飛行機は他の乗り物にくらべて非常に厳しい環境にさらされます。氷点下の雲の中やマイナス80℃にもなる1万メートル以上の高度になると着氷が起こりやすいため、防氷装置が装備されています。
ウィンドヒートは車の後部窓ガラスにもついていますが、構造と目的が異なります。
【車の窓】
電熱線ヒーターが内蔵されていて内側のくもり止めをします。
【飛行機】
窓の全面をほぼ透明な伝熱ヒーター層でおおい、主に外側のガラ

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梱包材として使われた植物

梱包材として使われた植物

現在では、プラスチックの梱包材が普及しているが、プラスチックが利用される前は、植物を梱包材として使うことがよくあった。
牧草であるクローバーの和名がシロツメクサとなったのは、梱包材となる草、「詰め草」だったからである。

ヨーロッパ貴族を魅了したランの花は、1818年にブラジルで活動していたプラントハンターが熱帯植物をロンドンまで送った際に、あまり大切ではなさそうな植物を詰め草として詰め込んだ。荷

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アロマでトマトの防虫

アロマでトマトの防虫

東京理科大学の研究によると、トマト土壌にローズ精油を施用すると、トマトの葉の防御遺伝子PR1が活性化することが明らかになった。また、圃場での実験から、ローズ精油で土壌を処理すると、害虫による食害が54.5%にまで減少することを実証。

さらに、ローズ精油溶液はチリカブリダニなどの害虫の天敵を誘引する効果も示唆された。

『参考資料』

https://www.tus.ac.jp/today/arc

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トマトは"野菜"か"果物"か

トマトは"野菜"か"果物"か

19世紀のアメリカでは、野菜に関税をかけ、果物は無関税であった。そのため、トマトは果物なのか野菜なのかで裁判沙汰になったことがある。

植物学的には「フルーツ」というのは植物の果実のことである。そのため、トマトは果実である。しかし、フルーツという言葉は、植物学以外でも用いられる。つまり、デザート的に食べるものがフルーツであり、料理の食材として調理して食べるのが野菜である。結局裁判でも、「トマトはデ

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ガード下の機械工具街とパナソニック創業の地

ガード下の機械工具街とパナソニック創業の地

阪神野田駅の近くに「野田阪神機械工具街」と呼ばれる地域があります。阪神電車のガード下に工具の町工場が並ぶ一角です。高架下と言えばすぐに飲み屋(私は大好き!)を思い浮かべる私には新しい発見でした。

野田阪神機械工具街は戦後間もない頃に、ベニヤ板1枚のバラック小屋から 始まったと言われています。国道2号線に直結する場所という特性から同じ業種の店が軒を連ね、徐々 に工具街としての存在を確立してきました

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ムール貝からヒントを得た接着剤

ムール貝からヒントを得た接着剤

物質・材料研究機構(NIMS)の高分子・バイオ材料研究センターの研究チームは、ムラサキイガイ(ムール貝)の接着機能にヒントを得た新しい接着材料を開発した。

ムラサキイガイは海中で岩に固着する際に、カフェ酸という物質を分泌している。カフェ酸は、波長の異なる紫外線を照射することで相互につながったり離れたりする。

家電製品や自動車など、しっかりくっつき、パッと離れる性質は応用範囲が広い

『参考資料

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