【寓話】がんばる木こり
木こりは木を切るのに夢中で、斧を研ぐのを怠っていました。お気づきの通り、木を切る手を止めれば斧を研ぐ時間はあっさり捻出できます。
朝早く起きて、夕方まで作業している描写があるため、短くみても木を切るのに毎日10時間程度は費やしていそうです。ということは初日は概ね1時間で2本程度切っていることになります。
仮に斧を研ぐのに30分かかったとしても、それによりロスする時間は木1本分程度です。それで初日の切れ味まで回復するならば、6日間17本ずつ切ることができ、6日で102本の木を切れる計算になります。寓話中の木こりの倍以上です。さらにいえば、1日の真ん中あたりに斧を研ぐ時間を設ければ、休憩を兼ねることもできそうです。
大事なのは、「木こりは至って大真面目だということ」のように思います。決して怠惰なわけでもなく、より多くの成果を上げたいと思っています。しかし、目の前のことに囚われすぎると、前のめりになるほど成果がでなくなることがありえます。
現代に置き換えれば斧を研ぐ時間は何が該当するでしょうか。健康のための運動、読書、資格取得の勉強、普段会わない人と食事をする時間、身近な人とゆっくり話す時間などなど。
「忙しくて運動する時間なんかない」、良く聞くフレーズですし、自分も言ってしまうことがあります。ですが、時間がないから運動できないのか、運動しないから生産性が落ちて時間が足りなくなるのか、一度実験ぐらいはしてみてもいいのかもしれません。
現実に落とし込むとなかなかバランスが難しいようにも思います。木を倒すのを後回しにして自分のやりたいことに時間を割きすぎると、周りの人に迷惑をかけてしまうことになりかねません。
木を切るという目先のやるべきことをしっかりとこなしつつ、斧を研ぐ時間も確保するよう意識したいところです。
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