老人は同じ町を目指す別の若者に、それぞれ真逆の意見を述べます。老人は一方の若者には嘘をついたのでしょうか。
偏に町といっても、色々な側面があります。人口の多寡、男女比率、産業の特徴、天候の特性等々。当然、何に目を向けるかによって良い悪いは変わってきます。
どこに注意を向けるかは、見る人の側である程度コントロールすることができます。物事が完璧に良いことばかりということはほとんどなく、極端な話粗探しをしてしまえば大概のことから悪い面を見つけられるでしょう。逆も又然りで、老人は後から来た若者を、物事の良い面に着目する人だと考えたのかもしれません。
悪いことをに目をつけることが癖になっている人は、環境が変わっても悪いことを見つけ、良いことを見つけることが上手な人は、別の環境でも良いところを見つけるものなのかもしれません。