見出し画像

フォーム改善が逆効果になる理由

今回は日本で実しやかに
度々言われるスポーツに
置ける”フォーム改善”に関して
書いていこうと思います。

ことの発端はトリコの21巻で
トリコと小松が食林寺で
珍鎮々師範とシュウ師範代の元で
”食儀”取得の為に修行をしている時です。

シュウ師範代はトリコの戦闘術や
コマツシェフの包丁さばきには
フォームの無駄がありすぎる
という事を言いました。

シュウ師範代のトリコに対する説明
トリコ、P61 21巻(オンライン)


そこでエリートアスリートを
コーチングしている自分は
”ぴくッ”と来たわけですね。

何故か?

トリコは世界でも
トップに入る美食家です。
そして、小松シェフも
そのトリコの相棒であり
高級ホテルで料理長を
任されるほどの腕前。

さぁどんな無駄な動きが多いのでしょうか!!
シュウちゃん、教えて!!笑
トリコ、P65 21巻(オンライン)

つまり、両人とも
エリートなわけですね。
(小松シェフは首を
一秒間に100回位横に
振って否定しそうですが。)

もちろんシュウ師範代の目は
正しく、食儀を習得することで
二人は成長を遂げるわけです。
シュウ師範代すげぇ。。。です。

まぁこの二人も納得するだけの
結果を修行する前に
見せられましたから。
そら、従うしかないですよね。

食儀すげーーーー。

翻って日本の
ソーシャルメディアでは
この選手の投球フォームは
どうやら、スプリントフォームは
どうやらとかを浅く解説している
人達がいます。

まぁそんな人たちは基本的には
自分の商品を
買ってほしい人達でしょうし
正直解説の内容は陳腐なもんです。


先ずはそういう人に言いたいのは

そんなもんはお前の主観やろ!

みんながみんなシュウ師範代
だったらいいんですがね。。。

エリート選手が
エリートレベルで
プレーできるのは
この似非解説者がいう
”間違ったフォーム”だから
かもしれません。

そこに全く目がいかない。

また基本的には
彼らの論点である
正しいフォームは
Confirmation Biasが
使われているという事です。

これについてもっと知りたい方は
こちらに!

(以下メンバーシップのお知らせ)
有料のメンバーシップコミュニティーを開設しました。

スタンダードプラン:月額¥1500(税込)

内容:
1) 有料記事記事が無料になります。 (月2−4回)
2)スポーツ科学・医療に関するアップデートを紹介とディスカッション(月1-2回)
3)海外の代表チームや現在日本代表でやっていた、やっていることなどの紹介(月1回ほど)
4)海外で活躍している方々の英語のブログを翻訳したものの投稿(頻度は不明)

是非ご検討ください。

フォーム改善が逆効果になる理由


モーターコントロール・モーターラーニングの視点から

エリートアスリートの
パフォーマンス向上において
フォーム改善は一般的なアプローチですが、
時にこれがパフォーマンスの
低下を招くことがあります。

このブログでは、

モーターコントロールと
モーターラーニング

の概念を用いて、
なぜそのような現象が
起こるのかを解析します。

モーターコントロールとモーターラーニングの基礎

モーターコントロールは、
動きを計画し、実行するための
神経系の機能です。

エリートアスリートは、
"特定のスポーツに"
必要な動作を高度に
制御する能力を持っています。

一方、モーターラーニングは、
練習や経験を通じて
運動技能を習得し、
改善するプロセスです。

長期にわたる練習により、
アスリートはこれらの技能を
効率的かつ自動的に実行できるようになります。

フォーム改善が逆効果になる理由

  1. 既にあるモーターパターンの混乱
    エリートアスリートが長年にわたって磨き上げたモーターパターンは、彼らのパフォーマンスにとって極めて効率的です。新しいフォームの導入は、これらの練習されたパターンを乱す可能性があり、一時的なパフォーマンス低下を引き起こすことがあります。

  2. 認知的負荷の増加
    新しいフォームを学ぶ過程では、アスリートは多くの注意をその動作に向けなければなりません。これが競技中の集中力を削ぎ、元々のパフォーマンスを損なう原因となることがあります。

  3. 適応の遅延
    モーターラーニングの観点から、新しい動作に完全に適応するまでには時間が必要です。特に、競技の重要な時期に大きな変更を加えると、適応が間に合わずパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。

効果的なフォーム改善の戦略

  • 段階的な導入
    新しいフォームは、オフシーズンに徐々に導入するのが最適です。これにより、アスリートが新しい動きに慣れ、それを自然に実行できるようになるまで時間をかけることができます。

  • 個別のアプローチ
    すべてのアスリートが同じフォームで最適なパフォーマンスを発揮するわけではありません。個々の体型や能力に合わせたカスタマイズが必要です。

  • 継続的なフィードバックと評価
    新しいフォームの効果を定期的に評価し、必要に応じて調整を加えることが重要です。これには、科学的な分析ツールやコーチのフィードバックが役立ちます。

結論

フォームの改善は、
エリートアスリートの
パフォーマンスを
向上させる可能性を秘めています。

が、その導入と管理には
慎重なアプローチが必要です。
モーターコントロールと
モーターラーニングの理解を
深めることで、

より効果的なトレーニング戦略を
作成し、最終的にはアスリートの
能力を最大限に引き出すことが
可能になります。

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?