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着物を着ながら、自分の中心について考える。自分の真ん中ってどこか知ってますか?

皆さま、自分の身体の中心がどこか意識したことはありますか。
この場合の中心は左右の真ん中、ということです。

話それますが、身体の中心は丹田であるという東洋思想がありますね。それはそうだと思う。ヨガを、ほんのちょびっとですがかじっているので、呼吸するときに丹田を意識したことはあります。

しかし、自分の左右の中心がどこか、考えたことはなかったです。
自分の左右の中心はどこでしょうか。

着物では、身体の前側にて、襟の合わせ目、帯揚げの結び目、帯締めの結び目が一直線になり、それが身体の中心を通っているように着る必要があります。必要があるというのは、そうすると美しいということです。それら3点が身体の中心に縦に揃っていたほうがきれいですよね。(ま、裏返すと、揃っていないと味が出て良いとも言えますね。そういう個性的な着方もできると楽しいかも!)

身体の後側(背中側)ではお太鼓を作りますが、それも、身体の中心とお太鼓の中心がしっかり合っていて、背中の真ん中にきれいな四角ができると美しいです。帯を支える帯枕も、それにかぶせる帯も、背中の中心と揃っていると美しいです。そうして作られたお太鼓の四角形が、左右のどちらかに寄ったり傾いたりしていると美しくはありません。(これも上に同じで、お太鼓が左右どちらかに寄っていても、傾いていても、きれいな四角でなくても、個性的で素敵ということありえますよね。着付の先生には褒められないと思うけれど。)

さて、着付け教室で先生にみてもらいながら着ると、前も後ろも、身体と着たものの中心が揃って、綺麗に着られます。要所要所で声をかけてくれるのでポイントを外さないのですね。

しかし、家で一人で練習すると、前は鏡で見られるので良いのですが、後ろのお太鼓が、どうしても左に傾きます。

なぜ?と思っていたのですが、その大きな原因は、「前も後ろも、自分が身体の中心だと思うところが、右に寄っているから」でした。
なんと!
特に、背中側がそうでした。
自分で背中の中心と思っているところを起点にお太鼓を作るわけですが、自分で無意識に”そこ”と思うところに合わせると、帯枕が右に寄りすぎだと言われました。ついでに、着物の背中心も右によりがちだと指摘されました。

自分の感覚の、なんと当てにならないことよ!
もちろん人の身体は完璧には左右対称ではないです。
ただ、ここが身体の中心で、そこに揃うと傍目に美しく見えるよねというところはあるはずです。

その場所を意識したことがなかったし、無意識に”ここ”と思ったところは、どうも中心ではなかったのです。
(実は背中側だけでなく前側も、意識しないと、3点全て右に寄っていると指摘されました!)
そんなことってあるのですね。

着物を着るにあたって、自分の身体とその感覚についてアップデートできたように思います。楽しい発見でした。

自分の中心をマスターした上で、ちょっとゆがんでるのも素敵なような、肩肘張らない自分らしい着付けができるようになれたら最高ですね。

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