見出し画像

「行政書士の資格を取ったのは❷」行政書士&エンターテイナー 依田花蓮

芸能界で成功するという自分の夢なんてどうでもいい。
とにもかくにも、親の保証人になれる人間になろう。
会社員になろう。
そう覚悟を決めた。

東京に戻るとすぐに所属していた事務所を辞め、ハローワークへと足を運んだ。窓口の方々はとても親切にして下さり、面接の練習や様々な研修等を受けさせてくれた。

いくつもの企業を紹介して頂いたが、残念ながら私を採用してくれる企業は皆無であった。40歳手前、就職経験なし、資格なし、スキルなし、おまけにニューハーフ。

こんな人間、私だってわざわざ採用しようと思わない。

どうしようかと悩んでいたところ、職員の方が何気なくこんな言葉をつぶやいた。「あなたのような方は、独立開業できる資格を取ると良いかもしれない」ほぉ、そんな手があったのか・・・。

目から鱗が落ちる思いで調べてみると、行政書士という法律系の国家資格があることが分かった。年齢・性別・国籍・学歴を一切問わず、合格して登録さえすれば開業出来る。

定年もない。弁護士や司法書士となると現実味が薄いけれど、どうやら半年も勉強すればおおかた受かるらしい。(これは後に誤った情報であると思い知るのだが)

これだ。私の中でビビビッと何かがはじけた。

卒業から20年近く経ってはいたが、一応法学部卒であるという事も、なんとなくいけるのではという自信に繫がっていたのかも知れない。

年の瀬が迫り、まもなく新たな年を迎えるという時期であった。新たな人生に向かって、希望の灯を点すのにふさわしかった。

そして、2011年の幕が開けた。

〜「行政書士の資格を取ったのは❸」へ続く~

◆筆者プロフィール
行政書士&エンターテイナー 依田花蓮
新宿にて「行政書士よだかれん事務所」を営む。2017年末まで、夜は六本木にてショーレストラン香和(かぐわ)に出演。行政書士として事務所を営み、LGBT研修・講演講師として登壇。歌・踊り・芝居のエンターテイナーとして舞台にも立つことも。もやは2足以上の活躍です。

先日、花蓮さんに初めてお会いしました。

平日は行政書士として、週末はダンサーとして動き続ける彼女。
「休みなんかいらないのよ!アッハッハ!」と笑っていました。

聞くと、 仕事が全くなかった時代があり、仕事がある今は幸せでしょうがないと。
「それに休みってね、私にとっては“仕事がない” って意味だから!アッハッハ!」とまた大きな声で笑う花蓮さん。

うん。すごくわかる。

彼女の波瀾万丈さには敵うはずもないけど、話せば話すほど仕事観、人生観に共感するばかり。

舞台にいるときも、一緒に飲んでいるときも、人生を楽しんでいることがビシビシ伝わってきます。本当に素敵な人ですよ。皆さんもぜひ舞台に!

アンサー請負人、永井雄太郎とは!
clue zemi,するめcafe,余談Lab(ウェブマガジン・フリーペーパー)などの代表を務める、1980年生まれの松坂世代。勉強と遊び、生活をno wallにすべく活動中。使命か本能か。いろいろなことに首を突っ込み、ノーベルやんちゃDE賞を狙う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?