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2023年の世界の平均気温、平均海水温を振り返る

 「地球温暖化」に代わり「地球沸騰化」という言葉が登場し、「気候危機」という言葉がすっかり定着した2023年。この2023年の終わりに、今年の世界の気温や海水温の状況を振り返ってみる。
 データは以下のClimate Reanalyzerサイト。12月は日本時間29日の確認値までだ。

 平均気温の推移は以下のとおり。4月から2022年の同日を上回る状態がほぼ続き、7月からは、一時期を除き過去最高の状態が続いている。特に7月と9月に、過去の記録と比較した上昇幅が大きくなっているように見える。

2023年の世界の平均気温の推移

 平均海水温の推移は以下の通り。3月から過去最高の推移になっただけでなく、過去の最高値を大幅に上回る状態が、3月から12月に至るまで継続している。

2023年の世界の平均海水温の推移

 平均気温、平均海水温とも、過去の傾向と比べて顕著に高温な状態が継続しているわけだ。「2023年は史上最も暑い年になる」という10月の時点の予測を裏付ける推移になった。
 この報道例は以下のリンクのほか複数ある。

 この高温を反映して、北極や南極の氷の面積も少なくなっている。南極は5月~11月半ばまで過去最少の状態が続きいたばかりか、過去の最小値を大きく下回る水準が続いた。北極も過去最少に近い状態が続いている。

2023年の北極の氷の面積(氷が覆う割合)の推移
2023年の南極の氷の面積(氷が覆う割合)の推移

 2024年はどうなるのか???2023年に比べて多少いい方向に変わる可能性はあるが、それでも大きな好転は厳しそうだ。そして来年の今ごろ「2024年は史上最も暑い年になった」ということになれば…
 行動が急務だ。

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