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「働く男。」行政書士&エンターテイナー 依田花蓮

以前にも書いたような気がしますが、私には、借金を抱え肉体労働者として働く兄がおります。

数年来家の敷居をまたぐ事を許されずなかなか直接会う機会を持てずにいたのですが、私が行政書士となったことで債務整理を得意とする司法書士と知り合い、恥を忍んでその先生に債務整理を依頼したことによって返済の目処が立ちまして。

最近は実家に顔を出せるようになり、この正月も、一緒にテレビを見ながら
御節をつつくというささやかな交流を持てました。

その最中、兄がふとこんな事を口にしました。「俺には花蓮みたいな才覚は無いから、雇われて給料を貰うしかないんだわ」

兄は正社員として鉄筋工場で働くだけではなく、夜中から朝にかけて、清掃業とタクシーにLPガスを補給する副業を掛け持ちして寝る間も無く働いています。

確かに私のように自分の裁量で働くスタイルとは違うけれど、誰かに雇われてお給料を貰うという働き方も、それはそれで才能です。私には無い才覚です。

家族を養うため。借金返済のため。節約のためにエアコンを切った極寒の車内で、白い息を吐きながら毛布に包まって仮眠を取って。そんな状態で夜中のアルバイトに行っていても、風邪も引かない、腰も痛めないと自慢気に語る兄。

私が何年も前に贈った、チョット質の良い靴を律儀に履いてやって来る兄。

酔っ払ってコタツで眠る兄の顔を見ながら、日本中の、兄のように
働く人達のことを想った。

◆筆者プロフィール
行政書士&エンターテイナー 依田花蓮
新宿にて「行政書士よだかれん事務所」を営む。2017年末まで、夜は六本木にてショーレストラン香和(かぐわ)に出演。行政書士として事務所を営み、LGBT研修・講演講師として登壇。歌・踊り・芝居のエンターテイナーとして舞台にも立つことも。もやは2足以上の活躍です。


苦しい状況の人をみて、「ああはなりたくないな」、「しっかりバランスをとっていこう」と思ってしまうのが人情でありますが、バランスをとっていては見えないものも多いのが実情であります。

手前味噌ではありますが、私は大学受験を志したとき、偏差値は30でした。

この数値がどんなものかというと、模試を受けても名前と○×問題しか、記入するところがない。そのくせ、一番難しい大学の一番むずかしい学部を受ける!と大風呂敷を広げてしまったものだから、借金一億円レベル。

身の丈を…
と何度言われたかしれませんが、それではつまらないので断固拒否。

目の前にそびえ立つ壁をどうやってクリアしようか。
他の人と同じことをやっていたのでは、絶対間に合いません。必死の試行錯誤の末、切り抜ける術をつかみ合格しました。

そのとき得た方法を20代の頃から飯のタネにして生きているわけですが、このやり方を伝えるのはそうそう他の人ではできないという自信があります。

東大、早稲田、難関医学部。
そういう大学に進学した人はゴマンといますが、多くの人のやり方は長期プランに則った「バランスの取れたもの」。中学か、はたまた小学、幼稚園時代からプランニングしたものだったり。

もちろん、そういうやり方も悪くはないのですが、clue zemiに駆け込んでくるのは「急を要する」人たち。

「遊びと両立したい」とか「短期間でなんとか」、みたいな。

本番の2ヶ月くらい前にポンッと案件を渡されることもザラで、冷や汗をかきながら教えています(こう書いている今も・・・)。

こういう人たちにとって、必要とされているのは、「定説から外れた」やり方です。ビリギャルさんにしてもそうだし、矢沢永吉さんもそう。

そして、花蓮さんの生き方なんてまさに。

お金にせよ、他のことにせよ、とんでもない負債を抱えたところからどう切り抜けるか。そこで得た方法こそが、その後の揺るぎない財産となるわけです。

「バランスはとるな。常に逆張りで」が私の人生のテーマ。

アンサー請負人、永井雄太郎とは!
clue zemi,するめcafe,余談Lab(ウェブマガジン・フリーペーパー)などの代表を務める、1980年生まれの松坂世代。勉強と遊び、生活をno wallにすべく活動中。使命か本能か。いろいろなことに首を突っ込み、ノーベルやんちゃDE賞を狙う。

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